2013年1月号Vol.89

【巻頭言】新たなeLTAXの地平を求めて

一般社団法人 地方税電子化協議会 専務理事 笹本秀行

笹本専務理事

笹本専務理事

 地方税の電子化のネットワークシステムであるeLTAX、とりわけ電子申告システムの普及に向けた「風」が力強さを増してきている。

 平成20年4月の時点では、地方税の電子申告に対応している地方公共団体は65団体で、その割合も3・5%と低水準であった。その後、年を追うごとに急カーブを描いて増加し、平成24年4月には、1300の地方公共団体(72・7%)において電子申告の受付が可能となっている。

 こうした中、平成26年1月以降、一定の要件に該当する給与支払報告書等はeLTAXまたは光ディスク等による電子的な提出を義務付ける平成24年度税制改正が行われた。

 この改正の影響か否かは別として、最近、電子申告未対応の市町村から導入に関する問い合わせが急増しており、今後の予定も含めるとその導入割合は限りなく100%に近づく見通しとなっている。

 しかし、この状況を喜んでばかりもいられない。前述の給与支払報告書等にとどまらず、電子申告導入の市町村が拡大することにより、法人関係税の電子申告件数も着実に増加することが想定され、そのための準備が必須となるからである。

 そこで平成26年1月を見据え、当協議会では一日あたりの処理件数のピークを65万件強と試算し、システムのリソース(CPU・メモリ・ディスク等)不足や、それに伴う処理遅延の解消、および審査サーバへのスムーズなデータ送信を実現するためにアプリケーションの改修に着手している。

 また、証明書検証サーバのログ切り替えにおいても、データの滞留を発生させないために運用面における方策の検討を進めるなど、万全の手立てを講じる計画である。

 一方、これらの対応とともに、納税者・利用者における電子申告の利用率を一層向上させる取り組みも重要である。

 これまでも利用率向上のため、ホームページの申告手続きを中心とする項目整理や、当協議会が提供している「PCdesk」について、法人関係税および給与支払報告書関係でナビゲーション機能を付与するなどの改修を行ってきた。

 また一昨年からは、国税(e-Tax)と連携した事業を推進し、税理士会をはじめ関係団体へのPRも積極的に展開している。

 今後は、①全国の電子申告導入状況、②平成24年度税制改正の内容、③PCdeskの操作手順の3点セットを有効活用した広報活動の強化に取り組むことにしている。さらには、納税者・利用者の要望を真摯に受け止め、利用率向上に結びつく施策を優先的に実施していく予定だ。

 本年は、eLTAXの新たな地平を切り拓き、名実ともに真の社会的インフラとの評価を得られる年にしたいと考えている。

 そのためには、納税者の利便性向上と地方の税務行政の高度化を常に念頭に置いた事業の推進が不可欠であり、当協議会としても引き続き微力ながら全力で取り組んでいく所存である。

※掲載の内容、および当社製品の機能、サービス内容などは、取材当時のものです。

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