1999年10月号Vol.13

【ユーザー訪問】申告受付システムの導入で業務の精度アップと効率化を図る

宮城県鹿島台町

佐藤勝子税務課長/ 林 啓一税務課主幹兼住民税係長

所在地
宮城県志田郡鹿島台町平渡字上戸下26-2
電話
0229-56-2511
人口
1万4221人(平成11年8月末現在)
面積
54.05平方キロメートル
URL
http://www.city.osaki.miyagi.jp/

――申告受付支援システムを導入された理由は何だったのでしょうか。

 きっかけは、申告業務の見直しでした。

 鹿島台町では現在、行政全般にわたる事務の見直しと改善に取り組んでいます。税務課でも問題点を洗い出してみたところ、申告受付から納税通知書の発送までに、かなり無駄な時間と労力が費やされていることが分かりました。

 例えば、申告された所得額や控除関係の情報を整理するため、これまでは世帯台帳の裏に補助票を作って給与報告書などの内容を記入し、扶養関係の確認を行っていました。そして、住民税課税用データ投入のため、申告整理業務の段階で再度補助票の記載内容をデータ記入用紙へ転記し直していたのですが、この転記がミスを引き起こす要因となっていたんです。しかも、修正するためには世帯台帳と補助票を探して記載内容を確認しなければなりません。

 このように正確さを求めるはずの手間が、作業全体を非効率にさせていたわけです。

 私自身、異動して最初の仕事がこのデータの転記作業だったのですが、データ投入の最終締切日までにすべての作業が間に合わず、手書きの納税通知書を発送したことを覚えています。そんな課題を解決するため『TASK申告受付支援システム』を導入しました。

佐藤 鹿島台町の税務課は現在9名体制で、システム導入するまではパソコン初心者がほとんどでした。そのため「自分たちにシステムを使いこなせるのだろうか」という不安はありましたが、補佐を中心に頑張ろうということになり導入に踏み切ったわけです。でも、いざシステムを導入してみると準備期間が短かった割には大きな混乱もなく、ベテラン職員の強力なリーダーシップもあって無事に一連の処理を乗り切ることができました。

余力で徴収業務

──システムを導入して、具体的にどのような変化がありましたか。

 最も変わったのは申告整理業務です。データ転記作業やエラーチェックに費やす時間が削減されたため、職員に余裕ができたんです。これまでは、固定資産税係など他の係員にも入力作業を手伝ってもらわなければ間に合わないような状態でしたから、これには驚きました。実際に四~五月の残業時間は、大幅に減りました。ちょうどこの時期は決算前で滞納整理の強化月でもあり、申告整理で余った時間を徴収業務に振り分けることができました。

 それから、税務課に異動したての職員でも受付業務ができるのはいいですね。

 以前は税法を思い出しながら電卓を叩いていたため間違いも多く、よほど税務のことを勉強しないと自信をもった応対なんてできなかったでしょう。しかし、いまでは面倒な計算はシステムがすべて行ってくれますし、税法改正に完全に対応しているので特別減税の適用漏れもありえません。

佐藤 また、臨時ホットラインによるサポートはとても安心でした。事前にシステム研修を受けても、いざ本番となると忘れていることも多くて。そのたびにマニュアルを開くのも大変ですし、TKCの営業の方も、なかなかつかまりませんしねぇ…(笑)。だからといってお客さんに「待ってくれ」とは言えません。そのような時に、即応してくれるホットラインは大変助かります。ぜひ今後も続けてほしいと思います。

 さらに人間が行うことですから、例えベテランの職員であってもミスを完全になくすことは不可能です。従来は最後になって間違いが見つかると、さかのぼって調べ直すのが大変な作業でした。それがシステムでエラーチェックしてくれる上に、間違いがあればその部分を修正するだけで済む。これは本当に楽ですよね。

 市町村には住民個々に合わせたサービス提供が求められます。住民にはいろいろな方がいますが、例えば手が震えて申告書が書けない人には記名だけしてもらえばいいようになりました。このように臨機応変に対応できるようになったのも一つの効果といえるのではないでしょうか。

 また非課税証明の際、扶養の有無の確認など税務情報システムよりもデータが詳細な部分があるので、受付後には照会用としても活用できます。本当は税務情報システムと完全連動していることが望ましいのですが、これは今後の改善点でしょう。

大切なのは住民に最良の選択であること

──最後に今後の展望をお聞かせください。

佐藤 そうですね。還付申告などであれば操作自体は簡単ですから、〈住民自身に操作してもらう〉ことも一つのサービスのあり方といえるでしょう。申告の受付は、どこの市町村でも住民と対面する形で行っていると思いますが、パソコンの画面を覗いてくる方って結構多いんですよね。これを公開することで住民に〈業務の公正さ、正確さ〉をアピールできますし、セキュリティの問題さえ解決できれば、まったく不可能な話ではないと思いますよ。

 近年は情報通信技術の進展で、県とのやりとりが電子メールになり、防災情報がシステム化されるなど仕事の進め方も様変わりしました。しかし、周囲を見渡すと時代にそぐわなくなったのに、そのまま続けている業務って結構ありますよね。地方分権の時代を迎えたいま、そんな硬直化している業務はどんどん改善すべきです。改革には混乱や痛みを伴いますが、変化を恐れてはいけない。住民にとって「最良の選択であるかどうか」を問い続けることが我われの責務なんですから。(押田 格)

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