注目の判例

民事執行法

2017.10.31
債権差押命令申立て却下決定に対する執行抗告棄却決定に対する許可抗告事件 
LEX/DB25448955/最高裁判所第三小法廷 平成29年10月10日 決定 (許可抗告審)/平成28年(許)第46号
抗告人が、抗告人の相手方に対する元金及びこれに対する支払済みまでの遅延損害金の支払を内容とする金銭債権を表示した債務名義による強制執行として、債権差押命令の申立てをし、上記債務名義による強制執行として既に発せられた債権差押命令(前件差押命令)に基づく差押債権の取立てに係る金員が、前件差押命令の申立書に請求債権として記載されていなかった申立日の翌日以降の遅延損害金にも充当されるか否かが争われ、原審が債権差押命令申立て却下決定に対する執行抗告を棄却決定したため、抗告人が許可抗告した事案において、本件取扱いに従って債権差押命令の申立てをした債権者が当該債権差押命令に基づく差押債権の取立てとして第三債務者から金員の支払を受けた場合、申立日の翌日以降の遅延損害金も上記金員の充当の対象となると解され、原審の判断には、裁判に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があるとして、原決定を破棄し、本件申立てを却下した原々決定を取り消した上、本件を原々審に差し戻した事例。
2017.10.17
執行文付与の拒絶処分に対する異議申立て事件 
LEX/DB25546971/東京地方裁判所 平成29年 8月21日 決定 (第一審)/平成29年(行ク)第256号
申立人が、別訴の仮の差止めの申立て事件で、同裁判所がした決定(本件決定)につき、執行文の付与の申立てをしたところ、同裁判所の裁判所書記官から、本件決定に基づく国に対する強制執行はできないとして、執行文の付与を拒絶する処分を受けたことから、民事執行法32条1項に基づき、上記拒絶処分に対する異議を申し立てた事案において、本件決定を債務名義として強制執行をすることはできないから、本件決定について執行文を付与することを拒絶した上記拒絶処分は正当であると判断し、本件申立てを却下した事例。
2017.10.03
配当表に対する異議申立て却下決定に対する抗告審の取消決定に対する許可抗告事件
LEX/DB25448911/最高裁判所第三小法廷 平成29年 9月12日 決定 (許可抗告審)/平成29年(許)第3号
破産手続開始後に物上保証人から債権の一部の弁済を受けた破産債権者である相手方が、破産手続開始の時における債権の額として確定したものを基礎として計算された配当額のうち実体法上の残債権額を超過する部分を物上保証人に配当すべきものとした抗告人作成の配当表に対する異議申立てをしたところ、原々審は、超過部分は債権の一部を弁済した求償権者に配当すべきであるなどとして、配当表に対する相手方の異議申立てを却下し、これに対し、原審は、超過部分を求償権者に配当することはできないとし、原々決定を取消し、本件を原々審に差し戻しを命じたため、これに不服の抗告人が許可抗告した事案において、破産債権者が破産手続開始後に物上保証人から債権の一部の弁済を受けた場合に、破産手続開始の時における債権の額として確定したものを基礎として計算された配当額が実体法上の残債権額を超過するときは、その超過する部分は当該債権について配当すべきであるとし、これと異なる原審の判断には、法令の解釈適用を誤った違法があるが、相手方の異議申立てを却下した原々決定は不当であるから、原々決定を取り消して本件を原々審に差し戻した原審の判断は、結論において是認することができるとして、抗告を棄却した事例(補足意見がある)。
2017.08.01
執行費用額負担決定に対する抗告棄却決定に対する許可抗告事件
LEX/DB25448801/最高裁判所第一小法廷 平成29年 7月20日 決定 (許可抗告審)/平成29年(許)第1号
既にした執行処分の取消し等により強制執行が目的を達せずに終了した場合における執行費用の負担は、執行裁判所が、民事執行法20条において準用する民事訴訟法73条の規定に基づいて定めるべきものと解するのが相当であるとした上で、相手方から民事執行法20条において準用する民事訴訟法73条1項の裁判の申立てを受けた執行裁判所は、上記強制競売が終了するに至った事情を考慮して、同条2項において準用する同法62条の規定に基づき、同強制競売の執行費用を抗告人の負担とする旨の裁判をすることができるとし、上記強制競売の執行費用を抗告人の負担とすべきものとした原審の判断は、是認することができるとして、抗告を棄却した事例。
2017.05.30
債権差押命令取消及び申立て却下決定に対する抗告審の取消決定に対する許可抗告事件 
LEX/DB25448653/最高裁判所第二小法廷 平成29年 5月10日 決定 (許可抗告審)/平成28年(許)第26号
輸入業者である抗告人から依頼を受けてその輸入商品に関する信用状を発行した銀行である相手方が、抗告人につき再生手続開始の決定がされた後、上記輸入商品に対する譲渡担保権に基づく物上代位権の行使として、抗告人が転売した上記輸入商品の売買代金債権の差押えを申し立てた事案の上告審において、本件商品の輸入について信用状を発行した銀行である相手方は、抗告人から占有改定の方法により本件商品の引渡しを受けたものと解するのが相当であるとした上で、相手方は、抗告人につき再生手続が開始した場合に本件譲渡担保権を別除権として行使することができるというべきであるから、譲渡担保権に基づく物上代位権の行使として、本件転売代金債権を差し押さえることができるとし、原審の判断を是認することができるとして抗告を棄却した事例。
2016.04.05
差押処分取消請求事件 
LEX/DB25447866/最高裁判所第三小法廷 平成28年 3月29日 判決 (上告審)/平成26年(行ヒ)第228号
彦根市長が、被上告人会社が彦根市内に所有する当該土地、当該家屋及びその他複数の土地の固定資産税等の滞納処分として、被上告人会社の訴外A社に対する当該土地及び当該家屋の賃貸借契約に基づく賃料債権の差押えをしたことから、被上告人らが、当該土地は、被上告人X2を委託者兼受益者、被上告人会社を受託者とする信託財産であって、上記賃料債権のうち当該土地の賃料相当額部分も信託財産であるから、滞納処分を行うことはできないなどとして、上告人を相手に、当該差押えの取消しを求め、原審は、当該差押えが全体として違法であるとして、これを取り消したため、上告人が上告した事案において、当該差押えを違法であるとした原審の判断は、法令違反があるとし、原判決を破棄し、当該差押えが適法であるとして被上告人らの請求を棄却した第1審判決は結論において是認することができるとし、被上告人らの控訴を棄却した事例。
2015.11.04
配当異議事件
LEX/DB25447529/最高裁判所第三小法廷  平成27年10月27日  判決 (上告審)/平成25年(受)第2415号
供託金の支払委託がされた時点における各貸金債権に、供託金及び供託利息の法定充当がされた結果残存するその各貸金債権の額は、配当表記載の被上告人の債権額を下回らないものと認められるから、上告人の請求には理由がないことになり、これを棄却した原審の判断は、是認することができるとして、上告を棄却した事例。
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