困りごとの即解決をモットーとして熊本の中小企業に貢献
2011.12.22 (1/3ページ) 独立開業編
税理士法人熊和(ゆうわ)パートナーズ 岡野 訓(九州会熊本支部)
岡野 訓会員
「信頼とは目に見えないが、最も優先すべきことである」。税理士法人熊和パートナーズが掲げるこの言葉こそ、代表の岡野訓会員の経営方針を端的に表している。関与先はもとより、セミナー開催などを通じ地元熊本の中小企業に貢献したいと語る岡野会員に、事務所発展の戦略をお聞きした。
銀行員から税理士に転身しTKC会員事務所で修業
──税理士を目指したきっかけと、開業までの経緯をお聞かせください。
岡野 高校3年生の時、担任教師の薦めで大阪の教育系大学を受験し進学しました。卒業後はそのまま教員になる道もあったのですが、学校以外の世界を知らずに一生を終えることを想像したら、鳥かごに入れられているような窮屈さを感じたんです。
そこで、様々な業界・企業と接することができる金融機関で広い世界を見てみたいと思い、地元である熊本に戻って銀行に就職しました。
ところが、得意先係として取引企業を回り様々な提案をしても「分かりました、税理士さんに聞いてみます」という回答ばかり。実は熊本県は税理士への依存度が非常に高い土地柄なので「経営者に自分のアドバイスを受け入れてもらうためには税理士になるしかないな」と考え、1年半で銀行を退職し税理士資格の取得を目指しました。
合格後、まず会計事務所で経験を積もうと思い銀行時代の上司に相談したところ、その元上司から「同級生が開業しているからそこに行ってみなさい」と紹介されたのが、隈部幸一先生だったんです。
隈部先生のもとで約3年間、会計事務所実務だけでなくTKCについても勉強させていただき、独立して岡野会計事務所を設立したのが平成14年6月でした。
──では、独立したときは当然TKCに入会するつもりだったのですね。
岡野 はい。隈部先生はもちろんオールTKCだったので、独立後も使い慣れたTKCシステムを使うつもりで入会しました。「遡及訂正ができないのが不便」という話を聞いたことはありますが、自分はそれが当然だと思っているので、全く気になりませんでしたね。他社システムを触ったことがなく、比べようがないのが逆に良かったのでしょう。
それは巡回監査についても同じです。隈部事務所は巡回監査が当たり前だったので、開業してからもそれまでの業務フローを踏襲するだけ。新たに何か苦労するということもなく、スムーズに実施することができました。
関与先ゼロからスタートする覚悟だったのですが、隈部先生のご厚意で「自分で開拓した関与先は持っていっていいよ」と仰って下さったので、開業時は自計化ができている7件の関与先からのスタートとなりました。
また平成20年には、義理の父が所長を務めていた宮部税理士事務所と合併し、税理士法人熊和パートナーズを設立しました。現在FX2を約100社に導入し、書面添付は74件、電子申告も3000件を超えています。職員数は24名です。
「関与先に迷惑をかけない」を心がけ少しずつ信頼感を醸成
──設立から9年が経過した現在、関与先が300件以上と聞いています。こうした成長の要因はどのような点にあるとお考えでしょうか。
熊本市中心部の好立地に
事務所を構える
岡野 様々な理由があると思いますが、やはり最大の要因としては、良い意味での知名度アップ、言い換えれば「ブランド力」がついてきたことではないでしょうか。設立当初は岡野会計事務所のことは誰も知らないので、例えばセミナーを開催して経営者に来ていただき、どのような会計事務所なのかを一生懸命説明して、やっと顧問契約に結びつけていました。それが現在では「熊和パートナーズ」という名前は熊本県内の経営者には多少知られた存在となっているので、それがクチコミや紹介につながっているのだと分析をしています。
知名度アップという意味では、これまでの宣伝広告やセミナー開催などの効果が考えられますが、一番大事なのは「関与先に迷惑をかけないこと」です。
というのは、いかに知名度を上げたところで、ある経営者が関与先の社長に「熊和パートナーズって聞いたことあるけど、どう?」と聞いた時「顧問してもらっているけど、イマイチだね」と言われてしまうようでは、マイナスのイメージが広がるだけだからです。
関与先に迷惑をかけず、決して信頼を失わないこと。その積み重ねがプラスのイメージを醸成し、結果としてクチコミや紹介に繋がっていくのだと考えています。
──具体的には、どのようなルートでの関与先紹介が多いのでしょうか。
岡野 関与先のクチコミ以外だと、銀行員時代の人脈が大きいですね。地方銀行なので同期はほとんど熊本にいますし、彼らから様々な情報をもらったり関与先を紹介してもらうこともあります。
他にはセミナー関連です。当税理士法人では経営者向けのセミナーを定期的に開催していますし、また外部機関が主催するセミナーの講師を依頼されることもあります。そうしたセミナーにご参加いただいた経営者に興味を持っていただき、関与に結びつくというケースも最近は多くなっています。
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