1996年10月号Vol.1

【わがまち・わがむら・わが自慢】無限に広がる太古のロマン

宮城県築館町 大場美博

 日本の前期旧石器時代の遺跡は、宮城県の北部に集中しており、築館町にもいくつかの遺跡が確認されています。

 その中でも、町の南西端、標高80メートルの築館丘陵で発見された「高森」「上高森」の両遺跡は、日本の前期旧石器時代の中で最も注目を集めています。

 昭和63年、高森遺跡で発見された石器は、年代が北京原人が出現したのとほぼ同時代の60~50万年前までさかのぼることが明らかになり、日本史をくつがえす貴重な遺跡であることが判明し、全国にその名を馳せました。さらに平成4年、高森遺跡のすぐ西に接する上高森でも遺跡が発見され、その地層などから高森遺跡と同時代のものと推定されており、奥羽の山脈からゆるやかにせり出した高森地区の丘陵は、国内の前期旧石器時代遺跡のメッカとなっています。

 ことに、平成7年に放射線状に埋められた石器が上高森で発見され、その石の配列は謎を秘め、原人がどのような生活をしていたのかを解明する上でも貴重なもので、現在、調査研究が行われています。今後、私たちの想像をはるかに超える成果が期待されています。

 また、北部の城生野地区にある伊治城跡は、古代律令政府が蝦夷政策のため東北経営(栗原郡を中心とした県北部)の最北基地として神護景雲元年(767)に設置した城柵で、政庁跡や住居跡も検出され、古代日本の歴史上からも重要な遺産となっています。

 これら遺跡から発見された出土品は、文化財管理センター(城生野)に展示してありますので、ぜひご覧下さい。

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