1997年4月号Vol.3

【ユーザー訪問】C/Sシステムを手がかりに広域圏サービスへの夢広がる

栃木県栃木市

川田一男総務部総務課電算係長 / 舘野和男企画部企画課課長補佐兼企画員 / 前橋昭治総務部総務課課長 / 印南正人市民生活部市民生活課

所在地
栃木県栃木市入舟町7-26
電話
0282-22-3535
人口
8万5846人(平成9年1月1日現在)
面積
122.27平方キロメートル

──栃木市は蔵の街として知られていますね。

前橋 この辺りは、巴波川の舟運で栄えた宿場町で、いまでも450ほどの当時の蔵が残っています。栃木には蔵自体を商店とした『見世蔵』という珍しい造りの蔵もあります。栃木市では昭和63年頃から蔵を中心としたまちづくりに力を入れていて、蔵の景観を活かすために電線やアーケードを取り払い、また維持保存のための助成なども行ってきました。その甲斐あって『蔵の街音楽祭』が開催されるなど、いまでは蔵が観光の柱となっています。

──コンピュータ化の経緯を教えて下さい。

川田 昭和45年、市民税を電算で処理したのが最初で、翌年に住民記録、次に固定資産税という具合に電算化しました。当時はセンターバッチ処理で、計算センターへ連絡票を送り帳表として納めてもらう形態でした。TKCとのつき合いは、シリーズ初期の『TASK80』を昭和58年に導入して以来で、当時は出納室の収納消込みと税の証明発行などに使用していましたが、昭和63年に『TASK88』にリプレースしたのを機に住民記録を、また翌年には印鑑証明の処理も行うようになりました。

印南 『TASK88』には年金過年度分データなどを入力し、また業務量も増えたため、いずれディスク容量が不足することが目に見えていまし  た。そこで平成4年に『TASK/DBサーバ』にリプレースしました。現在では出納室、市民生活課、税務課、保険年金課、児童福祉課に合計18台の端末を設置しています。また、本庁と2ヵ所の支所を専用回線で結び、申請はFAXで受けて支所のプリンターへ住民票を出力する発行業務も行っています。

川田 ただ、今後のことを考えるとこのシステムでもいずれ限界がきます。そこで、栃木市でもC/Sシステムに切り替えることにしました。今年9月にシステムを移行する計画で、現在、LANの整備など準備を進めています。

C/Sシステム導入のポイント

──C/Sシステムに期待する点は何ですか。

印南 やはり、操作のしやすさと、画面の見やすさですね。窓口業務は、いかに早くサービスを提供できるかがポイントで、C/Sシステムにより処理のスピードアップができると考えています。また、プリンターを設置している支所にクライアントパソコンを置く予定で、いままでよりも住民票の発行処理が早くなります。

川田 これまでは端末数も十分とはいえませんでした。でも、C/Sシステムならば、ハードウェアのコストがオフコンに比べて安価で、その分クライアント数を増やすことができるので、この点の不満は解消されるでしょう。しかし、庁舎の建て替え時期であれば手元に情報コンセントを整備するなど抜本的なインフラの整備ができますが、そのためだけに庁舎を新築するわけにはいきません。限られた制約の中でより良い環境を設備するため、TKCの営業の方と相談しながら各課で準備しています。また、現在、大量データの一括処理についてはTKCへ委託していますが、C/Sシステムを導入すれば自分たちで少量データのリストアップが可能になります。9年度は取り合えず、TASK/DBサーバで行っている税務情報、印鑑情報、住記情報などをC/Sへ移行します。また汎用機で処理している財務情報についてもC/S化する計画です。行政の内部事務を考えるとTASKマスターシリーズと財務システムをリンクさせるべきですが、異なるメーカーの機種でOSやデータ互換等の技術的な問題もあるため、財務についてはまだ計画がはっきりしていません。まずは税務情報と住記情報について部門LANとし、将来的には財務も含めた全庁システムとして拡張整備する考えです。

──TKCを引き続き選ばれた理由は何ですか。

川田 そうですね。やはり、これまでの実績があるし、何といってもユーザー数が多いので頼もしいですね。栃木市は古くからTKCのシステムを導入しています。新しいシステムの開発当初はバグがあるのは仕方がないことで、我われも経験がありますが、どんな障害にも的確に対応してくれるので安心していられます。また、実際にシステムの評価をしても非常にいいシステムだと思いますよ。

印南 それに、我われの業務ではプライバシー情報など取り扱いに十分注意が必要ですが、TASKマスターシリーズは職員カード(IDカード)と端末ごとに処理を制限できるなど、従来通りの安全性が確保されていますので、その点も安心です。

高付加価値サービスの提供を

──今後の情報化の推進計画を教えて下さい。

川田 今年度、庁内LANを構築するのに続き、平成10年度にはグループウェアを導入して電子メールや会議室予約などを行うようにします。また、今後は情報収集のためにインターネットも活用していこうと考えています。さらに住民サービスの観点からは、平成10年度に自動交付機を稼働させる計画です。昨年秋に検討委員会を設置し、交付機のサービス時間や設置場所、駐車スペースの確保など具体化に向けて検討を進めています。

舘野 これからの行政サービスは、栃木市内に限定されずに近隣の市町村も巻き込んだ広域圏の発想が必要でしょう。いま、栃木市は新栃木・小山定住圏計画『フレッシュ・トナン21』『栃木県南部地方拠点都市地域整備計画』『第2次新広域市町村圏計画』などの構想に参画していますが、それらの中でも広域圏にまたがる情報ネットワークの整備が計画されています。県でも生涯学習や図書館情報のネットワーク化に取り組んでおり、いずれ住民票の広域発行などへと進展していくでしょう。

──最後に、C/Sシステムの導入を検討される市町村へアドバイスをいただけませんか。

川田 システムを選択する前に、いろいろな業者の方から話を聞くと勉強になります。そういった情報を集めて、自分たちのシステムに合うように情報を取捨選択する。C/Sシステムは、これまでのシステムでは考えられなかったことができますが、その中で「自分たちがどこまでやるのか、何に取り組むべきなのか」をよく考えるべきです。その点を十分検討しないでシステムに飛びついても、期待するほどの効果は表れないでしょう。

前橋 我われの仕事は住民サービスが大きな柱であり、常に基本に立ち返り「行政事務の合理化=住民サービスの向上」になるよう努めることが重要です。C/Sシステムの導入によって住民サービスがより向上することを期待しています。(井村 薫)

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