注目の判例

行政法

2016.05.17
損害賠償請求控訴事件(緑のオーナー訴訟 控訴審) 
「新・判例解説Watch」H28.6上旬頃 解説記事の掲載を予定しています
LEX/DB25542349/大阪高等裁判所 平成28年 2月29日 判決 (控訴審)/平成26年(ネ)第3086号
国有林野に成育している樹木の共有持分を国以外の者に譲渡し、その費用負担者から持分の対価及び当該樹木について国が行う保育及び管理(育林)に要する費用の一部の支払を受け、育林による収益を国と費用負担者が分収するという分収育林制度(緑のオーナー制度)に関し、被告と分収育林契約を締結した費用負担者又はその承継人である原告らが、被告に対し、被告の担当者の違法な勧誘によって分収育林契約を締結し、払込額に相当する損害を被ったとして、主位的に国家賠償法1条1項に基づく損害賠償請求権に基づき、予備的に不法行為又は債務不履行に基づく損害賠償請求権に基づき、各「損害額元本」及び「弁護士費用」の賠償並びに損害額元本に対する「確定遅延損害金」及び遅延損害金の支払を求め、原審が、原告らの請求を一部認容・一部棄却、原告らの請求を全部棄却したため、原告ら及び被告の双方が控訴をした事案において、原判決は、一部異なる限度で相当ではないとし、(1)「認容額一覧表1」及び「認容額一覧表2」の各「原告氏名」欄記載の原告らの控訴に基づき、原判決主文1、2項中同原告らに関する部分を変更し、(2)被告の控訴に基づき、一部原告らに関する被告敗訴部分を取消し、同原告らの請求を棄却し、(3)被告の控訴に基づき、原告亡P4訴訟承継人P5(原告番号54)に関する部分を変更し、(4)その余の原告らの控訴及び被告のその余の控訴を棄却した事例。
2016.03.22
個人情報一部不開示決定処分取消等請求事件 
「新・判例解説Watch」H28.5下旬頃 解説記事の掲載を予定しています
LEX/DB25447829/最高裁判所第一小法廷 平成28年 3月10日 判決 (上告審)/平成27年(行ヒ)第221号
被上告人が、京都府個人情報保護条例に基づき、実施機関である京都府警察本部長(処分行政庁)に対し、被上告人の子が建物から転落して死亡した件について京都府警察田辺警察署において作成又は取得した書類等一式に記録されている自己の個人情報の開示請求をしたところ、処分行政庁から、その一部を開示する旨の決定を受けたため、上告人を相手に、当該処分のうち各不開示部分の取消しを求めるとともに、当該各不開示部分に係る個人情報の開示決定の義務付けを求めた事案の上告審において、本件取消しの訴えが出訴期間を経過した後に提起されたことにつき行政事件訴訟法14条1項ただし書の「正当な理由」があるということはできないとし、原判決を破棄し、本件取消しの訴え及び本件義務付けの訴えはいずれも不適法であって、これらを却下した第1審判決は正当であるから、被上告人の控訴を棄却した事例。
2016.03.08
慰謝料請求事件(NZ地震 富山市市長の発言めぐり賠償命令)
LEX/DB25541788/富山地方裁判所 平成27年11月25日 判決 (第一審)/平成26年(ワ)第41号
平成23年2月22日に発生したニュージーランドでの地震により死亡した学生らの親である原告らが、各自、被告富山市に対し、定例記者会見における富山市長の発言により、原告らの名誉が毀損されたと主張して、国家賠償法1条1項による損害賠償請求権に基づき、慰謝料等の支払を求めた事案において、本件発言3のうち「この間訳の分からない失礼な文章で面会をしたいというお手紙が来たから、即断りました。物事の節度、有り様、礼儀というものをわきまえない手紙でしたよ。」という発言は、一般人の普通の注意と読み方又は聴き方を基準にすると、D市長宛てに本件遺族らから面会を求める手紙が来たという事実を基礎に、同手紙は、物事の節度、有り様及び礼儀というものをわきまえない手紙であったという論評を表明するものであり、原告らの社会的評価を低下させるものである等として、原告らの請求をそれぞれ一部認容した事例。
2016.02.23
輸送施設使用停止命令並びに運賃の変更命令差止請求事件 
「新・判例解説Watch」H28.3中旬頃 解説記事の掲載を予定しています
LEX/DB25541777/大阪地方裁判所 平成27年11月20日 判決 (第一審)/平成26年(行ウ)第86号
特定地域及び準特定地域における一般乗用旅客自動車運送事業の適正化及び活性化に関する特別措置法の準特定地域に指定された大阪市域交通圏においてタクシー事業を営む原告が、近畿運輸局長から、原告の届け出た運賃が一般乗用旅客自動車運送事業の適正化及び活性化に関する特別措置法16条1項の規定により指定された運賃の範囲内にないことを理由として、一般乗用旅客自動車運送事業の適正化及び活性化に関する特別措置法17条の3第1項に基づく輸送施設使用停止処分及び一般乗用旅客自動車運送事業の適正化及び活性化に関する特別措置法16条の4第3項に基づく運賃の変更命令を受けるおそれがあり、さらに、運賃変更命令に違反したことを理由として、同法17条の3第1項に基づく使用停止処分及び事業許可取消処分を受けるおそれがあるなどと主張して、被告(国)に対し、各処分の差止めを求めた事案において、不適法な請求を却下したうえで、公定幅運賃の下限額は合理性を欠くもので違法であるとして、請求を認容した事例。
2016.02.23
不開示決定処分取消等請求事件(官房機密費の一部開示命じる 大阪地裁)
LEX/DB25541711/大阪地方裁判所 平成27年10月22日 判決 (第一審)/平成26年(行ウ)第186号
行政機関の保有する情報の公開に関する法律に基づき内閣官房報償費の支出に関する行政文書(政策推進費受払簿、支払決定書、出納管理簿、報償費支払明細書及び領収書等)の開示を求めた原告が、内閣官房内閣総務官から一部不開示決定を受けたことから、前記決定のうち一部の期間の支出に関する行政文書の不開示決定部分につき、その取消しを求めるとともに、行政事件訴訟法3条6項2号所定の義務付けの訴えとして、前記不開示決定部分に係る文書について開示決定の義務付けを求めた事案において、原告の請求を一部認容した事例。
2016.02.02
都市計画決定無効確認等請求事件(「外環の2」道路計画 住民の訴え却下)
LEX/DB25541629/東京地方裁判所 平成27年11月17日 判決 (第一審)/平成20年(行ウ)第602号
都市計画決定に係る都市計画施設である外環の2(幹線街路外郭環状線の2)の区域内に不動産を所有して居住していた承継前原告Aから同不動産を相続した原告らが、外環の2に係る都市計画は、外環本線(都市高速道路外郭環状線)の構造形式が嵩上式(高架式)であることを基礎となる重要な事実としていたところ、平成19年外環本線変更決定において外環本線の構造形式が嵩上式から大深度地下方式に変更されたことにより、当該都市計画は重要な事実の基礎を欠くこととなって違法なものになったなどとして、〔1〕行政事件訴訟法3条4項所定の無効等確認の訴えとして、都市計画決定が無効であることの確認を求め、〔2〕行政事件訴訟法3条6項1号所定のいわゆる非申請型の義務付けの訴えとして、都市計画の廃止手続の義務付けを求め、〔3〕行政事件訴訟法4条所定の公法上の法律関係に関する確認の訴えとして、(a)都市計画が違法であることの確認、(b)原告らが上記不動産について都市計画法53条1項の規定する建築物の建築の制限を受けない地位にあることの確認、及び、(c)被告が都市計画の廃止手続をとらないことが違法であることの確認を求めるほか、承継前原告Aから上記不動産以外の全ての遺産を相続した原告Bが、〔4〕承継前原告Aにおいて、外環の2に係る都市計画の廃止義務の懈怠という被告による不作為の違法な公権力の行使により、承継前原告Aが、上記不動産を収用されるという不安を抱いたり、同項の規定する建築物の建築の制限等がされたりして、財産権(憲法29条1項)、居住の自由(憲法22条1項)及び平穏に生活する自由(憲法13条)を侵害されたことにより、国家賠償法1条1項に基づき、慰謝料100万円及びこれに対する遅延損害金の支払請求権を有していたところ、これを相続したとしてその支払を求め、〔5〕少なくとも平成19年外環本線変更決定において外環本線の構造形式が嵩上式から大深度地下方式に変更されたことにより、外環の2に係る都市計画の根拠とされた公共的必要性が消滅し、都市計画決定に伴う都市計画法53条1項の規定する建築物の建築の制限が承継前原告Aに対して特別な犠牲を課すものとなったため、承継前原告Aが、憲法29条3項に基づき、建築物の建築の制限による土地の価格の下落分2118万円の損失補償の請求権を有していたところ、これを相続したとして当該損失補償及びこれに対する遅延損害金の支払を求めた事案において、各訴えのうち、都市計画決定の無効確認を求める訴え、都市計画の廃止手続を求める訴え、都市計画の違法確認を求める訴え、原告らが都市計画法53条1項の規定する建築制限を受けない地位にあることの確認を求める訴え及び都市計画決定の廃止手続をとらないことの違法確認を求める訴えを、いずれも却下し、原告Bのその余の請求をいずれも棄却した事例。
2016.01.12
執行停止申立事件(「育休退園」 執行停止 判決でるまで復園認める)
LEX/DB25541441/さいたま地方裁判所 平成27年 9月29日 決定 (第一審)/平成27年(行ク)第17号等
所沢市内の保育所に通園している甲の保護者である申立人が、甲について、所沢市長から、保育の利用継続不可決定及び保育の利用解除処分がそれぞれされたことについて、各決定は、児童福祉法24条1項、子ども・子育て支援法施行規則1条9号の解釈、適用を誤った違法があるなどとして、各決定の取消しを求める訴え(本案事件)を提起するとともに、行政事件訴訟法25条1項に基づき、各決定の執行の停止を求めた事案において、各決定により生ずる重大な損害を避けるため緊急の必要があり、本案について理由がないと見えるときには当たらないとして、申立てを一部認容し、本案判決の言渡し後40日を経過するまでの各決定の執行停止を認めた事例。
2015.12.22
開発許可処分取消請求事件
「新・判例解説Watch」H28.4下旬頃 解説記事の掲載を予定しています
LEX/DB25447647/最高裁判所第一小法廷 平成27年12月14日 判決 (上告審)/平成27年(行ヒ)第301号
鎌倉市長が、都市計画法29条1項による開発許可をしたことについて、開発区域の周辺に居住する被上告人らが、上告人を相手に、上記開発許可の取消しを求め、原審は、上記許可に係る開発行為に関する工事が完了し、検査済証が交付された後においても、本件許可の取消しを求める訴えの利益は失われないと判断し、これが失われるとして被上告人らの訴えを却下した第1審判決を取消して本件を第1審に差し戻すべきものとしたため、上告人が上告した事案において、原審の判断は、正当として是認することができるとして、上告を棄却した事例。
2015.11.17
開門等請求控訴事件
「新・判例解説Watch」H27.12下旬頃 解説記事の掲載を予定しています
LEX/DB25541157/福岡高等裁判所 平成27年 9月 7日 判決 (控訴審)/平成23年(ネ)第771号
〔1〕国営諫早湾土地改良事業の施行、特に、同事業において諫早湾干拓地潮受堤防が建設され、同湾の湾奥部の海洋部分が締め切られたことによって漁業被害を受け、漁業行使権(漁業法8条1項にいう「漁業を営む権利」)を侵害されたとする開門請求1審原告らが、その漁業被害を最低限度回復させるために必要があるとして、1審被告(国)に対し、上記権利から派生するとされる物権的請求権に基づき、上記潮受堤防の北部及び南部に設置されている各排水門について、同堤防で締め切られた調整池内に諫早湾の海水を流入させ、海水交換が行われるような開門操作をするよう求めたほか、〔2〕開門請求1審原告ら及び大浦1審原告らが、1審被告において上記事業を実施したこと及び上記開門操作を行わないことは、1審原告らに漁業被害を及ぼしその漁業行使権を侵害するものとして国家賠償法上違法であり、また、1審被告が上記開門操作を行わないことは、上記事業の実施に先立って漁業補償契約が締結された際に1審原告らと1審被告との間で成立した、同事業の実施後も1審原告らが漁業を営めるようにするという合意に反する行為であって、これにより1審原告らの漁業行使権が侵害されている旨主張し、1審被告に対し、国家賠償法1条1項又は債務不履行による損害賠償として1人につき605万円、及び上記開門操作がされるに至るまで年50万円の割合による金員、並びに上記605万円に対する遅延損害金の支払を求め、原判決は、1審原告らの請求中、一部却下、一部認容、一部棄却したため、開門請求1審原告らと控訴人大浦1審原告ら及び1審原告Z1並びに1審被告が、上記各敗訴部分を不服として双方が控訴した事案において、原判決中、被控訴人大浦1審原告ら及び1審原告Aの請求を認容した部分(1審被告敗訴部分)は不当であるから、1審被告の控訴に基づいてこれを取消した上、この部分に係る被控訴人ら及び1審原告Aの請求をいずれも棄却するとともに、控訴人ら並びに1審原告Aの控訴をいずれも棄却するとした事例。
2015.11.17
内海ダム再開発事業公金支出差止等請求住民訴訟事件(第1事件、第2事件)(内海ダム訴訟)
LEX/DB25541113/高松地方裁判所 平成27年 6月22日 判決 (第一審)/平成22年(行ウ)第7号等
香川県の住民である第1事件原告らが、香川県及び小豆島町が起業者である「二級河川別当川水系別当川内海ダム再開発工事並びにこれに伴う県道及び町道付替工事」は治水、利水目的に鑑みても不要であり、安全性にも問題がある上、周辺の景観・環境を損なうことにより失われる利益は重大であるから、同事業に係る公金の支出は違法であるとして、香川県の執行機関である第1事件被告に対し、地方自治法242条の2第1項1号に基づき、同事業に係る公金の支出の差止めを求めるとともに、同項4号本文に基づき、同事業に係る公金の支出を行った香川県の前知事及び現知事に対する不法行為に基づく損害賠償請求を求め(第1事件)、小豆島町の住民である第2事件原告らが、上記と同様の理由で同事業に係る公金の支出は違法であるとして、小豆島町の執行機関である第2事件被告に対し、同項1号に基づき、同事業に係る公金の支出の差止めを求めるとともに、同項4号本文に基づき、同事業に係る公金の支出を行った小豆島町の前町長及び現町長に対する不法行為に基づく損害賠償請求を求めた(第2事件)住民訴訟において、原告らは、本件事業が治水及び利水目的に鑑みても不必要である上、安全性にも問題があり、周辺の景観・環境を損なうことにより失われる利益は重大であるとして、このような合理性を欠く本件事業に係る本件各公金の支出は地方財政法4条1項、地方自治法2条14項に違反し違法であると主張しているが、本件全証拠によっても原告らの主張を認めるには足りないとし、また、本件整備計画についても上記と同様の理由で違法であり、その違法性が本件各公金の支出に承継されるとの第1事件原告らの主張や、本件事業に係る請負契約(支出負担行為)には上記と同様の理由で違法があり、当該契約を解消できる特殊な事情があったにもかかわらず、香川県知事及び小豆島町長が行った各支出命令は財務会計法規上の義務に違反し、違法であるとの原告らの主張についても、上記と同様に本件整備計画あるいは本件事業に係る請負契約(支出負担行為)が違法であることを認めるに足りる証拠がないとして、第1事件原告ら及び第2事件原告らの各請求をいずれも棄却した事例。
2015.10.27
各航空機運航差止等請求控訴事件
「新・判例解説Watch」H28. 1下旬頃 解説記事の掲載を予定しています
LEX/DB25540973/東京高等裁判所 平成27年 7月30日 判決 (控訴審)/平成26年(行コ)第284号
厚木基地周辺に居住する原告(控訴人兼被控訴人)らが、厚木基地に離着陸する航空機の発する騒音により身体的被害及び精神的被害を受けていると主張して、被告(控訴人兼被控訴人)国に対し、主位的に、厚木基地における自衛隊機及び米軍機の一定の態様による運行の差止め等を求め、予備的に、音量規制等を求めたところ、原審は、米軍機差止めの訴えを却下し、米軍機に関する予備的請求のうち人格権に基づく妨害排除請求権としての差止請求等の給付請求を棄却し、確認請求に係る訴えをいずれも却下し、転居原告の自衛隊機差止めの訴えをいずれも却下した一方で、厚木飛行場における自衛隊機の運航のうち夜間に行われるものは、これを差し止める必要性が相当高いとし、転居原告を除く原告らの自衛隊機差止請求を一部認容したため、原告ら及び被告が双方控訴した事案において、主位的請求に係る自衛隊機差止請求について、厚木飛行場に離着陸する航空機による騒音の発生状況が大きく変わる可能性があるとして、一定期間の差止めを認容してその余の請求を棄却し、予備的請求を却下し、その余の控訴を棄却した事例。
2015.10.20
(県立竹田高剣道部 元顧問の賠償請求棄却)
LEX/DB25540999/最高裁判所第三小法廷 平成27年 7月28日 決定 (上告審)/平成26年(オ)第1335号等
原告(控訴人・上告人兼申立人)らの子である甲は、大分県立高校剣道部に所属していたが、いずれも同校の教員で剣道部の顧問を務めていた被告(被控訴人・被上告人兼相手方)乙及び同副顧問を務めていた被告(被控訴人・被上告人兼相手方)丙の監督・指導の下に、練習をしていたところ、熱中症又は熱射病を発症して倒れ、死亡したところ、被告らは、甲の死亡について過失があり、また、搬送先の病院の医師は適切な医療行為を尽くさなかった過失があり、これらの各過失によって甲が死亡するに至ったと主張して、被告(被控訴人・被上告人兼相手方)らに対しては不法行為(民法709条、民法710条、民法711条)に基づき、大分県(被告)に対しては、使用者責任(民法715条)又は国家賠償法1条1項に基づき、搬送先病院を設置した豊後大野市(被告)に対しては使用者責任に基づき、被告ら(乙・丙・大分県・豊後大野市)に対し、連帯して損害賠償金の支払を求めたところ、第1審は、大分県及び豊後大野市に対する請求を一部認容し、その余の請求を棄却し、第2審は、原告らが控訴したが棄却されたため、原告らが上告した事案において、上告を棄却し、また、上告審として受理しない旨を決定した事例。
2015.10.20
災害弔慰金不支給決定処分取消請求控訴事件(震災弔慰金不支給 2審も不支給取消し)
LEX/DB25540950/仙台高等裁判所 平成27年 6月25日 判決 (控訴審)/平成27年(行コ)第4号
平成23年8月に死亡した甲の内縁の夫であった原告(被控訴人)が、甲は東北地方太平洋沖地震により、同震災発生後3日間自家用車内で過ごし、その後は全壊した自宅での生活を余儀なくされ、介護施設への通所もできなくなるなど、住環境及び生活環境の著しい悪化のため、心理的ストレス等から体調を崩して死亡したとして、災害弔慰金の支給等に関する法律に基づいて災害弔慰金の支給等に関する条例を制定している被告(控訴人。仙台市)を代表する仙台市長に対し、災害弔慰金の受領を申し出たところ、震災と甲の死亡との間に因果関係は認められないとして、災害弔慰金を不支給とする決定をしたので、被告に対し、同処分の取消しを求めたところ、第1審が同処分を取り消したため、被告が控訴した事案において、本件請求を認容した原判決は相当であるとして、控訴を棄却した事例。
2015.10.13
仮の差止め申立て事件(所沢育休退園訴訟)
「新・判例解説Watch」H27.11中旬頃 解説記事の掲載を予定しています
LEX/DB25540859/さいたま地方裁判所 平成27年 7月23日 決定 (第一審)/平成27年(行ク)第15号
埼玉県所沢市内の保育所等に通園している児童らの保護者である申立人らが、所沢市長において、当該児童らの保育の利用を解除する処分をしようとしているところ、同各処分は、児童福祉法24条1項等の解釈、適用を誤った違法があるなどとして、同各処分の差止めを求める訴え(本案事件)を提起するとともに、行政事件訴訟法37条の5第2項に基づき、同各処分の仮の差止めを求めた仮処分の事案において、申立人らが、同各処分を受け得る蓋然性が高いと認めることはできず、また、本案について、理由があると認め得る蓋然性があるということはできないとして、申立てを却下した事例。
2015.10.13
仮の差止め申立て事件(所沢育休退園訴訟)new
「新・判例解説Watch」H27.11中旬頃 解説記事の掲載を予定しています
LEX/DB25540860/さいたま地方裁判所 平成27年 7月23日 決定 (第一審)/平成27年(行ク)第12号
埼玉県所沢市内の保育所等に通園している児童らの保護者である申立人らが、所沢市長において、当該児童らの保育の利用を解除する処分をしようとしているところ、同各処分は、児童福祉法24条1項等の解釈、適用を誤った違法があるなどとして、同各処分の差止めを求める訴え(本案事件)を提起するとともに、行政事件訴訟法37条の5第2項に基づき、同各処分の仮の差止めを求めた仮処分の事案において、申立人らが、同各処分を受け得る蓋然性が高いと認めることはできず、また、本案について、理由があると認め得る蓋然性があるということはできないとして、申立てを却下した事例。
2015.10.13
業務停止処分取消請求事件(真正観光VS北海道 差し戻し審 請求棄却)
LEX/DB25540843/札幌地方裁判所 平成27年 6月18日 判決 (差戻第一審)/平成27年(行ウ)第9号
風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律の許可を受けて風俗営業(ぱちんこ店)を営んでいた原告が、北海道函館方面公安委員会から業務停止命令を受けたところ、同命令は、実体的な処分要件を欠き、また、聴聞に至る手続にも種々の瑕疵があるから違法であると主張して、同命令の取消しを求めた事案において、原告の請求を棄却した事例。
2015.10.13
医療費申請却下処分取消等請求事件(在米被爆者 医療費認めず 広島地裁)
LEX/DB25540932/広島地方裁判所 平成27年 6月17日 判決 (第一審)/平成24年(行ウ)第7号
いずれも広島に投下された原子爆弾により被爆し、原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律に基づく被爆者健康手帳を取得した、同法に定める被爆者であり、アメリカ合衆国に居住して同国の医療機関から医療を受けた原告らが、上記の医療に関して負担した医療費について被爆者援護法18条の一般疾病医療費の支給を申請したところ、広島県知事が各原告に対して支給申請書を返戻するとともに申請を受理しない旨の通知をしたことから、原告らが、被告広島県に対して、原告らに対する不受理通知の取消しを求めた等の事案において、被爆者援護法18条1項は、国内の医療提供制度を前提として制度設計されたものであって、国外の医療提供者から受けた医療については適用を予定していない等として、本件各訴えのうち、被告広島県に対して一般疾病医療費支給申請を受理しない旨の通知を取り消すことを求める請求に係る訴えをいずれも却下した事例。
2015.09.29
各原爆症認定申請却下処分取消等請求事件(白内障 原爆症認定 広島地裁)
LEX/DB25540856/広島地方裁判所 平成27年 5月20日 判決 (第一審)/平成23年(行ウ)第2号等
原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律1条の被爆者である原告らが、それぞれ被爆者援護法11条1項の規定による認定(原爆症認定)の申請をしたところ、厚生労働大臣から各申請を却下する旨の処分を受けたことから、被告国に対し、各却下処分が違法であると主張して、その取消しを求めるとともに、国家賠償法1条1項の規定により、慰謝料各200万円及び弁護士費用各100万円並びにこれらに対する遅延損害金の各支払を求めた事案において、厚生労働大臣が本件各却下処分を行ったことが国家賠償法上違法であるとは認められないとして、本件Z1却下処分及び本件Z2却下処分の取消しと求める請求を認容し、原告らのその余の請求は棄却した事例。
2015.09.24
一般疾病医療費支給申請却下処分取消等請求事件
LEX/DB25447438/最高裁判所第三小法廷 平成27年 9月 8日 判決 (上告審)/平成26年(行ヒ)第406号
広島市に投下された原子爆弾により被爆し、原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律(被爆者援護法)に基づき被爆者健康手帳の交付を受けた被爆者ら3名につき、その居住国である大韓民国で受けた医療に関して被爆者援護法18条1項に定める一般疾病医療費の支給の申請がされたところ、大阪府知事により、在外被爆者に対して同項の規定を適用することができない旨の理由でそれぞれ却下処分がされたことから、上記の被爆者又はその相続人である原告(被控訴人兼控訴人・被上告人)らが、被告国、被告大阪府(控訴人兼被控訴人・上告人)を相手に、本件各却下処分の取消し等を求めたところ、第一審は請求を一部認容したため、被告大阪府と原告らが控訴し、控訴審は申請を却下した大阪府知事による同申請却下処分はいずれも違法であるとして原告らの取消請求を認容し、各控訴を棄却したため、被告大阪府がこれを不服として上告した事案において、被爆者援護法18条1項の規定は、在外被爆者が日本国外で医療を受けた場合にも適用されるものと解するのが相当であり、在外被爆者が日本国外で医療を受けた場合につき、同項所定の要件に該当するか否かについて判断することなく同項の規定を適用する余地がないことを理由としてされた本件各却下処分は、違法であるとして、原審の判断を是認し、上告を棄却した事例。
2015.09.24
損害賠償請求控訴事件(北海道豊浦町暴風雪訴訟:道の責任否定 請求棄却)
LEX/DB25540750/札幌高等裁判所 平成27年 7月 7日 判決 (控訴審)/平成26年(ネ)第190号
本件車両を運転して本件道道を走行し、本件事故現場で、本件車両が吹雪による雪の吹きだまりに埋まり、その後、同車両内で一酸化炭素中毒により死亡したZ6の両親である1審原告らが、本件道道を設置管理している1審被告北海道については本件事故現場付近に設置された防雪柵の設置又は管理に瑕疵があった等として、上記瑕疵などによりZ6が死亡したと主張し、損害賠償を求めた等の事案の控訴審において、本件防雪柵にあっては、本件事故当時、通常有すべき安全性を備えていたが、これまでの観測記録では想定することができない気象状況により、本件事故現場に巨大な吹きだまりが発生し、本件事故に至ったものと認められるから、本件防雪柵の設置又は管理に瑕疵があったとは認められない等として、1審被告北海道敗訴部分を取り消し、上記部分に係る1審原告らの1審被告北海道に対する請求をいずれも棄却し、1審原告らの本件各控訴をいずれも棄却した事例。