1999年7月号Vol.13

【わがまち・わがむら・わが自慢】さかなを集める原生林

神奈川県真鶴町・外木博文

 神奈川県南西部に位置する真鶴半島は、箱根火山の爆発によって流れ出した溶岩で形成された長さ約三キロ、幅200~800メートルの小さな半島です。鶴が翼を拡げ海に向かって首を伸ばして飛んでいる姿によく似ていることから「真鶴」の名が付けられました。

 温暖な気候に恵まれたこの半島の大半は、通称「お林」と呼ばれるこんもりとした原生林で覆われ、樹齢350年を超えるクスやマツ、シイなどの巨木が数多くあります。この原生林の中は遊歩道が整備されているので、森林浴を楽しみながら歩いてみるのもおすすめです。

 また、この原生林は「魚付き保安林」として県下で唯一指定され、昔から漁師たちの間で魚を集める森として守られ、森の一角には「山の神」として祀られている小さな祠もあります。

 なぜ、森林が魚を集めるのか。科学的には解明されていませんが、①木々の陰が海面に日陰を作るため、そこに好んで魚が集まる、②木やその土壌で育った虫が海に落ち、その虫にプランクトンが繁殖するため魚が集まる、③一度森林に吸収された雨水が海に流れ出すため、温度変化が少なく魚が生息しやすい、などの理由からではないかと考えられています。

 その半島を取り囲むようにして定置網は仕掛けられており、そこに多種多様のたくさんの魚が集まり、1年中おいしい魚が食べられます。

 また、半島は切り立った断崖に囲まれ変化に富んだ景観が続き、県下有数の景勝地でもあります。

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