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[建築事例] 患者さんの立場に立った医院づくり

大和ハウス工業株式会社 シルバーエイジ研究所 広瀬 元紀

患者さんの立場に立った医院づくりを徹底

「地方の方々の役に立ちたい」「患者さんとの密接な関係を築きたい」と、生まれ故郷で開業されたN先生がめざしたのは、患者さんの立場に立った医院づくり。そこでまず初めにダイワハウスに出されたオーダーが、「ゆったりとした空間を確保してほしい」ということでした。

先生のご要望をお聞きし、ダイワハウスから設計をご提案。大筋で気に入っていただけたのですが、先生の方から「吹き抜けやトップライトがほしい」「トイレの位置を変更してほしい」など、さらにご要望が出されました。そこで待合室を吹き抜けとし、待合室、廊下、診察室、処置室にトップライトを設けました。

その結果、明るく開放感のある空間作りを実現。はじめ東側にあったトイレの位置を変更したのも、診察室を東側に設け、患者さんが利用する空間を日当たりのよい東側、南側にレイアウトするためでした。

細かな気配りを随所に

受付はオープンカウンターにし、患者さんの様子が見えるようにしています。名前を呼ぶ時も「直接顔を見て呼ぶように」と、スタッフに指導しているそうです。また待合室入口の壁も先生のご要望でガラス張りに。さらに事務室の窓にもミラーガラスが採用されました。これも受付や事務室から、患者さんの様子がすぐに分かるようにという配慮から。また「患者さんのプライバシーを確保するため」中待合は設置していません。建物の随所に患者さんへの気配りが施されています。

また同医院は、医院内はもちろん、駐車場からアプローチ、風除室にいたるまで、まったく段差のない完全バリアフリー。医院内のいたる所に手摺も設置されています。また車椅子用に充分な広さのトイレも確保しました。

動線にもさまざまな工夫を

患者さんは待合室から廊下を通って、診察室や処置室、内視鏡室、X線室へ。スタッフは、事務室奥の出入口から直接診察室や処置室へ。またトイレから検査室をつなぐ小窓を設け、検尿などの際の配慮をしています。スタッフが先生以外は全員女性のため、職員用のトイレと別に院長専用のトイレも設置しました。

スムーズだった医院づくり

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栃木県にあるNクリニック(敷地面積:837.19㎡ 延床面積:262.20㎡)

医院づくりは、まず土地探しから始まります。先生の生まれ故郷で土地勘がおありだったため、他の医院の位置などをご自分で調べられ、大体の見当をつけてから物件探しを依頼されました。「医院づくりを手伝ってもらっていた医療機器メーカーの方からダイワハウスを紹介され」て、ダイワハウスが豊富な土地情報力をもとにご希望に沿う土地をご提案し、即決しました。設計も何回かやりとりがあったものの「よく練られたものを提案してもらったので、スムーズに決まった方だと思います」という評価をいただきました。

一番うれしかったのは他の医院から移ってこられた患者さんに「中に入るとホッとしますね」と言われたこととか。それこそが、まさに先生が目指していた医院づくりでした。

CORPORATE DATA
社名 大和ハウス工業株式会社
所在地 (東日本シルバーエイジ研究所) 東京都千代田区飯田橋3-13-1
TEL 03-5214-2205