注目の判例

民法(家族法)

2017.04.25
子の監護者の指定申立事件、子の引渡し申立事件
(平成29年2月21日東京高等裁判所(平成28年(ラ)第2102号)の原審判)
LEX/DB25545289/横浜家庭裁判所横須賀支部 平成28年11月 9日 審判 (第一審)/平成28年(家)第181号
相手方(子の父。夫)は、共同で監護していた未成年者(子)を、申立人(子の母。妻)の同意なく、予期できない時期に突然、一方的に連れ出し、所在さえ明らかにしないとして、申立人が、相手方に対し、未成年者の監護者を申立人と指定した上、未成年者を申立人に引き渡すよう命じた事案において、申立てを認め、未成年者の監護者を申立人と指定し、相手方に対し、引き渡しを命じた事例。
2017.04.18
預金返還等請求事件 
LEX/DB25448583/最高裁判所第一小法廷 平成29年 4月 6日 判決 (上告審)/平成28年(受)第579号
被上告人(亡Cの子)が、上告人(信用金庫)に対し、亡Cが有していた普通預金債権、定期預金債権及び定期積金債権を相続分に応じて分割取得したなどと主張し、その法定相続分相当額の支払等を求め、原審は、上記預金等債権は当然に相続分に応じて分割されるなどとして、被上告人の請求を一部認容したため、上告人が上告した事案において、共同相続された定期預金債権及び定期積金債権は、いずれも、相続開始と同時に当然に相続分に応じて分割されることはないものというべきであるとして、原審の判断には明らかな法令の違反があるとし、原判決中上告人敗訴部分のうち預金及び積金に係る請求に関する部分は破棄し、上記部分に関する被上告人の請求については、同部分につき第1審判決を取消し、同部分に関する被上告人の請求をいずれも棄却し、その余の上告については、上告人及び上告補助参加人らは上告受理申立ての理由を記載した書面を提出しないため、却下した事例。
2017.04.11
性別の取扱いの変更審判申立事件 
「新・判例解説Watch」H29.5月下旬頃 解説記事の掲載を予定しています
LEX/DB25545225/岡山家庭裁判所津山支部 平成29年 2月 6日 審判 (第一審)/平成28年(家)第1306号
申立人が、申立人の性別の取扱いを女から男に変更する審判を求めた事案において、性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律3条1項4号が、憲法13条に違反するほどに不合理な規定であるということはできないとし、本件申立てを却下した事例。
2017.03.07
離婚等同反訴請求控訴事件 
LEX/DB25544905/大阪高等裁判所 平成28年 7月21日 判決 (控訴審)/平成28年(ネ)第62号
本訴として、控訴人(夫)が、被控訴人(妻)に対し、被控訴人の不貞及び子らの連れ去りにより婚姻関係が破綻したと主張して、民法770条1項1号5号に基づき、離婚を求めるとともに、子らの親権者を控訴人と定めること、慰謝料1000万円の支払を求めたのに対し、反訴として、被控訴人が、控訴人に対し、控訴人が根拠なく不貞の疑いをかけ、監視、攻撃的な追及、非難等による精神的虐待をしたことにより婚姻関係が破綻したと主張して、民法770条1項5号に基づき、離婚を求めるとともに、子らの親権者を被控訴人と定めること、慰謝料1000万円の支払、子らの養育費一人月額6万円の支払、財産分与、年金分割の請求すべき按分割合を0.5と定めることを求め、原判決は、控訴人が慰謝料請求を棄却し、子らの親権者を被控訴人と定めたことを不服とし、被控訴人が慰謝料請求を棄却したこと、子らの養育費の額、財産分与の額を不服として、双方が控訴した事案において、控訴人の慰謝料請求は、原判決中の該当部分は相当であるとし棄却した一方で、被控訴人の慰謝料請求は200万円の限度で理由があり、財産分与は、控訴人から被控訴人への本件各不動産の持分10分の1の移転、被控訴人から控訴人への11万0282円の支払とすべきであるとし、これと異なる原判決の部分を変更し、長男及び二男の養育費は一人につき月額5万円とし、これと同旨の原判決中の該当部分は相当であるとして棄却した事例。
2017.02.07
養子縁組無効確認請求事件 
LEX/DB25448430/最高裁判所第三小法廷 平成29年 1月31日 判決 (上告審)/平成28年(受)第1255号
被上告人ら(亡Aの長女と二女)が、上告人(亡Aの長男であるBとその妻であるCとの間の長男で、亡Aと養子縁組をした)に対して、養子縁組は縁組をする意思を欠くものであると主張して、その無効確認を求め、原審は、養子縁組は専ら相続税の節税のためにされたものであるとした上で、かかる場合は民法802条1号にいう「当事者間に縁組をする意思がないとき」に当たるとして、被上告人らの請求を認容したため、上告人が上告した事案において、専ら相続税の節税のために養子縁組をする場合であっても、直ちに当該養子縁組について民法802条1号にいう「当事者間に縁組をする意思がないとき」に当たるとすることはできないとし、被上告人らの請求を認容した原審の判断には、法令の違反があるとして、原判決を破棄し、被上告人らの請求を棄却した第1審判決は正当であるとして、被上告人らの控訴を棄却した事例。
2017.01.31
離婚等請求事件 
LEX/DB25544411/千葉家庭裁判所松戸支部 平成28年 3月29日 判決 (第一審)/平成24年(家ホ)第19号
離婚等請求事件の事案において、原告(妻)と被告(夫)の婚姻関係は、共にプライドの高い原告と被告が、事ごとに衝突を繰り返した結果、険悪な状態となって別居するに至り、その後、長女の監護者を巡る紛争を繰り広げるうちに相互不信が募り、遂に破綻するに至ったものと認められるから、婚姻破綻の原因は双方にあり、いずれか一方に特に非があるということはできないから、原告の離婚請求は理由があるが、慰謝料請求は理由がないというべきであると示したほか、長女の親権者については、被告と指定するのが相当であるとして、その理由として、今後、長女が身を置く新しい環境は、長女の健全な成長を願う実の父親が用意する整った環境であり、長女も現在に比べて劣悪な環境に置かれるわけではないことなどを挙げ、原告と長女との面会交流の要領を定め、原告と被告との間の年金分割についての按分割合を定めた事例。
2017.01.24
面会交流申立事件 
LEX/DB25544598/名古屋家庭裁判所 平成28年 8月31日 審判 (第一審)/平成27年(家)第1913号 等
婚姻中の夫婦間で、申立人(夫)が、相手方(妻)に対し、現在相手方の下で監護養育されている未成年者A(長女)及び同B(長男)について、面会交流を求めた事案において、相手方が主張する性的虐待等の存在につき、これを基礎付ける具体的な根拠は認められないから、未成年者Aについて面会交流を禁止制限する事由は認められないなどとし、未成年者A及びBと申立人との間の面会交流を認めるべきであるとした事例。
2017.01.10
離婚、損害賠償請求控訴事件、損害賠償等請求反訴事件、損害賠償請求附帯控訴事件
LEX/DB25544250/札幌高等裁判所 平成28年11月17日 判決 (控訴審)/平成27年(ネ)第226号 等
夫である被控訴人(当審反訴被告)甲が、妻である控訴人(当審反訴原告、附帯被控訴人)乙との間の婚姻関係は既に破綻しているとして、控訴人乙に対し、民法770条1項5号に基づいて離婚を請求するとともに、長男及び長女の親権者をいずれも控訴人甲と定めることを求め(第1事件)、また、控訴人乙が、被控訴人(附帯控訴人)丙に対し、被控訴人らの不貞行為により精神的苦痛を被ったとして、不法行為に基づく損害賠償請求権に基づき、賠償金の支払いを求め(第2事件)、原審が第1事件については、被控訴人甲の離婚請求を認容し、子らの親権者をいずれも控訴人乙と定め、第2事件については、請求を一部認容した事案において、原判決を変更し、控訴人乙の請求を一部認容し、被控訴人丙の賠償額を増額させた事例。
2016.12.27
遺産分割審判に対する抗告棄却決定に対する許可抗告事件 
LEX/DB25448337/最高裁判所大法廷 平成28年12月19日 決定 (許可抗告審)/平成27年(許)第11号
Aの共同相続人である抗告人(Aの弟の子でAの養子)と相手方(Aの妹でAと養子縁組をしたB(平成14年死亡)の子)との間におけるAの遺産の分割申立てをし、原審は、本件預貯金は、相続開始と同時に当然に相続人が相続分に応じて分割取得し、相続人全員の合意がない限り遺産分割の対象とならないなどとした上で、抗告人が不動産を取得すべきものとしたため、上告した事案において、共同相続された普通預金債権、通常貯金債権及び定期貯金債権は、いずれも、相続開始と同時に当然に相続分に応じて分割されることはなく、遺産分割の対象となるものと解するのが相当であるとし、最高裁平成15年(受)第670号同16年4月20日第三小法廷判決・裁判集民事214号13頁の判例の変更をすべきとした上で、本件預貯金が遺産分割の対象とならないとした原審の判断には、裁判に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があるとし、原決定を破棄し、更に審理を尽くさせるため、本件を原審に差し戻しを命じた事例(補足意見、意見がある)。
2016.11.22
氏名権侵害妨害排除等請求事件 
「新・判例解説Watch」H29.1月下旬頃 解説記事の掲載を予定しています
LEX/DB25544090/東京地方裁判所 平成28年10月11日 判決 (第一審)/平成27年(ワ)第5802号
被告の設置する中高一貫校の教員である原告が、業務に当たり通称として婚姻前の氏を使用することを希望したにもかかわらず、被告により戸籍上の氏を使用することを強制されたと主張して、被告に対し、人格権に基づき、時間割表等において原告の氏名として婚姻前の氏名を使用することを求めるとともに、人格権侵害の不法行為又は労働契約法上の付随義務違反による損害賠償請求権に基づき、慰謝料の支払等を求めた事案において、職場という集団が関わる場面において職員を識別し、特定するものとして戸籍上の氏の使用を求めた行為をもって不法行為と認めることはできず、また、違法な人格権の侵害であると評価することもできないとし、仮に、被告の上記行為が業務命令に該当するとしても、原告が婚姻前の氏を使用することができないことの不利益を考慮してもなお、当該業務命令の適法性を基礎付けるに足りる合理性、必要性が存するというべきであるとし、被告が労働契約法上の付随義務に違反したとは認められないとして、原告の請求を棄却した事例。
2016.11.15
間接強制の申立事件 
LEX/DB25543836/東京家庭裁判所 平成28年10月 4日 決定 (第一審)/平成28年(家ロ)第374号
債務者(夫・同居親)が、確定決定に従わず、長女である未成年者(12歳)との第1回面会交流に応じなかったため、債権者(妻・別居親)は、次回の面会につき履行勧告の申立てをしたが、債務者は確定決定に従わなかったため、債権者は本件申立てをした事案において、債務者は債権者に対し、速やかに未成年者との面会を認めるべき義務があることは明らかであるところ、もはや任意の履行を期待することは困難な状況にあることから、間接強制の方法によって実現を図る必要及び理由があり、債務者の資力その他を考慮し、民事執行法172条1項により、間接強制の方法として、未成年者と面会交流を命じ、債務者が面会を履行しないときは、債権者に対し、不履行1回につき100万円の割合による金員の支払を命じた事例。
2016.11.15
面会交流審判に対する抗告事件 
LEX/DB25543835/東京高等裁判所 平成28年 4月14日 決定 (抗告審)/平成28年(ラ)第142号
妻である原審申立人が、夫である原審相手方との間にもうけた長女である未成年者(12歳)について、その監護をしている原審相手方に対して面会交流を求めたところ、原審判が、未成年者の福祉に配慮し、月1回5時間の面会交流を実施し、手紙による通信及び贈り物を送ることを認めたことに対し、双方が抗告した事案において、原審判を一部変更し、(1)当事者や未成年者の病気や未成年者の学校行事等やむを得ない事情により、日程を変更する必要が生じたときは、上記事情が生じた当事者が、他方当事者に対し、速やかにその理由と共にその旨を電子メールによって通知し、原審申立人及び原審相手方は、未成年者の福祉を考慮して代替日を決める。(2)原審相手方は、原審申立人が、未成年者に対し、原審相手方の勤務する事務所を送付先とする方法によって、社会的に相当な範囲内の贈り物を送付することを妨げてはならず、原審申立人が未成年者宛てに送付した贈り物を受領した時は、速やかに当該贈り物を未成年者に交付しなければならないとした事例。
2016.11.15
面会交流申立事件 
LEX/DB25543834/東京家庭裁判所 平成27年12月11日 審判 (第一審)/平成26年(家)第10152号
妻である申立人が、夫である相手方と同居している夫妻の子の未成年者(12歳)との面会交流を求める調停の申立てをし、不成立となって審判手続に移行した事案において、申立人と未成年者との面会交流について、未成年者の福祉に配慮し、相手方に対し、月1回5時間の面会交流を実施し、手紙による通信及び贈り物を送ることを認めるのが相当であるとした事例。
2016.06.14
遺言書真正確認等、求償金等請求事件 
LEX/DB25447990/最高裁判所第二小法廷 平成28年 6月 3日 判決 (上告審)/平成27年(受)第118号
被上告人(被控訴人、第1事件原告・第2事件被告)が、本件土地について、主位的に本件遺言書による遺言によって亡Aから遺贈を受けたと主張し、予備的に亡Aとの間で死因贈与契約を締結したと主張して、上告人(控訴人、第1事件被告・第2事件原告)らに対し、所有権に基づき、所有権移転登記手続を求め、亡Aは、本件遺言書に、印章による押印をせず、花押を書いていたことから、花押を書くことが民法968条1項の押印の要件を満たすか否かが争われ、原審は、本件遺言書による遺言を有効とし、同遺言により被上告人は本件土地の遺贈を受けたとして,被上告人の請求を認容すべきものとしたため、上告人が上告した事案において、花押を書くことは、印章による押印と同視することはできず、民法968条1項の押印の要件を満たさないというべきであるとし、原判決中被上告人の請求に関する部分は破棄し、被上告人の予備的主張について更に審理を尽くさせるため、本件を原審に差し戻しを命じた事例。
2016.03.15
価額償還請求上告、同附帯上告事件 
「新・判例解説Watch」H28.5下旬頃 解説記事の掲載を予定しています
LEX/DB25447790/最高裁判所第二小法廷 平成28年 2月26日 判決 (上告審)/平成26年(受)第1312号
Aの相続開始後認知によってその相続人となった上告人・附帯被上告人が、Aの子であり、Aの遺産について既に遺産の分割をしていた被上告人・附帯上告人らに対し、民法910条に基づく価額の支払を求めた事案の上告審において、相続の開始後認知によって相続人となった者が他の共同相続人に対して民法910条に基づき価額の支払を請求する場合における遺産の価額算定の基準時は、価額の支払を請求した時であると解するのが相当であるとし、また、民法910条に基づく他の共同相続人の価額の支払債務は、期限の定めのない債務であって、履行の請求を受けた時に遅滞に陥ると解するのが相当であるとし、原審の判断を是認することができるとして、上告及び附帯上告を棄却した事例。
2016.02.09
遺言無効確認請求控訴事件(差戻)事件(裁判所ウェブサイト掲載判例の原審)
LEX/DB25541756/広島高等裁判所 平成26年 4月25日 判決 (控訴審)/平成26年(ネ)第1号
原告(控訴人)と被告(被控訴人)の亡父であるCが作成した自筆証書遺言について、原告が、Cが当該自筆証書を故意に破棄したとして、被告との間で、本件遺言が無効であることの確認を求めたところ、1審判決は、原告の請求を棄却したため、これを不服として原告が控訴した事案において、遺言の撤回については遺言の方式に従って行うことが要求される(民法968条2項は,自筆証書による遺言の場合の加除変更の方式を定めている。)から、遺言者に遺言の撤回の意思があっても遺言の方式によっていない限り遺言の撤回の効力は生じないこと、遺言者が故意に遺贈の目的物を破棄したときに遺言を撤回したとみなされること(民法1024条後文)に照らせば、遺言の撤回とみなされる遺言書の破棄とは、焼却や破り捨てといった物理的破棄かこれに準ずる文字等の記載内容の抹消を意味すると解すべきであり、原文が判読できる状況で棒線を引いているだけでは、格別の事情がない限り、遺言書の破棄には当たらないと解され、原判決は正当であるとし、控訴を棄却した事例。
2015.12.01
遺言無効確認請求事件
LEX/DB25447598/最高裁判所第二小法廷 平成27年11月20日 判決 (上告審)/平成26年(受)第1458号
原告(控訴人・上告人)と被告(被控訴人・被上告人)の父である亡Aが作成した自筆証書による遺言について、原告が、Aが故意に遺言書を破棄したことにより遺言を撤回したものとみなされると主張して、被告に対し、その遺言が無効であることの確認を求め、第1審及び原審は、民法1024条前段には該当しないとし、原告の請求を棄却したため、原告が上告した事案において、遺言書に故意に斜線を引く行為は、民法1024条前段所定の「故意に遺言書を破棄したとき」に該当するというべきであり、これによりAは遺言を撤回したものとみなされることになり、その遺言は効力を有しないとし、これと異なる原審の判断には、判決に影響を及ぼすことが明らかな法令違反があり、原判決は破棄し、第1審判決を取消した上、原告の請求を認容した事例。
2015.04.28
親権者変更申立事件(第1事件)、子の引き渡し申立事件(第2事件)、面会交流申立事件(第3事件)(父親に親権者変更)
LEX/DB25506085/福岡家庭裁判所 平成26年12月4日 審判 (第一審)/平成24年(家)第1139号等
申立人(父親)は、相手方(母親)が、事件本人(子)に対し、申立人を拒絶するよう仕向け、事件本人の福祉を侵害していること、相手方を親権者と指定する前提であった面会交流の実施が、相手方により妨害されていること、申立人には、親権者変更を求める以外に、面会交流の確保に向けて取りうる手段がないことなどを主張して、事件本人の親権者を変更する必要があることなどを理由として、相手方に対し、親権者変更及び子の引渡しを求めるとともに、相手方による面会交流の条件変更の申立ての却下を求めた事案において、親権者を相手方から申立人に変更するとした事例。
2015.03.03
市町村長処分不服申立事件(裁判所ウェブサイト掲載事件の原審)
LEX/DB25505583/津家庭裁判所松坂支部 平成26年 3月24日 審判 (第一審)/平成25年(家)第911号
申立人らが、申立人夫婦の間に出生した申立人娘の出生届を松阪市に提出したところ、娘の名に「巫」の字があるが、戸籍法50条、戸籍法施行規則60条に定める文字ではないので、子の名に使用することはできないといわれたため、名を未定として出生届を提出し、その後、出生届の追完届を提出したが、同じ理由で不受理処分を受けたことから、相手方松阪市長に対し、出生届の追完届を受理するよう求めた市町村長処分不服申立ての事案において、「巫」の字をこの名前に使用したとしても、戸籍法50条が防止しようとする弊害を生じる事態を想定することは困難であり、同字は、社会通念上明らかに常用平易な文字に該当するとして、申立てを認め、市長に追完届の受理を命じた事例。
2015.02.03
(婚外子の相続格差規定合憲-00年5月時点)
LEX/DB25505524/最高裁判所第三小法廷 平成26年12月 2日 判決 (上告審)/平成26年(オ)第994号
亡αの相続人の1人である原告(控訴人・上告人)が、他の相続人被告(被控訴人・被上告人)Yが代表を務める被告会社(被控訴人会社・被上告人会社)に対し、亡αと被告会社との間の土地賃貸借契約に基づく未払賃料及び確定遅延損害金につき未払賃料、確定遅延損害金、不当利得返還請求権に基づき、被告会社において受領した固定資産税等の還付金及び還付加算金の支払を求め、また、被告Yに対し、不当利得返還請求権に基づき、亡αの預貯金から払い戻しを受けた金員の支払を求め、さらに被告会社に対し、不当利得返還請求権に基づき、被告会社において亡αの預貯金から払い戻しを受けて預かっている金員及び亡αの立て替えた被告会社に係る経費、亡αと被告会社との間の金銭消費貸借契約に基づく貸金の支払を求めたところ、第一審は原告の請求を一部認容したが、原告は敗訴部分を不服として控訴し、被告Yは、前記預貯金払戻金の不当利得返還請求に関する部分を不服として附帯控訴した控訴審では、原告の控訴を棄却し、当審における原告の請求の減縮により、被告Yの原告に対する請求額を変更し、当審における原告の拡張請求を棄却し、被告の附帯控訴を棄却したところ、原告が上告した事案において、平成12年5月当時、嫡出でない子の相続分を嫡出である子の相続分の2分の1と定めた平成25年法律第94号による改正前の民法900条4号ただし書前段の規定が憲法14条1項に違反するものではいとし、本件上告を棄却した事例。