1997年10月号Vol.5

【ユーザー訪問】目標は常に最上のサービス提供 C/Sシステムはそのための道具だ

静岡県相良町

住民課 神谷幸正参事兼課長 / 住民課住民係 米山満子係長 / 住民課住民係 西村早百合主事 / 総務課 紅林正明課長補佐 / 総務課行政係 横山裕之係長

所在地
静岡県榛原郡相良町相良275
電話
0548-52-1111
人口
2万7088人(平成9年7月1日現在)
面積
57.98平方キロメートル
URL
http://www.city.makinohara.shizuoka.jp/

──今年4月にC/Sシステムが稼働しましたが、TKCを選ばれたポイントは。

紅林 昭和61年から、住記・税・水道は直結オンラインシステム、財務会計はオフコン、給与計算はバッチとそれぞれ処理していました。ところが、2年ほど前からWindowsの操作性などパソコンの利点をいろいろと耳にするようになり、それまで自分たちが使っていたシステムの弱点を感じはじめたんです。そこで平成6年5月に、電算管理委員会の下に専門部会を組織し、1年間かけて現状の問題点と今後の在り方を検討した結果、C/Sシステムに切り替えることにしました。

横山 外国人登録と法人住民税では1年半ほど前からTKCのシステムを導入していました。C/Sの導入にあたって、いろいろな業者のシステムを検討したのですが、正直いって〈Windows画面でマウスを操作する〉というレベルではあまり違いを感じませんでしたね。そんな中で『TASK住記マスター』『TASK財務マスター』を選んだポイントは、導入実績が多かったこともありますが、むしろ法律改正や条例改正などに関する情報収集のノウハウを持ち、システム対応も確実な点が魅力でした。また、セキュリティ面でも各社いろいろ工夫されていましたが、TKCでは将来性のあるWindowsNTでシステムを構成していたことも目をひきました。ほかにも機器のリースやソフトの使用料の問題など、あらゆる角度から検討してお任せすることにしました。

半年ですべてのシステムをC/Sに

紅林 今回、すべてのシステムをC/Sにした背景には、行革懇話会から『自動交付機』に対する答申があったことがあります。検討会では、まず初めに自動交付機ありきの発想で〈そのために何が必要で、どうすればいいか〉を検討しました。つまりC/Sシステムはあくまでも道具であり、目的を早期に実現するために全システムを一斉に切り替えようということになったわけです。

──しかし、6ヵ月間でシステムすべてを切り替えるのは大変だったのではないですか。

米山 そうですね。新旧システム間でデータ移行に問題があり、4月からの稼働に間に合わせるためにとても苦労しました。1月1日が固定資産税の基準日で、それに合わせて準備していたのですが、土壇場でデータ移行が遅れ、何だかコンピュータに追いまくられたという印象ですね。

神谷 本当に大変でしたが、お客さまに「システムが止まって住民票は出ない」とはいえませんから。平常業務をこなしながらの作業なので残業もしました。特に住民係6名は全員女性で、家庭と仕事のやりくりは大変だったと思います。彼女たちのパワーで混乱を乗り切ったようなものです。

横山 これは以前のシステムのデータ側に問題があったためですが、この影響で職員研修が十分に取れなくなり、稼働後にちょっと変なところに触れ、エラー画面が出て困ったなどということもありました。予定通り研修期間が取れれば、もう少し楽だったのではないかと思います。でも、先日、清水町の方が見えた時に、半年間でこれだけのシステムを整備したと話をしたら「普通は3年かかる」と驚いていましたね。でも、1年前まではマウスの使い方も分からない職員が多かったんですよ。

──C/Sシステムのメリットは何ですか。

西村 以前は操作マニュアルもなく口伝えだったため、充分理解できていないことがありましたが、その点が改まりましたね。でも、私にとって一番のメリットは『外国人登録システム』です。相良町には460人ほど登録者がいますが、従来は印鑑登録していない人や国保や年金に入っていない人について、ほかの課が調べるのは大変でした。これがクライアントパソコンで、どこの課からも簡単に情報検索できるようになったんです。

米山 また、いままではお客さまを待たせないように、混雑時には印鑑を先にもらって書類を預かることもありました。でも、いまはでき上がった書類をお客さまに確認してもらって押印を受けるので二重の確認ができ、また1つの仕事が確実にそこで終わるため夕方5時以降の仕事が減りました。さらに同じ画面で住民票、印鑑証明、謄抄本が処理できるのは便利ですね。それと財務会計は各課のクライアントで伝票入力できるようになり、例えば毎月請求があるものは伝票の複写機能を使えば摘要欄を変更する程度で済み、事務の効率化が図れました。

紅林 議会に提出する資料などを共通フォーマットで作成してもらうようになり、ワープロ専用機で個々に入力していた頃に比べて見やすく、またすべてFDでやり取りするので加工も楽ですね。

横山 まだ稼働したばかりで、すべてが順調なわけではありませんが、今後はシステム本来のメリットを実感できるようになると考えています。また、職員がもう少しこの環境に慣れたら、グループウェアやイントラネットへと発展させていく計画なんですよ。

計画は余裕をもって

紅林 今後、10月には自動交付機による住民票と印鑑証明の発行をスタートします。休日も稼働させ、いずれ近くの公民館などにも交付機を設置する予定です。そこまでいかないと本来の意味がないし、住民にとっても便利にはならないでしょう。さらに、具体的な計画は未定ですが、次の段階として『戸籍システム』も考えています。

──皆さん積極的に取り組んでいらっしゃいますね。最後にアドバイスをいただけませんか。

横山 操作などはパソコンと変わりませんので、あまりC/Sだからと構えることはないと思います。

米山 ただ、移行には予期せぬトラブルもあり、教訓としては「余裕のある導入計画を」ということでしょうか。それと、業者に遠慮なく注文をつけられる互いの信頼関係は重要だと思います。

西村 そうですね。とにかく私たちが一番いい状態で仕事ができるような要望をどんどん出しました。それに対して、TKCにも本当に真剣に取り組んでいただきましたので感謝しています。

神谷 住民サービスにはゴールがありません。だからこそ、口先だけでなく行動を起こすことが大事なのだと思います。その点、自動交付機は住民に一番分かりやすいサービスの1つであることは確かです。今後、市町村の事務はますます煩雑となり、そのためにもコンピュータは必要不可欠です。でも〈コンピュータ導入=住民サービス向上〉ではなく、機械ができない部分は人間が補わなければなりません。常にベストな住民サービスを提供するためには、コンピュータシステムとヒューマンコミュニケーションの調和が一番大切なのではないでしょうか。

※掲載の内容、および当社製品の機能、サービス内容などは、取材当時のものです。

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