注目の判例

経済法

2017.12.26
審決取消請求事件
LEX/DB25449104/最高裁判所第三小法廷 平成29年12月12日 判決 (上告審)/平成28年(行ヒ)第233号
被上告人(被告。公正取引委員会)は、上告人を含む事業者らがテレビ用ブラウン管の販売価格に関して国外で合意をすることにより、独占禁止法2条6項所定の「不当な取引制限」(価格カルテル)をしたとして、上告人に対し,独占禁止法7条の2第1項に基づく課徴金納付命令を発したが、上告人が、当該合意について独禁法を適用することはできないなどとして上記課徴金納付命令の取消しを求める審判請求をしたものの、これを棄却する旨の審決を受けたため、被上告人を相手に、上記審決の取消しを求め、原判決は、上告人の請求を棄却したため、上告人が上告した事案において、本件合意は、日本国外で合意されたものではあるものの、我が国の自由競争経済秩序を侵害するものといえるから、本件合意を行った上告人に対し、我が国の独禁法の課徴金納付命令に関する規定の適用があるものとし、また、本件合意の対象である本件ブラウン管が現地製造子会社等に販売され日本国外で引渡しがされたものであっても、その売上額は、独禁法7条の2第1項にいう当該商品の売上額に当たるとし、原審の判断を正当として是認することができるとして、上告を棄却した事例。
2017.03.07
不正競争防止法による差止等請求本訴、商標権侵害行為差止等請求反訴事件 
LEX/DB25448483/最高裁判所第三小法廷 平成29年 2月28日 判決 (上告審)/平成27年(受)第1876号
A社(米国法人)との間で同社の製造する電気瞬間湯沸器につき日本国内における独占的な販売代理店契約を締結し、「エマックス」、「EemaX」又は「Eemax」の文字を横書きして成る被上告人使用商標を使用して本件湯沸器を販売している被上告人が、上記湯沸器を独自に輸入して日本国内で販売している上告人に対し、被上告人使用商標と同一の商標を使用する上告人の行為が不正競争防止法2条1項1号所定の不正競争に該当するなどと主張して、その商標の使用の差止め及び損害賠償等を求めた事案(本訴)、上告人が、被上告人に対し,各登録商標につき有する各商標権に基づき、上記各登録商標に類似する商標の使用の差止め等を求めた事案(反訴)の上告審において、商標法4条1項10号該当を理由とする商標登録の無効審判が請求されないまま商標権の設定登録の日から5年を経過した後であっても、当該商標登録が不正競争の目的で受けたものであるか否かにかかわらず、商標権侵害訴訟の相手方は、その登録商標が自己の業務に係る商品等を表示するものとして当該商標登録の出願時において需要者の間に広く認識されている商標又はこれに類似する商標であるために同号に該当することを理由として、自己に対する商標権の行使が権利の濫用に当たることを抗弁として主張することが許されると解するのが相当であるとし、本件各登録商標につき同号該当性を認めた原審の判断には、法令の適用を誤った違法があるとし、原判決中、本訴請求のうち不正競争防止法に基づく請求に関する部分及び反訴請求に関する部分は破棄し、破棄部分については、被上告人による上記湯沸器の具体的な販売状況等について更に審理を尽くさせるため、本件を原審に差し戻し、その余の上告は、上告受理申立ての理由が上告受理の決定において排除されたので、棄却した事例(補足意見がある)。
2017.02.28
立替金等請求本訴、不当利得返還請求反訴事件 
「新・判例解説Watch」H29.5月中旬頃 解説記事の掲載を予定しています
LEX/DB25448465/最高裁判所第三小法廷 平成29年 2月21日 判決 (上告審)/平成27年(受)第659号
被上告人(信販会社。原告・控訴人)が、上告人ら(被告・被控訴人)に対し、被上告人の加盟店であったA社との間で宝飾品等の売買契約を締結したとして、被上告人との間で購入代金に係る立替払契約に基づく未払金の支払等を求めた事案(本訴)、上告人Y2が、被上告人に対し、割賦販売法35条の3の13第1項により上記立替払契約の申込みの意思表示を取消したこと等を理由として、不当利得返還請求権に基づき、上記立替払契約に基づく既払金の返還等を求めた事案(反訴)した。(本件反訴は、原審で提起され、その後、上告人Y2に対する本訴は、取り下げられた。)上記立替払契約のうち、平成20年法律第74号の施行日である平成21年12月1日以降に締結されたものについては、割賦販売法35条の3の13第1項により立替払契約の申込みの意思表示を取り消すことができるか否かが、同日より前に締結されたものについては、改正法による改正前の割賦販売法30条の4第1項により本件販売業者に対して生じている売買契約の無効等の事由をもって被上告人に対抗することが信義則に反するか否かが争われ、改正前契約に係る売買契約は民法93条ただし書又は民法94条1項により無効であるとし、被上告人の本訴請求を認容し、上告人Y2の反訴請求を棄却したため、上告人らが上告した事案において、個別信用購入あっせんで、販売業者が名義上の購入者となることを依頼する際にした上告人らに対する告知の内容は、割賦販売法35条の3の13第1項6号にいう「購入者の判断に影響を及ぼすこととなる重要なもの」に当たるとして、原判決を破棄し、高等裁判所に差し戻しを命じた事例(反対意見がある)。
2017.02.14
措置命令取消等請求事件(断熱フィルムメーカー敗訴 消費者庁の措置命令取消等請求事件) 
LEX/DB25544720/東京地方裁判所 平成28年11月10日 判決 (第一審)/平成27年(行ウ)第161号
原告らが、窓ガラスに貼って使用する「シーグフィルム」という名称の商品の販売等を行い、そのリーフレットやウェブページで、本件商品を窓ガラスに貼付すると、夏季における遮熱効果及び冬季における断熱効果があり、冷暖房効率を向上させる旨を具体的な数値を挙げるなどして表示していたところ、消費者庁長官から、本件各表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出がされておらず、不当景品類及び不当表示防止法4条2項により同条1項1号に該当する優良誤認表示とみなされるとして、不当景品類及び不当表示防止法6条に基づき、本件各表示が法に違反するものであることを一般消費者に対して周知徹底すること等を命ずる各措置命令を受けたため、原告らは合理的根拠資料を提出しており、本件各措置命令は違法であるなどと主張して、本件各措置命令の取消しを求めるとともに、国家賠償法1条1項に基づき、被告(国)に対し、原告らが本件各措置命令により受けたと主張する損害金の一部支払を求めた事案において、本件各措置命令に国家賠償法上の違法があるとはいえなどとして、請求を棄却した事例。
2017.02.07
クロレラチラシ配布差止等請求事件 
LEX/DB25448403/最高裁判所第三小法廷 平成29年 1月24日 判決 (上告審)/平成28年(受)第1050号
適格消費者団体である上告人(原告・被控訴人)が、健康食品の小売販売等を営む会社である被上告人(被告・控訴人)に対し,被上告人が自己の商品の原料の効用等を記載した新聞折込チラシを配布することが、消費者契約の締結について勧誘をするに際し消費者契約法4条1項1号に規定する行為を行うことに当たるとして、被上告人が自ら又は第三者に委託するなどして新聞折込チラシに上記の記載をすることの差止め等を求め、第一審は、上告人の請求を認容したが、控訴審は、消費者契約法12条1項及び2項にいう「勧誘」には不特定多数の消費者に向けて行う働きかけは含まれないところ、本件チラシの配布は新聞を購読する不特定多数の消費者に向けて行う働きかけであるから上記の「勧誘」に当たるとは認められないと判断して、上告人の請求を棄却したため、上告人が上告した事案で、事業者等による働きかけが不特定多数の消費者に向けられたものであったとしても、そのことから直ちにその働きかけが消費者契約法12条1項及び2項にいう「勧誘」に当たらないということはできないとした事例。
2016.11.29
決定取消請求事件 
LEX/DB25544104/東京地方裁判所 平成28年 9月 1日 判決 (第一審)/平成25年(行ウ)第464号
原告(金融コンサルタント)が、電力会社が公表した公募増資を巡り、同社の増資に関する情報を証券会社営業員から事前に伝えられ、公表前に保有していた電力会社株計200株を約44万円で売却したとして、処分行政庁(金融庁)から、課徴金6万円を納付すべき旨の決定を受けたのに対し、原告は、被告(国)に対し、インサイダー取引には当たらないとして、同決定の取消しを求めた事案において、証券会社営業員がほかの顧客と交わしたメールの内容などから、証券会社営業員が公表前に電力会社の公募増資や公表日を知っていたとは認められないとして、原告の請求を認容した事例。
2016.09.27
運賃変更命令等差止請求事件(格安タクシー規制 青森のタクシー会社 勝訴) 
LEX/DB25543399/青森地方裁判所 平成28年 7月29日 判決 (第一審)/平成27年(行ウ)第6号
原告(タクシー事業者)が、東北運輸局長から、〔1〕本件届出運賃が本件公定幅運賃の範囲内にないことを理由として、〔ア〕特定地域及び準特定地域における一般乗用旅客自動車運送事業の適正化及び活性化に関する特別措置法17条の3第1項所定の輸送施設の使用停止処分及び〔イ〕同法16条の4第3項所定の運賃変更命令を受けるおそれがあり、〔2〕さらに、同命令に違反したことを理由として、〔ア〕使用停止処分及び〔イ〕同法17条の3第1項所定のタクシー事業許可取消処分を受けるおそれがあるなどと主張して、行政事件訴訟法37条の4第1項の規定により、被告(国)に対し、本件各処分の差止めを求めた事案において、運賃変更命令の差止めを求める原告の請求を認容し、本件訴えのうちその余の請求に関する部分は、却下した事例。
2016.08.30
営業秘密の使用差止等請求事件(配置薬業界の顧客情報 懸場帳(かけばちょう)訴訟) 
LEX/DB25543186/富山地方裁判所 平成28年 6月15日 判決 (第一審)/平成26年(ワ)第223号
訴外会社から、同社が所持していた医薬品配置販売業における顧客情報を記録した懸場帳と呼ばれる帳簿並びに同懸場帳記載の顧客に係る営業権、配置済医薬品及び使用分に係る売掛金債権等を譲り受けた原告甲社並びに原告甲社からの譲渡先から更に譲渡を受けた原告乙社及び原告丙社が、訴外会社の従業員であった被告に対し、同懸場帳に記録された顧客情報は、不正競争防止法2条6項所定の営業秘密に当たるところ、被告は同条1項4号所定の窃取行為又同条1項7号所定の営業秘密保有者からの提示により取得した同顧客情報を不正の利益を得る目的で又は原告らに損害を加える目的で使用し、原告らにこれがなかったならば得られたであろう利業利益相当の損害等を生じさせた旨主張し、原告乙社及び原告丙社が不正競争防止法3条に基づき営業行為の差止め及び記録媒体の破棄を求め、原告らが不正競争防止法4条及び民法709条に基づき損害金及び遅延損害金の支払いを求めた事案において、同顧客情報は営業秘密には当たらないなどとして、原告らの請求を棄却した事例。
2015.11.17
不正競争防止法違反被告事件(ヤマザキマザック元社員 控訴審も有罪)
LEX/DB25541038/名古屋高等裁判所 平成27年 7月29日 判決 (控訴審)/平成26年(う)第327号
金属工作機械の製造、販売等を業とするb株式会社の従業員であり、同社からその保有する営業秘密を示されていた被告人が、不正の利益を図る目的で、同営業秘密の管理に係る任務に背き、パソコンから同社のサーバーにアクセスし、同社の製品である工作機械を製造するのに必要な部品の設計、製法の情報に当たるファイルをサーバーから自己所有のハードディスクに転送させて複製を作成し、記録の複製を作成する方法により同社の営業秘密を領得したとされた不正競争防止法違反事件で、原判決には事実の誤認があるとして被告人が控訴した事案において、当該ファイルは、その工作機械の製造に利用される図画情報であり、その工作機械を製造、販売する同社の事業活動に有用な技術上の情報であって、有用性が認められる旨説示した原審の判断に誤りはない等と示して、控訴を棄却した事例。
2015.09.24
 
LEX/DB25540808/最高裁判所第三小法廷 平成27年 7月 7日 決定 (上告審)/平成26年(行ツ)第253号等
原告(上告人兼申立人)が、カルテルにより競争を実質的に制限していたとして、独占禁止法に基づく排除措置命令及び課徴金の納付命令を受けたため、前記各命令の取消しを求めて審判請求をしたが、これを棄却する旨の審決を受けたことから、公正取引委員会である被告(被上告人兼相手方)に対し、その取消しを求めたところ、原審は、本件審決が認定した事実は、いずれも各事実の末尾に掲載された証拠によって認定されたものであるところ、それらの証拠によって上記事実を認定したことは、本件審決のその余の判断を併せみれば、経験則上、採証法則等に違反するということはできず、当該認定をすることに合理性があると認められるとし、原告の請求を棄却したため、原告が上告及び上告受理の申立てをした事案において、上告を棄却し、上告受理の申立てを認めなかった事例。
2015.05.07
審決取消等請求事件(JASRAC訴訟)
LEX/DB25447222/最高裁判所第三小法廷 平成27年4月28日 判決 (上告審)/平成26年(行ヒ)第75号
音楽著作権を有する者から委託を受けて音楽著作物の利用許諾等の音楽著作権の管理を行う音楽著作権管理事業である参加人(一般社団法人日本音楽著作権協会)が、音楽著作物の放送への利用の許諾につき、その使用料の徴収方法を定めて利用者らとの契約を締結しこれに基づくその徴収をする行為について、当該行為が上記の利用許諾に係る他の管理事業者の事業活動を排除するものとして独占禁止法2条5項所定のいわゆる排除型私的独占に該当し、独占禁止法3条に違反することを理由として排除措置命令がされたところ、これを不服とする審判の請求を経て、被告(上告人。公正取引委員会)により参加人の当該行為は同項所定の排除型私的独占に該当しないとして、上記命令を取り消す旨の審決がされたため、他の管理事業者である原告(被上告人)が、被告を相手に、上記審決の取消し等を求めたところ、原審は、上記審決の認定、判断には誤りがあるとし、原告の請求を認容したため、被告が上告した事案において、原審の判断は是認することができるとし、上告を棄却した事例。
2015.03.03
仮の差止め申立てについてした決定に対する抗告事件(タクシー運賃訴訟 エムケイほかVS国)
LEX/DB25505587/大阪高等裁判所 平成27年 1月 7日 決定 (抗告審)/平成26年(行ス)第29号
タクシー事業を営む相手方(申立人)らが、近畿運輸局長に届け出た運賃について、公定幅運賃の範囲内に無いことを理由として、特措法16条の4第3項に基づく運賃変更命令、同変更命令違反を理由とする輸送施設の使用停止又は事業許可の取消処分を受けるおそれがあるとして、同処分等の仮の差止めを求め、原審は、仮の差止めを認め、抗告人(相手方。国)が抗告をした事案において、原決定を維持し、抗告を棄却した事例。
2015.02.03
損害賠償請求控訴事件 (セブン―イレブン・ジャパン値下げ妨害事件(控訴審))
LEX/DB25505337/福岡高等裁判所 平成26年11月 7日 判決 (控訴審)/平成25年(ネ)第460号
コンビニエンスストアのフランチャイズ・チェーンを運営する一審被告(セブンーイレブン・ジャパン)との間で、その加盟店となる契約をそれぞれ締結しコンビニエンスストアを経営してきた一審原告らが、一審被告が、一審原告らが一審被告に支払うべきロイヤリティにあたる「セブン-イレブンチャージ」の算定方法等の説明を怠り、また、一審原告らが販売する米飯・チルド等の短期の販売期限(一審被告が独自に定める商品を販売することができる期限であり、商品のメーカーが設定する消費期限ないし賞味期限とは異なるものをいう。)が設定された商品(デイリー商品)の値下げ販売(一審被告が推奨する売価(推奨売価)より値引きした価格で販売することをいう。)を制限・禁止したため、商品を廃棄処分せざるを得ず、これにより損害を被ったとして、不法行為又は債務不履行に基づいて損害賠償金の支払を求め、さらに、一審原告X2及び同X3においては、一審被告が、同一審原告らの近隣地域に競合店を出店させたこと(ドミナント)により売上げが減少する損害を被ったと主張して、これが一審被告の債務不履行ないし不法行為に当たるとして損害賠償金の支払を求めた事案の控訴審において、一審原告X1、同X4及び同X3については、一審被告による価格決定権の侵害行為を認めることはできないとする一方、一審原告X2については、OFC(オペレーション・フイールド・カウンセラー(被告の従業員であり、加盟店契約に基づいてセブンーイレブン店に派遣され、加盟店オーナーに対して経営上のアドバイス等をする者。))の値下げ販売禁止の言動により、価格決定権が侵害されたものと認められ、一審被告は、このことについて、一審原告X2に対し、不法行為に基づく損害賠償義務を負うとして、一審被告の控訴に基づき原判決を一部変更し、一審原告らの控訴をいずれも棄却した事例。
2015.01.20
営業妨害予防等請求控訴事件
LEX/DB25505289/大阪高等裁判所 平成26年10月31日 判決 (控訴審)/平成26年(ネ)第471号
個人タクシー事業を営む原告らが、神戸電鉄の子会社であり神戸電鉄沿線を中心にタクシー事業を営む被告に対して、被告が、公道にある私鉄駅前タクシー乗り場のタクシー待機場所を被告専用のものとして独占的に使用して原告らの使用を拒絶し、実際に原告らが乗り入れた際に妨害行為をしたと主張して、営業権に基づく妨害予防請求権又は私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律24条に基づく差止請求権を理由として、それぞれその妨害行為の差止めを求めるとともに、原告A及び原告Bにおいて、上記妨害行為により損害を被ったと主張して、不法行為に基づく損害賠償請求権を理由として、原告Aにおいて15万0660円、原告Bにおいて15万0640円(いずれもうち10万円が慰謝料、5万円が弁護士費用、その余は営業損害。)及びこれらに対する遅延損害金の支払を求めた事案の控訴審において、原告らの独禁法24条に基づく差止請求は、不当な取引妨害に当たる主文第2、3項の行為(待機場所に進入しようとした原告側タクシーの前に立ちはだからせたり、その前に被告タクシーを割り込ませて待機場所への進入や、待機場所内で先頭車両となることを妨害し、先頭車両となった原告側タクシーの扉の横に座り込ませたり、その前に立ちはだからせたりして、原告側タクシーが利用者を乗せて発進することを妨害するという物理的な実力を組織的に用いるというもの)の差止めを求める限度で理由があるなどとして、原告らの控訴及び被告の控訴に基づき、原判決を変更した事例。
2015.01.06
賠償金請求事件
LEX/DB25446831/最高裁判所第二小法廷 平成26年12月19日 判決 (上告審)/平成25年(受)第1833号
共同企業体との間で一般競争入札の方法により請負契約を締結した普通地方公共団体である被上告人が、後に当該共同企業体の構成員のうち1社につき公正取引委員会の排除措置命令及び課徴金納付命令が確定したことを理由に、当該請負契約の約款に基づき、他の構成員である上告人に対し、約定の賠償金及び遅延損害金の支払を求めたところ、原審は、被上告人の請求を認容すべきものとしたため、上告人が上告した事案において、本件賠償金条項において排除措置命令等が確定したことを要する「乙」とは、本件共同企業体又は「A建設及び上告人」をいうものとする点で合意が成立していると解するのが相当であり、後に上告人に対する排除措置命令等が確定すれば、被上告人としては改めて上告人に対して賠償金の支払を求めることができるから、本件賠償金条項の目的が不当に害されることにもならないとして、これと異なる原審の判断には法令の違反があるとし、原判決を破棄し、第一審判決を取消し、被上告人の請求を棄却した事例(補足意見がある)。
2014.12.22
セブン―イレブン・ジャパン 「見切り販売」制限事件
LEX/DB25505135/最高裁判所第三小法廷 平成26年10月14日 決定 (上告審)/平成25年(オ)第2159号等
被上告人(コンビニエンス・ストアのフランチャイザー)と加盟店契約を締結してコンビニエンス・ストアを営業している上告人らが、被上告人による見切り販売の妨害行為によって損害を被ったとして、被告に対し、独占禁止法25条に基づき、損害賠償を請求した事案の上告審及び上告受理申立審において、被上告人の行為は、正常な商慣習に照らして不当に取引の実施について原告らに不利益を与えたものであり、一般指定14条4号に該当するものとして、独占禁止法19条に違反する違法な行為であると認めて上告人らの請求を一部認容した原審の判断を支持して、本件上告理由は理由の不備・食違いをいうが、その実質は事実誤認又は単なる法令違反を主張するものであって、明らかに民事訴訟法312条1項又は2項所定の事由に該当しないとして、本件上告を棄却し、また、本件を上告審としては受理しないものとした事例。
2014.08.12
独占禁止法第24条に基づく差止請求事件(ソフトバンクBB・ソフトバンクテレコム VS NTT東西)
LEX/DB25504287/東京地方裁判所 平成26年6月19日 判決 (第一審)/平成23年(ワ)第32660号
戸建て向けFTTHサービス(光ファイバーよる家庭向けのデータ通信サービス)を提供するために被告らの設置する設備に接続しようとする原告らが、被告らに対し、接続の単位を1分岐単位としOSU等を原告らと被告らが共用する方式での接続を被告らが拒否したことは、電気通信事業法に基づく接続義務に違反し、独占禁止法19条に違反するなどとして、主位的に、上記単位での接続の申込を拒否しないこと等を、予備的に、被告らが原告らに対し上記単位での接続の申込を拒否しない義務等があることの確認を求めた事案で、被告らは、電気通信事業法33条2項の接続約款の認可又は同条10項の接続に関する協定の認可を受けていない以上、本件請求に係る接続に関する協定を締結するなどして、このような接続をさせることはできないなどとして、主位的請求を棄却し、予備的請求は確認の利益がないとして訴えを却下した事例。
2014.06.17
審決取消請求上告事件及び審決取消請求上告受理事件(古河電気工業(株)による審決取消請求上告事件及び審決取消請求上告受理事件)
LEX/DB25503767/最高裁判所第二小法廷 平成26年4月23日 決定 (上告審)/平成25年(行ツ)第107号等
原告(上告人兼申立人)が独占禁止法2条6項所定の不当な取引制限を行い、独占禁止法3条に違反したとして、公正取引委員会である被告(被上告人兼相手方)が原告に対し排除措置を命ずるとともに、課徴金の納付を命じたところ、原告が、本件納付命令の一部の取消しを求めたが、請求を棄却する審決がなされたため、被告に対し、その取消しを求めたところ、課徴金額の算定に当たっては、単一の業種を認定した上で、単一の算定率を適用することが予定されていると解するのが相当であり、本件違反行為に係る原告の事業活動は、小売業又は卸売業以外の業種に当たると判断するのが相当であり、売上額の全額に対して10パーセントの算定率を基本とするとし、請求を棄却したため、原告が上告及び上告受理の申立てをした事案において、最高裁が、原告の上告理由は、実質は単なる法令違反を主張するものであるとして、上告を棄却し、上告審として受理しないとした事例。
2014.06.17
保証金没取申立てに対する特別抗告事件((株)高光建設による保証金没取申立てに対する特別抗告事件)
LEX/DB25503768/最高裁判所第二小法廷 平成26年4月23日 決定 (特別抗告審)/平成26年(行ト)第17号
公正取引委員会である原審申立人(相手方)が、原審相手方(抗告人)に対し、排除措置を命ずる審決を不服として相手方が提起した審決取消訴訟に際して相手方が前記審決の執行を免れるために供託した保証金を全部没取するよう求めて申立てをしたところ、原審は相手方が執行を免れるために供託した保証金全部を没取を命じたため、原審相手方が抗告した事案において、特別抗告の事由に該当しないとして、抗告を棄却した事例。
2014.04.22
営業妨害予防等請求事件
LEX/DB25503024/神戸地方裁判所 平成26年1月14日 判決 (第一審)/平成23年(ワ)第3452号
個人タクシー事業を営む原告らが、A株式会社の子会社でありA沿線を中心にタクシー事業を営む被告に対して、被告が、公道にある私鉄駅前タクシー乗り場のタクシー待機場所を被告専用のものとして独占的に使用して原告らの使用を拒絶し、実際に原告らが乗り入れた際に妨害行為をしたと主張して、営業権に基づく妨害予防請求権又は私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(独禁法)24条に基づく差止請求権を理由として、それぞれその妨害行為の差止めを求めるとともに、上記妨害行為により損害を被ったと主張して、不法行為に基づく損害賠償請求権を理由として、損害金の支払を求めた事案において、原告らに営業権に基づく妨害予防請求権又は独占禁止法24条に基づく差止請求権は認められないとする一方、原告らがタクシー利用客を乗車させることを妨害した被告の行為によって原告らの営業上の利益が侵害されたというべきであるとして、原告らの請求を一部認容、一部棄却した事例。