注目の判例

国際私法

2018.03.27
人身保護請求事件
LEX/DB25449323/最高裁判所第一小法廷 平成30年 3月15日 判決 (上告審)/平成29年(受)第2015号
米国に居住する上告人(夫)が、日本に居住する被上告人(妻)により、上告人と被上告人との間の二男である被拘束者(米国で出生し、戸籍法104条1項所定の日本国籍を留保する旨の届出がされたことによる米国籍と日本国籍との重国籍。現在13歳)が法律上正当な手続によらないで身体の自由を拘束されていると主張して、人身保護法に基づき、被拘束者を釈放することを求めたところ、原審は、上告人の請求を棄却したため、上告した事案において、本件請求は、被拘束者の自由に表示した意思に反してされたもの(人身保護規則5条)とは認められず、被上告人による被拘束者に対する拘束には、顕著な違法性があるとし、原判決を破棄し、上告人の本件請求は認容すべきでところ、本件については、被拘束者の法廷への出頭を確保する必要がある点をも考慮し、原審に差し戻した事例。
2018.01.09
終局決定の変更決定に対する許可抗告事件
LEX/DB25449155/最高裁判所第一小法廷 平成29年12月21日 決定 (許可抗告審)/平成29年(許)第9号
相手方が、変更前決定が確定した後の事情の変更によりこれを維持することが不当になったと主張して、国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約の実施に関する法律117条1項に基づき、変更前決定を変更し、本件申立てを却下するよう求めた事案の許可抗告審において、変更前決定は、その確定後の事情の変更によってこれを維持することが不当となるに至ったと認めるべきであるから、同法117条1項の規定によりこれを変更し、本件申立てを却下するのが相当であるとし、これと同旨の原審の判断は、結論において是認することができるとして、抗告を棄却した事例(補足意見がある)。
2017.12.26
仲裁判断取消申立て棄却決定に対する抗告審の変更決定に対する許可抗告事件 
LEX/DB25449115/最高裁判所第三小法廷 平成29年12月12日 決定 (許可抗告審)/平成28年(許)第43号
申立人らと相手方らとの間の一般社団法人日本商事仲裁協会(JCAA)大阪11-02号仲裁事件において、3人の仲裁人の合議体である仲裁廷がした仲裁判断につき、相手方らが、仲裁法44条1項6号所定の事由があるなどとして、その取消しの申立てをしたところ、原々審は、申立てを棄却したため、申立人らが抗告し、原審は、申立人らの申立てを認容し、これと結論を異にする原々審を取消した上で、本件仲裁判断を取り消すこととしたため、相手方らが許可抗告した事案において、仲裁人が、当事者に対して仲裁法18条4項の事実を開示しなかったことについて、同項所定の開示すべき義務に違反したというためには、仲裁手続が終了するまでの間に、仲裁人が当該事実を認識していたか、仲裁人が合理的な範囲の調査を行うことによって当該事実が通常判明し得たことが必要であるとし、本件事実を開示すべき義務に違反したものとした原審の判断には、裁判に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があるとして、原決定を破棄し、高等裁判所に差し戻した事例。
2017.06.06
市町村長の処分に対する不服申立て却下の審判に対する抗告審の取消決定に対する許可抗告事件 
LEX/DB25448658/最高裁判所第二小法廷 平成29年 5月17日 決定 (許可抗告審)/平成28年(許)第49号
相手方らが、その子らに係る戸籍法104条1項所定の日本国籍を留保する旨の届出等を抗告人にしたところ、抗告人からこれらを受理しない旨の処分を受けたため、同法121条に基づき、抗告人に本件届出等の受理を命ずることを申し立てたところ、原審は本件各国籍留保の届出が戸籍法104条3項所定の期間内にされたものであるとして、本件申立てを却下した原々審判を取消し、抗告人に本件各届出の受理を命じたため、抗告人が許可抗告した事案において、戸籍法104条1項所定の日本国籍を留保する旨の届出について同条3項にいう「責めに帰することができない事由」があるとした原審の判断は、法令の違反があるとし、原決定を破棄し、本件各届出をいずれも不受理とした抗告人の処分に違法はなく、本件申立てを却下した原々審判は相当であるとし、これに対する相手方らの抗告を棄却した事例。
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