1999年1月号Vol.10

【巻頭言】総合行政ネットワーク構築の必要性について

自治大臣官房情報政策室理事官 尾畑敏隆

 ここ数年来、全世界的なインターネットの爆発的普及、電子メールの活用、携帯電話の普及、さらには電子商取引への取り組みなど通信基盤の整備が進んできており『デジタル革命』の様相を呈してきている。

 一方、我が国の社会経済は、戦後50年を経て様々な制度疲労に鑑み、行政改革をはじめ六つの改革を一体的に推進し、新しい社会経済システムを構築していく必要がある。また、高度情報通信社会推進本部は昨年11月に「高度情報通信社会推進に向けた基本方針」を見直し、人間、自然・環境等調和のとれた新たな社会への移行、つまり新しい価値へのパラダイム・シフトを目の当たりにしようとしている。 

 我が国の行政情報化については、行政情報化推進基本計画を改定(平成9年12月閣議決定)し、事務事業及び組織の見直しを推進すると共に「紙」による情報からネットワークを駆使した「電子政府」の実現に向けて行政の情報化を推進しているところである。具体的には、申請届出等の電子化の推進、インターネット等による行政情報の提供、総合的な文書管理システムなどの省庁内LAN、霞が関WANに係る各種システムを推進すると共に地方公共団体等との連結も推進される。

 一方、地方公共団体においても地方行革や行政・地域情報化が進められている。1年4月現在の庁内LANの整備状況は、全団体の約4割(1264)であり、今後は、業務単位で二重三重の投資をすることなく地方公共団体間のネットワーク及び庁内LANを省庁間のネットワークと接続し、情報の円滑化、共有化及び広域化を総合的に進めることが求められてくる。

 そこで自治省においては昨年度より、総合行政ネットワーク構築に関する調査研究を進め、行政情報の調査・分析、総合行政ネットワーク像の導き出しを行って中間報告に示し、10年度には認証方法、文書管理規則の検討、ネットワーク運営主体、費用対効果の検討を手がけ、来年度は利用料金やそれに係る財政支援措置の検討を行う予定である。

 総合行政ネットワークの構築にあたっては情報の安全性・信頼性及び個人情報の保護対策を強化することが重要であり、また、庁内LANの整備がなされていない地方団体についてもその参加を閉ざさないような配慮をしていく。

 従来の国・地方の縦割り行政にしばられず、地域の実情やニーズに適った行政を展開するには時間・空間・料金格差を克服し、住民に対して公平な行政サービスを進めるには霞が関WANも含めた総合的な情報ネットワークが全国的規模で構築されることが望まれるところである。

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