1997年7月号Vol.4

【TKCサポート情報】外字漢字を1万8556字、利用可能に~『XKP』の動向~

Windows NT 漢字処理技術協議会 普及部会長 下川和男(イースト株式会社)

「Windows NT漢字処理技術協議会(eXtended Kanji Processing/略称XKP)」は、1995年2月、地方自治体のパソコンを利用したシステム構築を推進する目的で作られた団体です。

 戸籍、住民基本台帳など従来はメインフレームやオフコンで行っていた処理をパソコンでやろうとすると、JIS以外の文字が不足しており外字処理が標準化されていませんでした。また、C/S方式のアプリケーション・システムを構築する際には、マルチベンダー環境となるためコンピュータ・メーカー独自の外字拡張方式が採用できません。

 そこで、これらの問題点を解決し、拡張漢字処理を標準化するため、マイクロソフトとコンピュータ・メーカー、パッケージソフト・メーカー、ソリューション・プロバイダー、フォント・ベンダーなど漢字処理に関係する企業を横断的に集め、XKPが設立されました。1997年3月現在で118社の会員を持つ大きな団体に成長しています。

 活動テーマが「人名・地名外字のWindows NTでの対応」であるため、地方自治体以外にも公官庁や金融・証券、文教など人名・地名を処理する業界からも注目を集めています。

 1995年8月22日には『Windows NT拡張漢字処理仕様書 第1.0版』が完成し、1996年7月4日には『同第2.0版』を発表しました。この仕様書および技術をベースに作成されたサンプルプログラムやサンプルソース等とともに『XKP SDK』をCD-ROMで供給し、普及活動を行っています。

柔軟な外字変換を実現

 人名・地名外字を処理する方法として、従来、シフトJISの外字領域の1880文字を埋める方法が採られていましたが、XKPでは文字コードの将来を先取りして、世界の標準文字コードであるUnicodeを採用しました。UnicodeはISO 10646として世界規約となっており、日本でもJIS X 0221として規格化されています。現在、Unicodeは、Windows NTおよびOffice 97でサポートされており、会の正式名称に「Windows NT」とあるのはそのためです。

 Unicodeの採用で、従来、JIS第1および第2水準漢字(JIS X 0208に規定されている6355文字)をベースとしたシフトJISの漢字に、JIS補助漢字(JIS X 0212に規定されている5801文字)を加えた1万2156文字が使えるようになりました。そして、ユーザーの定義できる文字、いわゆる外字もシフトJISの1880文字から6400文字へと3倍以上の領域が利用できることになりました。

 XKPでは、この外字コード領域と外字データベースを切り離すことにより、柔軟な外字処理や将来のインターネット上での外字交換も視野に入れた規約を策定しました。この規約には、外字データベースとして、フォント情報以外に、読み、画数、親字などの文字入力に必要な情報を含んでおり、入力と表示を一括して管理できるように工夫されています。XKPでは、ユーザがまったく「外字」を意識せずに入力や表示が行えます。

 2年間かけて策定したライブラリ、日本語入力、外字フォントなどのXKP準拠製品も数社から発表され、近々、導入事例も発表される予定です。詳細は以下のホームページをご参照ください。

◇『KanjiLink XKP』(イースト社/XKP対応製品)
 http://www.est.co.jp/Font/xkp
 http://www.piedey.co.jp/xkp/

※掲載の内容、および当社製品の機能、サービス内容などは、取材当時のものです。

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