1997年1月号Vol.2

【特集】広がる市民の生活空間

-21世紀に向けた地域情報化の在り方-

真岡市 総務部総務課 日下田富義課長補佐兼電算係長 / 杉戸町 染谷幸男税務課長補佐 / 高根沢町 古口忠道企画課長 / 司会 本誌編集委員 小林博樹

地方公共団体のコンピュータ利用を見ると、基幹業務から施設の予約、広域での住民票発行と多岐に渡り、特に行政サービス向上への取り組みが目を引く。こんな中で、インターネットやイントラネットが普及し、地域の情報化を考える時、地方公共団体においてももはやコンピュータ・ネットワークは避けて通れないテーマである。そこで、TKCをパートナーとしてそれぞれの形で情報化を推進する3つの市町村に、現状の課題と今後の展望についてうかがった。

司会 21世紀を数年後に控え、今年は各地方公共団体において『地域の情報化』がより進展する年であろうといわれています。そこで、本日は行政の現場において高度情報化社会の実現、中でも行政の情報化に日頃から取り組んでおられる皆さんに、今後の展望を語っていただきたいと思います。では、はじめに自己紹介からお願いします。

古口 高根沢町(人口2万7932人)は栃木県のほぼ中央に位置し、私は企画課で財政および電算の企画調整を担当しています。私がコンピュータと関わったのは昭和40年の税務課時代で、その後、昭和63年にはTKCの農業行政システム『TASK-AG1』の開発に参画させていただきました。そういった面ではTKCは一緒に電算システムを作り上げていくパートナーのような認識でいます。高根沢町では、今年度から住記・税務・財務のC/Sシステムが一部稼働しています。

染谷 埼玉県杉戸町(人口4万5327人)は首都圏のベットタウンとして近年急速に発展している町です。私のコンピュータとの関わりは、昭和63年に自治省の外郭団体で年金業務システムを扱ったのがきっかけでした。杉戸町も住記・税務はTASKを導入し、大量印刷についてはTKCのホストコンピュータを使い、内部でできる処理は内部で行っています。私どもでも今年4月から住記・税務システムをC/Sシステムに変更するため、現在、準備を進めています。

日下田 真岡市(人口6万1875人)は東京から100キロ圏内に位置し、栃木県の中でも大規模な工業団地を有するハイテク都市です。私はパソコンとは“ボードコンピュータ”と呼ばれた頃からのつき合いで、昭和53年頃、選挙投票率の集計プログラムを開発したのを手始めに、いろいろなプログラムを自分たちで開発してきました。現在では60ほどの細かいシステムが庁内で動いており、基幹システムであるTASKシステムと共存しています。実は昨年度は住記・税務システムのリプレースで、TKCからはC/S版を提案してもらったのですが、皆さんのところで磨いていただいてから導入しようということで、財務のリプレースを行う平成11年度までC/Sシステムの導入を見送りました(笑)。

古口 真岡市さんが独自に開発したシステムには、どんなものがあるのですか。

日下田 オープン系のパソコンシステムは基本的に独自開発のシステムを使っています。例えば、通勤車両の管理や互助会の貸付金の管理、選挙事務関係の管理、人事給与、人事管理、法人市民税などです。このようなシステムは独自開発の方が細かい要望に応えられる利点があります。ただ最近、TKCのシステムと重複する部分が出始め、そろそろシステムの独自開発も転換期を迎えたかなぁ、という気がしています。重複する部分はTKCのシステムを利用し、我われはもっと細かい分野に入っていくべきかと。電算室ではシステム管理のほか、今後、予定しているC/Sシステム化に向け、独自システムをC/Sのクライアントに載せようと考えており、いまどんどんWindows対応にしているところですが、まだ10本程度しか移行できていません。いまのパワーでは私が退職までやっても終わらないでしょうね(笑)。

古口 なかなか日下田さんのようにはいきませんが、高根沢町もC/S化でOA業務の効率アップを期待しています。

日下田 今後は“この端末は財務専用、この端末は住記専用”という考え方ではなく、統合してひとつの端末で処理する方向でしょう。いまのTASKには財務・税務・住記がすべて共存していますが、レスポンスが落ちることもなく、むしろ端末の操作形態が同じという利点はかなりあると感じています。

庁内OA化の主流はC/Sシステム

司会 さて、自庁処理をする市町村の方とお話をすると、オープン化とC/Sシステムにどう対応しようかと悩んでおられます。その背景には開発から10~15年がたちシステムが陳腐化したこと。また、広域ネットワーク社会を迎えホストコンピュータを捨てて、基幹業務でもセキュリティの高いC/Sシステムでやりたいという思いがあるようですね。

日下田 分散処理システムは、ひとつの時代の流れですね。バッチ処理ではデータに即時性が無い。やはり画面から直接処理した方が導入のメリットを受けられるということで、分散処理方式がいいだろうと。ただ、やたらと“C/Sシステム”という言葉だけが先行している風潮があります。

染谷 そうですね。杉戸町では住記・税務に先駆けて、昨年度、財務システムをC/S化しました。C/Sシステムの導入は初めてで、当初は担当職員もぎこちなく操作していたものですが、最近ようやく慣れてきたようです。今後は経費のかからない、またセキュリティの高いC/S化が進むものと思います。

日下田 私どもでも10数年前に検討会で、委託処理がいいか自己導入がいいか議論をしました。いまではかなり環境が変わってしまいましたが、「それぞれにメリットがあるので、基幹システムは外部委託で、OAシステムは独自開発でやっていく」という基本的な考え方は変えていません。ただ、TASKはご存じのように委託というよりも形態的には自己導入と同じで、大量印刷が必要な時はTKCのセンターで処理できるため、各団体が個別に高価な高速ラインプリンタを持つ必要がなく、現在の段階ではベストだと考えています。システムを維持する人件費を考えても、すべて内部で処理しようという考え方は支持できません。ハードウェアは安くなっても、人件費は安くならないですからね。

染谷 今回、住記・税務のC/Sシステムの導入検討のため9団体ほど視察に行きましたが、市町村の中には安易にC/Sシステムを導入し失敗しているケースもありました。ある市ではAメーカーのC/S版の税務システムを導入したそうですが、C/Sシステムでは現年度分しか処理できず、過年度分については基幹システムの受託業者が従来のオフコンシステムで処理している状況でした。これは滞納繰越の処理ができないためで、システム対応されないまま2年目となり、結局、Aメーカーとの契約を凍結したという話です。導入検討メンバーを再編成して検討した結果、税務システムは基幹システムの業者にお願いしたということでした。視察を通して私なりに検討課題を洗い出してみましたが、最終的に町として「TASKをC/S版にするのが経費的にも業務の効率的にも一番リスクが少ない」という結論に達し、今回の導入を決めました。

古口 高根沢町にも市町村の方が視察にみえますが、私は「自己導入だけはやめた方がいい」といいます。素人知識でシステムを決定すると、いまのようなことが起こりやすいようですね。自治体業務にコンピュータが定着したことで、職員は段々と端末ではなく自分のパソコンが欲しくなってきたのでしょう。視察に来られる方の話を聞くと、自己導入を前提に考えるケースがほとんどです。しかし、自己導入をしなくてもC/Sシステムに移行すれば職員もパソコンに触っている認識で、また、若い世代の職員にはこれをどう活用するかを考える動機付けにもつながるでしょう。

染谷 全国の市町村のうち自己導入が2600団体程で、残りが委託ということになるのでしょうか。実際に自己導入している団体を4か所ほど視察しましたが、職員の手に負えない部分は結局、外部委託しているんですよね。

日下田 基幹業務に手がかかりすぎてしまうので、本来のOA業務にまで手が回らないのでしょう。

古口 また、現在、庁内で使用している文書は、ほとんどワープロ専用機で作成されていることがあります。別にワープロ専用機が悪いということではありませんが、個人のFDやHDは私文書であって公文書にならないわけです。基本的に、どこの市町村でも公文書の書き方にはルールがあり、それを個人で持つ必要はない。文書情報をサーバで集中管理すれば、これまでみんなが個々に文書を作っていた手間を大幅に削減でき、そういう意味でもC/Sシステムは市町村の業務にとって大きな転機になると思います。

日下田 C/Sシステムへ移行する時には、当然、それらの文書情報も統合したいのですが、大変な作業です。かといって、「その情報は捨てろ」ともいえない。双方を考えて折衷案を取るには、みんなの文書FDが従来と同じようにWindows上で利用できるシステムの環境を作るしかないでしょうね。

ネットワーク化時代の課題

司会 C/S化によって職員の方がコンピュータに使われるのではなく、いかにコンピュータを上手に使いこなせるか。職員のパソコン研修に悩む市町村も多いようですが、皆さんのところではどう実践されておられるのでしょうか。

日下田 真岡市には情報処理技術者を育成する第三セクターのコンピュータカレッジがあり、私どももここを利用して希望者に研修を行っています。3日間の研修でLotus1-2-3の基本的なシートを作ることができる程度になりますが、なかなかそれ以上の教育までは手が回りません。まずは底辺を拡大していくことから考えています。

古口 高根沢町でも職員の研修は一番の課題です。一昨年は入庁2年目までの職員全員を、昨年は各課の電算担当責任者を半ば強制的に研修に参加させました。また、一般のセミナー等への参加も積極的に推進しています。さらに行政として今後、必要なデータベースをどう有効利用するか、真剣に考えていかなければいけないでしょう。しかし、これは、いち市町村だけでできる話ではないので、TKCでもぜひ汎用的なシステムとして検討してもらいたいと思います。

染谷 コンピュータは、もうほとんど文房具のひとつになったのではないでしょうか。結局、コンパスや三角定規を使えないのと同じで、俗に言う“デジタル窓際族”にならないよう、職員全員がレベルアップを図っていかなければならないのかなと感じています。

司会 その他にも、庁内のネットワーク化が進むと、データ保護やセキュリティ対策などの問題が考えられますが、その点についてはどうお考えでしょうか。

日下田 確かにオープンシステムとプライバシーの話は両刃の剣です。巷ではインターネットやイントラネットがブームです。外部からのデータ改ざん・破壊行為は技術的に防ぐ手だてもありますが、内部的にオープン化すればするほど誰もがファイルを見に行けるわけで、かといってそれを制限したら何のためのネットワークだということになる。私どもではデータを閲覧する時には互いに公文書をやりとりして許可を得ることにしていますが、個人的には住民情報は役所共有の財産であり、もっとオープン化してもいいのではないかと思っています。しかし、何か問題があった場合、どうするか……。結局、職員のモラルの問題から考えないとどうしようもないですね。セキュリティ要綱を作成し、ルール化することが必要でしょう。

染谷 役所自体がひとつの守秘義務の枠の中ですから、住記だ、税だという固定概念は外すべき時期になったと思います。データの二重保管やバックアップは技術的に対応し、プライバシーやデータ保護の問題はシステムの中でそれをどんな形で護るか保護規定を明確にすればいいのではないでしょうか。しかし、現状では他の課の情報をわざわざ写し取ってきて、自分たちのパソコンに再入力して活用せざるをえない状態で、こんな無駄な手間はない。C/Sシステムにする場合、庁内ネットワークやオープン化などと併せて出先機関や他の課との連携についても考えなければならないでしょう。ただ、どこまでプロテクトをかけるかという問題もあり、全体的な協議がされないまま各部門ごとに動いてしまっていることが問題だと思います。また、実際にはもっと大きな環境の問題もあります。杉戸町の庁舎は昭和38年に完成したもので、今回、C/Sシステムを導入するにあたり、庁内ネットワークをどうするか悩みました。しかし、そのために庁舎を建て替えるわけにもいきませんので、光ディスクシステムを導入し過去のデータをディスク管理するなど、現状の中で最もいい方法で対応しています。

古口 自治体として統一的な意志決定をしていかないと、C/Sシステムを構築しても結局は現状と変わらないということですね。システム担当者レベル、またその担当課だけでシステムが一人歩きしてしまうのが怖い。全体的に統一的な管理ができるような組織化を図らないと今後もいろいろな問題が発生すると思います。やはり共通認識をきちんと持たせる、いい意味での管理をしっかりやらないと。そんな意味でも“情報を管理する”だけでなく、“情報を活用する”ネットワークが必要になってきたのだと思います。

広がる行政サービス

司会 “ネチズン(ネットワーク市民)”という言葉が流行するほど、ネットワークが社会生活に浸透しました。そこで、21世紀に向かって行政における情報システムの方向性についてお考えを聞かせていただきたいと思います。

日下田 真岡市はテレトピア構想ということで、真岡駅の駅ビルに地域情報化の核となるセンターを作ります。総予算は14億円で、行政窓口サービス関連では、TASK端末を設置して住民票などを取れるような環境を作りたいと考えています。また、コミュニティ情報システムということでは、昨年4月からCATV局が動きはじめています。契約数は約950世帯とまだそれほど普及していませんが、これを利用して行政施政情報も提供する予定です。さらに、『生涯学習支援情報システム』『図書館ネットワーク』『緊急通報情報システム』なども計画しています。この情報センターから発信する行政情報は、電話とFAXとパソコンを使い、そのため市の主要施設にパソコンを設置する計画です。しかし、例えばマウス等の盗難防止のために専用ロッカーに格納するとしてもその製作費に数百万もかかるため木で作ろうかなどという話もあって、いろいろと細かいことを考え出すと頭の痛いことばかりですね(笑)。さらに、情報センターには施設予約システムも置きます。学校関係では、使いたい時にビデオ・オン・デマンドでセンターからいろいろな映像情報を取り出せるようにします。これについては、学校の先生にも参加してもらって検討を進めています。また、インターネットは情報センターと高根沢にあるSSC(システムソリューションセンター)栃木とを直結して、各校は情報センターへアクセスするとインターネットに入ることができるようにします。ところで、真岡市では平成6年にC12型蒸気機関車を復活させ、町の中を走らせています。これにちなみ、情報センターの建物もSLの形をしており、センターではビデオ編集コーナーやゲームコーナー、あるいは大きなディスプレイでSLが走っている様子や真岡を代表する映像を流すなど、いろいろなことを考えています。

古口 高根沢町では、いま図書のネットワーク化に取り組んでいます。町の図書館は本館と分館とがあり、ここと学校とをつなごうとしています。システムは今年度中に完成する予定ですが、これは学校から図書館へアクセスできる仕組みで、担当の方では今後、小中学校の図書室の本の管理をすべて図書館でしようかという構想もあるようです。また、高根沢町にはSSC栃木などがあることが影響しているのか、高齢者のパソコンに対する興味が高い傾向にあります。高齢者はパソコンに触ったことがない人がほとんどですが、21世紀のネットワーク社会では高齢者の生活にもコンピュータが密接に関わってくるでしょう。そこで高齢者向けのパソコン教室を計画しています。また、いまは行政の広報の在り方も岐路に立っているのではないかと感じています。住民のニーズが多様化してきた中で、町民ひとりひとりにどうやって情報伝達していくか。これだけパソコンが一般家庭に普及したいま、家庭や公共施設のパソコンから情報が取り出せるような仕掛け作りも検討すべきだと考えています。

染谷 杉戸町では住民の要望もあり自動交付機の導入を考えていかなければならない時期に来ていると思います。新駅の開設などで新しい住宅地区が拡がり、町役場から少し離れたこれらの地域に自動交付機を設置することで、住民サービスの向上につながるのでは、と考えています。さらに、インターネットによる住民レベルの国際交流構想も進展するでしょう。先ごろオーストラリアの西オーストラリア州バッセルトンと正式に姉妹都市提携を結びましたが、彼らと会話でコミュニケーションを取るにはある程度の能力がないと困難ですが、インターネットならば簡単にコミュニケーションが図れるのではないでしょうか。また中学校では以前から人的な交流がありましたが、来年度は一般住民にも参加してもらいたいと考えています。

古口 自動交付機は、現状では一番住民の生活に密着した高度情報サービスといえますね。高根沢町でも昨年度から自動交付機を導入しました。ただ、印鑑証明などは明日、あさって必要だということが結構あり、いずれ休日だけではなく夜間運用のニーズも出てくるでしょう。我々も時代の変化に合わせて意識改革をしていかなければいけないと感じています。また、いま地図情報システムを準備しています。実は10年前にも1度試みたのですが、当時はCG技術が初期の段階で、またハード的な制約もあって計画を断念しました。現在、TKCにお願いしている地図情報システムは完全に実用化レベルです。市町村は道路だけでも何千万円もかけて整備していますし、上下水道・ガスなどの埋設管も含めてトータルな情報をCG化し、計画的な町作りに地図情報システムを役立てたいですね。今年、システムを整備して来年から本稼働したいと考えています。

日下田 おそらく、そのあたりが最後の基幹部門のシステム化の課題でしょう。ぜひ、真岡市でも参考にさせてもらいたいと思います。私どもでも自動交付機の話はありますが、要望がある一方で必ず「どの程度の利用率があるのか」とその効果が問われます。これは自動交付機に限らないのですが、私はそんな方には「こういうものに対する投資が新たな需要を呼ぶ」と説明します。やはり、ネットワーク社会になったいま、行政が率先して情報化に対する投資をすべきだと考えています。

古口 よくありますね。私どもでは昨年、担当職員でICカードの話をしました。方向性として自動交付機と併せて町民カードを実現できないかどうか、福祉サービスも含めた視点で話をしたのですが、やはりピンとこない人もいました。すでに先進的な市町村では、貯金通帳とセットにしたり住民の健康管理をしたりなど、いろいろな試みが始まっています。どこまでやればいいのか分かりませんが、ICカードも検討していく時期になったと思っています。

日下田 確かに、ICカードはこれからの課題でしょう。しかし、各課で個別にカードを配布するのは得策ではないと思います。ICカードについては共通フォーマットの策定が行われていますが、ぜひそれを推進して欲しいですね。そうすれば、現状で対応できる部分から、動き始めることができますから。

染谷 自治省で国民個人を単位とする全国共通コードをつける「住民基本台帳ネットワークシステム」などの構想も動きはじめましたが、あれが一本化されればICカードも実現可能でしょう。しかし、医療機関など利用側の環境が整わないと、結局、行政側が出しただけで終わってしまいます。出雲市では救急車に環境を整備し血液型まですべて分かるようになっていると聞いていますが、こういったことはICカードのフォーマットが統一化されれば、どこでもやりたいところでしょう。

古口 従来は、コンピュータは職員が作業するための機械であり、機械に人間が使われているという感じでした。しかし、これだけパソコンが一般家庭に浸透すると、自宅にいながらネットワークを経由して住民票や印鑑証明を取れる時代も目前でしょう。我われも庁内ネットワーク、あるいは住民サービスなど町作りの広い視野に立ってコンピュータを道具として使いこなし、自分たちがネットワーク化の時代をリードしていくという認識が必要だと思います。

染谷 本当に、自宅にいてすべてが叶うのは住民の夢だと思います。それにどこまで行政が応えられるかですね。実現するにはまだ解決すべき問題がありますが、近い将来、そんな時代が来るのは間違いないですね。我われも自宅のパソコンで仕事をして、回線を使って役所のサーバへデータを送るという具合になるといいですね。欧米ではすでにそんな勤務形態も登場したと聞いていますから……。

日下田 我われは行政マンとして市民の視点を大切にし、市民が一番ほしい、痒いところに手が届くサービスを提供するのが使命です。そうなると、流行のサイバーシティを造って、ネットワーク上の市役所へ行けば実際に行ったつもりで住民票が取れるとか、そんな形になっていくのかな……。また、21世紀の初めには各家庭まで光ケーブルが届くといわれていますので、社会的な通信インフラが整備されれば、行政サービスも自ずから変わっていくでしょう。また、内部的にも1人1台のノート型パソコンという時代が来れば、いろいろな使い方が考えられるのではないでしょうか。それがペーパーレスにつながるか。逆に電気代の増加につながって問題になったりしてね(笑)。

司会 地方公共団体では、いま盛んにC/Sや庁内ネットワーク、グループウェアの導入検討が行われ、庁内のコンピュータ利用も大きく変わろうとしています。また、それと背中合わせでデータ保護や職員の研修、あるいはパソコンの管理など、解決しなければならない問題も山積みです。技術革新と人の持つ英知が高度情報化社会のキーなのでしょう。我われの仕事の原点は「住民サービスの向上と行政事務の効率向上を支援することである」ことを改めてお約束し、これからも市町村の良きパートナーとして行政事務をご支援させていただきたいと考えています。本日はどうもありがとうございました。

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