注目の判例

民法(財産法)

2019.10.15
損害賠償請求事件 new
「新・判例解説Watch」財産法分野 12月中旬頃解説記事の掲載を予定しております
LEX/DB25563968/東京地方裁判所 令和 1年 5月16日 判決 (第一審)/平成30年(ワ)第7998号
被告(居酒屋チェーン)の店舗において段差につまずき転倒して傷害を負った原告(当時74歳)が、被告に対し、被告の従業員には段差の存在について原告に注意を促さず漫然と原告を席まで案内した過失があると主張して、不法行為に基づき、原告に生じた損害の賠償を求めた事案で、本件事故と相当因果関係を認めることのできる原告の損害額は、260万円と認める内容で、一部認容した事例。
2019.10.08
損害賠償請求事件
「新・判例解説Watch」財産法分野 12月中旬頃解説記事の掲載を予定しております
LEX/DB25563891/大分地方裁判所 令和 1年 8月22日 判決 (第一審)/平成29年(ワ)第510号
Eの子である原告A及び原告Bが、被告C及び被告Dの子であり、当時責任能力のなかったFがマンションの非常階段で同マンションの管理人をしていたEを突き飛ばして転落死させた事件に関し、被告らにFの法定の監督義務者又はそれに準ずる者として負う監督義務の違反があったと主張し、Eから相続し、又は原告らが固有に取得した民法714条1項による損害賠償債権又は同項類推適用による損害賠償債権に基づく請求として、被告らに対し、原告Aについては、3028万3532円及び遅延損害金の連帯支払を、原告Bについては、2336万3532円及び遅延損害金の連帯支払をそれぞれ求めた事案において、被告らが民法714条1項に規定する監督義務者に当たると解すべき根拠はなく、被告らは,同項に基づく責任を負わないとし、また、被告らがFの法定の監督義務者に準ずべき者に当たるということはできないとし、被告らは、民法714条1項類推適用に基づく責任を負わないとし、原告らの請求をいずれも棄却した事例。
2019.10.01
請求異議事件
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LEX/DB25570459/最高裁判所第一小法廷 令和 1年 9月19日 判決 (上告審)/平成30年(受)第1137号
被上告人が、本件貸金債権はその弁済期から10年が経過したことにより時効消滅していると主張して、本件公正証書の執行力の排除を求める請求異議の訴えであり、本件差押えによる消滅時効の中断の効力が生ずるか否かが争われ、原審は、本件貸金債権は時効消滅したとして、被上告人の請求を認容すべきものとしたため、上告人が、上告した事案において、債権執行における差押えによる請求債権の消滅時効の中断の効力が生ずるためには、その債務者が当該差押えを了知し得る状態に置かれることを要しないと判示し、本件差押えによる本件貸金債権の消滅時効は中断しているというべきであり、これと異なる原審の判断には、判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があるとして、原判決を破棄し、第1審判決を取消し、被上告人の請求を棄却した事例。
2019.10.01
損害賠償請求控訴事件
LEX/DB25563805/東京高等裁判所 令和 1年 6月27日 判決 (控訴審)/平成29年(ネ)第1296号
被控訴人(被告)に個人情報を提供した選定者らが、控訴人(原告)を選定当事者として、被控訴人がS社にその管理を委託し、S社が更に外部業者に再委託し、再委託先の従業員が当該個人情報を外部に漏えいさせたことにつき、〔1〕被控訴人らにおいて控訴人らの個人情報の管理に注意義務違反があった、〔2〕S社は再委託先の従業員の使用者であり、上記従業員の行為はS社の事業の執行についてされたものであるところ、被控訴人はS社の使用者であり、S社の注意義務違反は被控訴人の事業の執行についてされたものであり、本件漏えいにより控訴人らは精神的苦痛を被ったと主張して、被控訴人に対し、不法行為に基づき、慰謝料として控訴人及び選定者Bについてそれぞれ5万円、選定者Cについて10万円の支払等を求めたところ、原審は、被控訴人に委託元の個人情報取扱業者として個人データの漏えいについて過失があったことを認めるに足りる具体的事実の主張・立証がないとして、控訴人の請求を棄却したため、控訴人がこれを不服として控訴した事案において、原判決を変更し、控訴人の請求は、被控訴人に対し、控訴人らそれぞれに2000円及びこれらに対する遅延損害金の支払を命じる限度で一部認容した事例。
2019.09.24
「新・判例解説Watch」財産法分野 11月中旬頃解説記事の掲載を予定しております
LEX/DB25570419/東京高等裁判所 令和 1年 6月27日 判決 (控訴審)/平成30年(ネ)第3597号
被控訴人(被告)B社に個人情報を提供した控訴人(原告)らが、被控訴人B社が被控訴人S社にその管理を委託し、被控訴人(被告)S社が更に外部業者に再委託し、再委託先の従業員が当該個人情報を漏えいさせたこと(本件漏えい)につき、被控訴人らにおいて控訴人らの個人情報の管理に注意義務違反があった、被控訴人S社は上記従業員の使用者であり、上記従業員の行為は被控訴人S社の事業の執行についてされたなどして、本件漏えいにより控訴人らは精神的苦痛を被ったと主張して、被控訴人らにおいて、共同不法行為に基づき、連帯して損害賠償をすることを求めた事案の控訴審において、控訴人らにおいて慰謝料の支払によって慰藉すべき精神的損害が発生したことを認定しつつ、本件漏えいの発覚後、被控訴人B社及びその持株会社において、直ちに被害の拡大防止措置が嵩じられたことなど、本件にあらわれた一切の事情を総合して、控訴人らの請求をそれぞれ一部認容し、原判決を変更した事例。
2019.09.17
損害賠償請求事件
LEX/DB25570439/最高裁判所第二小法廷 令和 1年 9月 6日 判決 (上告審)/平成30年(受)第1730号
交通事故の被害者に対して高齢者の医療の確保に関する法律による給付(後期高齢者医療給付)を行った後期高齢者医療広域連合である上告人が、上記事故の加害者である被上告人に対し、同法58条により上記被害者の被上告人に対する不法行為に基づく損害賠償請求権を代位取得したとして、損害賠償金及び遅延損害金の支払を求め、遅延損害金の起算日が争われた事案の上告審において、高齢者の医療の確保に関する法律による後期高齢者医療給付を行った後期高齢者医療広域連合は、その給付事由が第三者の不法行為によって生じた場合、当該第三者に対し、当該後期高齢者医療給付により代位取得した当該不法行為に基づく損害賠償請求権に係る債務について、当該後期高齢者医療給付が行われた日の翌日からの遅延損害金の支払を求めることができると判示したうえで、上告人は、被上告人に対し、本件医療給付の価額の合計額である287万7298円について、本件医療給付が行われた日の翌日からの遅延損害金の支払を求めることができるとし、原判決中287万7298円に対する平成22年8月25日から平成30年1月26日までの遅延損害金の支払請求を棄却すべきものとした部分を破棄し、この部分については、本件医療給付が行われた日等について更に審理を尽くさせるため本件を原審に差し戻し、その余の上告は棄却した事例(意見がある)。
2019.09.17
建物明渡等請求控訴事件
LEX/DB25563566/東京高等裁判所 令和 1年 7月17日 判決 (控訴審)/平成31年(ネ)第842号
控訴人(原告・相模原市)が訴外甲に市営住宅を賃貸し、甲の母である被控訴人が甲の賃貸借契約上の債務を連帯保証したところ、甲が賃料を滞納していると主張して、控訴人が被控訴人(被告)に対し、連帯保証契約に基づいて、甲に対する訴状送達の日である平成30年2月20日までの滞納賃料217万4500円及びこれに対する原審口頭弁論終結日である同年12月14日までの確定違約金30万7400円並びに滞納賃料に対する同月15日から支払済みまで約定の年8.9パーセントの割合による違約金、平成30年2月21日からCが明渡しを完了した日である同年5月25日までの賃料相当損害金である84万2100円の支払を求め、原判決は、控訴人の請求のうち、45万8300円(平成28年5月31日までの滞納賃料38万7200円及び確定違約金7万1100円)並びにこれに対する同年6月1日から支払済みまで民法所定の年5パーセントの割合による違約金のみ認容し、その余は棄却したため、控訴人は、原判決を不服として控訴した事案で、控訴人の請求は、87万1900円(滞納賃料71万4200円、確定違約金15万7700円)及びうち71万4200円に対する平成30年12月15日から支払済みまで年8.9パーセントの割合による違約金の支払を求める限度で一部認容した事例。
2019.09.10
不当利得返還請求控訴事件
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LEX/DB25563646/東京地方裁判所 令和 1年 8月 7日 判決 (控訴審)/平成30年(レ)第818号
控訴人(原告)が、本件建物の賃貸借契約の締結を媒介した被控訴人(被告)が、媒介の依頼を受けるに当たって控訴人の承諾を得ていないにもかかわらず、宅地建物取引業法46条1項及び「宅地建物取引業法の規定により宅地建物取引業者が受けることのできる報酬の額」(昭和45年10月23日建設省告示第1552号。本件賃貸借契約が締結された当時のものは,平成16年2月18日国土交通省告示第100号による改正後のもの)の規制を超える額の媒介報酬を控訴人から受領したものであり、上記規制を超える額の受領は宅建業法46条2項に違反し無効であると主張して、被控訴人に対し、不当利得返還請求権に基づき、被控訴人が受領した媒介報酬のうち上記規制を超える11万8125円の支払等を求め、原審は、控訴人は被控訴人との間の本件賃貸借契約のための媒介契約が成立した際に被控訴人から媒介報酬額の承諾を得ていたと認められ、宅建業法46条2項に違反しないとして控訴人の請求を全部棄却したため、控訴人がこれを不服として控訴した事案において、原判決を取消し、宅建業法46条1項、2項及び報酬告示所定の最高額を超える契約部分は無効であり、本件において同条項の最高額を超える部分である11万8125円の媒介報酬の支払については無効であるから、被控訴人は、控訴人に対し、不当利得に基づく利得金返還を命じた事例。
2019.08.20
執行文付与に対する異議事件
LEX/DB25570406/最高裁判所第二小法廷 令和 1年 8月 9日 判決 (上告審)/平成30年(受)第1626号
被上告人が、上告人に対し、本件相続放棄を異議の事由として、執行文の付与された本件債務名義に基づく被上告人に対する強制執行を許さないことを求める執行文付与に対する異議の訴えで、甲が死亡し、その相続人である乙が甲からの相続について承認又は放棄をしないで死亡し、丙が乙の相続人となったいわゆる再転相続に関し、民法916条は、同法915条1項の規定する相続の承認又は放棄をすべき3箇月の期間(熟慮期間)は、「その者の相続人が自己のために相続の開始があったことを知った時」から起算する旨を規定しているところ、本件では、Aからの相続に係る被上告人の熟慮期間がいつから起算されるかが争われた事案の上告審において、民法916条にいう「その者の相続人が自己のために相続の開始があったことを知った時」とは、相続の承認又は放棄をしないで死亡した者の相続人が、当該死亡した者からの相続により、当該死亡した者が承認又は放棄をしなかった相続における相続人としての地位を、自己が承継した事実を知った時をいうものであるとし、原審の判断に、民法916条の解釈適用を誤った違法があるが、本件相続放棄が熟慮期間内にされたものとして有効であるとした原審の判断は、結論において是認することができるとして、本件上告を棄却した事例。
2019.08.13
損害賠償請求控訴事件
LEX/DB25563247/東京高等裁判所 令和 1年 5月16日 判決 (控訴審)/平成31年(ネ)第272号
中国で腎臓移植手術を受けた控訴人が、同手術後の継続治療(フォローアップ治療)を受けるため、被控訴人(国立大学法人)が開設、運営する被控訴人病院を受診したところ、診療を拒否されたことが不法行為ないし債務不履行に当たるとして、被控訴人に対し,使用者責任(民法715条)若しくは不法行為(民法709条)に基づく損害賠償請求又は債務不履行に基づく損害賠償請求(民法415条)として、損害賠償金の支払等を求め、原審が控訴人の請求を棄却したため、これに不服の控訴人が控訴した事案において、本件対応の時点で、控訴人に対して緊急の診療の必要性があったとはいえないこと、通院の利便性が劣る面はあったにせよ、紹介元での診療が確実に見込まれていたし、その他の医療機関で診療を受けることも十分可能であったこと、本件申合せに基づく本件対応は、イスタンブール宣言に則っての大学病院の対応として、相応の合理性のあるものであったことが認められ、応招義務に関する医師法19条1項の規定の趣旨を十分考慮しても、被控訴人担当医師が控訴人の診療を拒否したことは、社会通念上正当として是認できるものであり、不法行為が成立するとは認められないとし、また、本件対応について、被控訴人に債務不履行責任が成立するとは認められないとし、本件控訴を棄却した事例。
2019.07.30
各未払賃料等請求事件(甲事件、乙事件、丙事件、丁事件)
(レオパレスオーナ敗訴 レンタル家具等を巡る訴訟)
LEX/DB25563283/名古屋地方裁判所 令和 1年 7月 2日 判決 (第一審)/平成28年(ワ)第5402号 等
建物の所有者である原告らが、被告(不動産の売買、仲介、斡旋、賃貸及び管理等を目的とする株式会社)との間で、それぞれ建物の賃貸借契約を締結するとともに、同契約に関する家具・家電の保守及びレンタル業務を内容とする家具・家電総合メンテナンスサービス契約(TMS契約)を締結したところ、〔1〕TMS契約上のレンタル業務が開始されたと主張する原告ら(別表の各「未払賃料」欄に金額の記載がある原告ら)が、レンタル業務の履行なく同業務代として賃料から差し引かれた価額につき、被告に対し、賃貸借契約に基づいて、同各「未払賃料」欄記載の各未払賃料及び遅延損害金の支払を、〔2〕別表の「特約金」欄に金額の記載がある原告らが、(1)TMS契約全体又はTMS契約上の特約金支払合意が消費者契約法10条又は民法90条に違反し無効である、(2)TMS契約は錯誤により無効である、(3)レンタル業務期間移行時に、被告が家具・家電の入替えを履行しないことを解除条件とする特約金支払合意をし、各特約金を支払ったが、被告が家具・家電の入替えを履行しないため、上記解除条件が成就した、(4)被告のレンタル業務期間移行時における家具・家電の入替えに関する債務不履行を原因としてTMS契約を解除したなどと主張して、不当利得に基づき、支払済みの別表の各「特約金」欄記載の各特約金及び遅延損害金の支払を、〔3〕原告らが、被告のレンタル業務期間移行時における家具・家電の入替えに関する債務不履行を原因としてTMS契約を解除したなどと主張して、TMS契約に基づくサービス料の支払義務不存在の確認をそれぞれ求めた事案において、原告らの請求をいずれも棄却した事例。
2019.07.16
登記引取等請求事件
LEX/DB25570328/最高裁判所第二小法廷 令和 1年 7月 5日 判決 (上告審)/平成30年(受)第1387号
上告人が、Aから同人の被上告人に対する貸金返還請求権を譲り受けたとして、被上告人に対し,貸金及び遅延損害金の支払を求め、原審は、被上告人が上記の否認をすることは信義則に反するとの主張を採用せず、証拠等に基づき、Aが本件金員を本件建物の売買代金として被上告人に支払ったと認定し、上告人の主張する金銭消費貸借契約は成立していないと判断し、上告人の貸金等の支払請求を棄却したため、上告した事案において、原審が、上告人の主張について審理判断することもなく、被上告人が否認をすることは信義則に反するとの主張を採用しなかったものであり、この判断には判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があるとし、原判決中、金員支払請求に関する部分を破棄し、被上告人が否認をすることが信義則に反するか否か等について更に審理を尽くさせるため、上記部分につき本件を原審に差し戻しを命じ、その余の請求に関する上告を棄却した事例。
2019.07.16
損害賠償請求控訴、同附帯控訴事件
LEX/DB25563170/高松地方裁判所 令和 1年 6月21日 判決 (控訴審)/平成31年(レ)第4号 等
控訴人M興業が所有し、控訴人Bが運転する準中型貨物自動車(A車)と、被控訴人TMが所有し、被控訴人Cが運転する普通貨物自動車(TM車)が、丁字路で衝突した事故に関し、控訴人M興業が、被控訴人Cに対し、不法行為に基づく損害賠償(修理費用及び弁護士費用)51万1500円及び遅延損害金の支払を求め(原審第1事件)、被控訴人TMが、控訴人Bに対し、不法行為に基づく損害賠償(修理費用及び弁護士費用)42万9100円及び遅延損害金の支払を求めた(原審第2事件)ところ、原審は、控訴人Bと被控訴人Cの過失割合を2対8として、各請求を一部認容したため、控訴人らが控訴し、被控訴人らが附帯控訴した事案において、被控訴人Cは、控訴人M興業に対し、不法行為に基づき46万0350円及び遅延損害金の支払義務を負うとし、また、控訴人Bは、被控訴人TMに対し、不法行為に基づき4万2909円及び遅延損害金の支払義務を負うとして、控訴人M興業の請求は上記の限度で理由があるから認容し、その余の請求を棄却し、被控訴人TMの請求は上記の限度で理由があるから認容し、その余の請求を棄却した事例。
2019.06.18
損害賠償請求事件
LEX/DB25562953/大阪地方裁判所 令和 1年 5月22日 判決 (第一審)/平成29年(ワ)第12006号
原告Aが所有し、原告Bが運転する普通乗用自動車(原告車)と、Eが所有し運転する普通乗用自動車(E車)との間の交通事故により損害を被ったとして、原告らが、E車に付保された自動車保険契約の保険者である被告に対し、本件保険契約に定める損害賠償請求権者の直接請求権に基づき,損害金相当額の支払等を求めた事案において、被告の主張のとおり、本件保険契約は、F(Eの妻)の代理人であるEの欺罔によって締結されたものであり、詐欺取消の対象となるとし、原告らの請求をいずれも棄却した事例。
2019.06.18
損害賠償請求事件
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LEX/DB25570190/大津地方裁判所 平成31年 2月19日 判決 (第一審)/平成24年(ワ)第121号
中学2年生で自殺した亡Xの両親である原告らが、亡Xの自殺の原因は、同学年の生徒であった被告少年らから受けたいじめにあるとして、被告少年らの親又はその配偶者である被告父母らに対し、被告少年らに責任能力がなかった場合には民法714条1項に基づくなどして、連帯して、損害賠償の支払をそれぞれ求め、選択的に、被告少年らに対し、責任能力があった場合には、民法709条に基づき、被告父母らと連帯して、損害賠償金の支払等を求めた事案において、被告A1及び被告B1の亡Xに対する度重なる本件加害行為は、亡Xに対し、希死念慮を抱かせるに足りる程度の孤立感・無価値感を形成させ、さらに、被告少年らとの関係からの離脱が困難であるとの無力感・絶望感を形成させるに十分なものであったなどとして、同被告らの加害行為と亡Xの自殺との間に相当因果関係を認定して、同被告らに対する原告らの請求をそれぞれ一部認容した事例。
2019.05.28
損害賠償等請求控訴事件 
LEX/DB25562588/東京高等裁判所 平成31年 2月21日 判決 (控訴審)/平成30年(ネ)第4535号
被控訴人が提供しているスマートフォンアプリ(本件ゲーム)のプレイヤーである控訴人ら及び、A、Bが、本件ゲーム内における本件表示は、ピックアップそうび以外のそうびが低い確率で排出される場合があることを示しているにもかかわらず、実際には、ピックアップそうびが極めて低い確率でしか提供されなかったとして、〔1〕控訴人ら及びAらは、被控訴人が、ピックアップそうび以外のそうびを低い確率で提供する義務があったにもかかわらず、これを怠ったとして、控訴人ら及びAらと被控訴人との間の本件ふくびき契約、並びに控訴人ら及びAらと被控訴人との間のジェム購入契約を債務不履行により解除した、〔2〕本件ふくびきに係る契約の締結に関する控訴人ら及びAらの意思表示は、ピックアップそうびの出現率に関し、要素の錯誤があるため無効である、〔3〕本件表示は詐欺であるから、控訴人ら及びAらは、詐欺を理由に、ジェムの購入に係る契約を取り消した、〔4〕本件表示は、消費者契約法上の「契約の目的となるものの質」について誤認させる表示であるから、控訴人ら及びAらは、同法4条1号により、ジェムの購入に係る契約を取消した、〔5〕本件表示は、景表法5条1号又は同条2号に反する違法な表示であるから、控訴人ら及びAらに対する不法行為を構成するとして、〔1〕については解除を原因とする原状回復請求権に基づき、〔2〕ないし〔4〕についてはいずれも不当利得返還請求権に基づき、〔5〕については不法行為を原因とする損害賠償請求権に基づき、被控訴人に対し、それぞれ、損害賠償金の支払を求め、原審は、控訴人ら及びAらの各請求をいずれも棄却した。そこで、これを不服とする控訴人らが本件控訴をした事案(Aらは、控訴をしなかったので、Aらの請求部分に関する原判決は確定した。)において、控訴人らの被控訴人に対する請求を棄却すべきであるところ、これと同旨の原判決は相当であるとし、本件各控訴を棄却した事例。
2019.04.23
損害賠償等請求事件 
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LEX/DB25506542/東京地方裁判所 平成31年 3月22日 判決 (第一審)/平成29年(ワ)第4826号
知的障害者dが、被告の福祉型障害児入所施設を出て行方不明となり死亡するに至ったのは、被告の本件施設の利用契約上の債務不履行(入所利用者に対する安全配慮義務違反)又は被告自身若しくは被告の職員の過失によるものであると主張して、亡dの両親である原告らが、被告(社会福祉法人)に対し、債務不履行又は不法行為を理由とする損害賠償請求権に基づき、包括的慰謝料の支払等を求めた事案で、自閉症で重度の知的障害者であるdにおいても、一般就労を前提とした平均賃金を得る蓋然性それ自体はあったものとして、その逸失利益算定の基礎となる収入としては、福祉的就労を前提とした賃金や最低賃金によるのではなく、一般就労を前提とする平均賃金によるのが相当であるとしたうえで、逸失利益を算定し、原告らの請求を一部認容した事例。
2019.04.16
固定資産評価審査決定取消請求事件
LEX/DB25570173/最高裁判所第三小法廷 平成31年 4月 9日 判決 (上告審)/平成30年(行ヒ)第262号
三重県志摩市所在の2筆の土地に係る固定資産税の納税義務者である上告人が、各土地につき、志摩市長により決定され土地課税台帳に登録された平成27年度の価格を不服として志摩市固定資産評価審査委員会に対し審査の申出をしたところ、これを棄却する旨の本件各決定を受けたため、被上告人を相手に、その取消しを求め、原審は、上告人の請求を棄却したため、上告人が上告した事案で、本件商業施設に係る開発行為に伴い本件各土地が調整池の用に供されており、その調整機能を保持することが上記開発行為の許可条件になっていることを理由に、本件土地の面積の80%以上に常時水がたまっていることなど、本件各土地の現況等について十分に考慮することなく、本件各土地は宅地である本件商業施設の敷地を維持するために必要な土地であるとして、本件各登録価格が評価基準によって決定される本件各土地の価格を上回るものではないとした原審の判断は、固定資産の評価に関する法令の解釈適用を誤った違法があるとして、原判決を破棄し、本件各土地のそれぞれの現況、利用目的等に照らし、本件各登録価格が評価基準によって決定される本件各土地の価格を上回らないか否かについて更に審理を尽くさせるため、本件を原審に差し戻した事例。
2019.04.16
謝罪広告等請求事件
LEX/DB25562521/東京地方裁判所 平成31年 1月21日 判決 (第一審)/平成25年(ワ)第16925号
近現代日本経済史の研究を行う歴史学者・経済学者が30余年以前に出版した著作に対して、同分野の歴史学者・経済学者から大学の最終講義及び著作の中で自己の論文等を剽窃・盗用したものであると指摘されたことが名誉毀損に当たるとして不法行為に基づき慰謝料及び謝罪広告等を求めた訴えについて、剽窃・盗用の事実に関する真実の証明はなく、また、真実と信じたことに相当の理由もないとして、名誉毀損の訴えが認容され、慰謝料請求が認められた事例。
2019.04.09
保有個人情報開示請求事件
LEX/DB25570114/最高裁判所第一小法廷 平成31年 3月18日 判決 (上告審)/平成29年(受)第1908号
被上告人が、銀行である上告人に対し、被上告人の亡母が提出した本件印鑑届書の情報は個人情報の保護に関する法律2条7項に規定する保有個人データに該当すると主張して、同法28条1項に基づき、本件印鑑届書の写しの交付を求め、原審は、被上告人の請求を認容したため、上告人が上告した事案において、相続財産についての情報が被相続人に関するものとしてその生前に個人情報保護法2条1項にいう「個人に関する情報」に当たるものであったとしても、そのことから直ちに、当該情報が当該相続財産を取得した相続人等に関するものとして「個人に関する情報」に当たるということはできないとし、これと異なる原審の判断には、判決に影響を及ぼす明らかな法令の違反があり、原判決を破棄し、被上告人の請求を棄却した第1審判決は結論において正当であるから、被上告人の控訴を棄却した事例。