2014年10月号Vol.96

【トレンドビュー】来秋、審査システムを大幅に機能強化

一般社団法人地方税電子化協議会 システム部システム企画グループ 課長補佐 丹羽 裕樹

地方税ポータルシステム(以下、eLTAX)は、今年9月のポータルセンタ機器の更改およびホームページ、ヘルプデスクのリニューアルに続き、平成27年9月には審査システムの更改を予定しています。
審査システムの更改では、『次期eLTAXのあり方に関する報告書』(平成24年8月)に基づき、①地方公共団体職員の利便性向上のための機能改善と、②審査システムの保守にかかるコスト削減を図るため、審査サーバのWindowsOSへの一本化──を行います。

1.審査システムの機能改善

 地方公共団体職員からの要望やアンケートの内容を調査・検証し、改善事項を検討した結果、今回の更改では12件の機能改善を実施することとなりました。

 主な改善点は以下の通りです。

①地方公共団体職員の作業軽減・効率化に資する機能改善

 審査クライアントのバージョンアップ作業の自動化や外字エラーチェックの改善、職権訂正機能における表示方法の改善を行います。また、審査クライアントの検索項目の追加、画面表示機能の見直しや印刷機能の改善なども予定しています。

 これにより、地方公共団体職員の利便性向上、業務の効率化に寄与できるものと考えています。

②審査システムの管理および情報セキュリティを考慮した機能改善

 申告データの削除機能の追加、税務担当者IDのパスワード桁数変更などを行います。

2.審査サーバのWindowsOSへの一本化

 現行の審査システムでは、審査サーバを単独で設置する地方公共団体や認定委託先事業者(以下、審査サーバ設置団体等)の利便性を考慮し、3種類の審査サーバOSをサポートしています。しかし、税制改正等でシステム改修が発生するたびにそれぞれのOSでのテストが必要となり、システムの保守にかかるコスト増加の要因となっています。

 そこで審査システムの更改を機に、WindowsOSへ一本化します。これにより、協議会としてシステム構築、運用・保守にかかるコストを削減できるとともに、審査サーバと国税連携システムの受信サーバのOSが同一になることで、パッチ適用やウィルスパターンファイルの適用作業を共通化できるなど、効率的な運用が可能となります。

事業の全体像

3.制度等への対応

 審査システム更改のタイミングに合わせ、以下の制度対応等を予定しています。

①特別徴収税額通知の電子化

 eLTAXには特別徴収税額通知をデータ送信する機能がありますが、現状では法的効力がなく、書面での通知が必須です。そのため、税額通知への電子署名付与等の機能追加を行うことで、税額通知に法的効力を持たせることになりました。これは、平成28年5月から運用を開始する予定です。

 これにより、地方公共団体では書面での税額通知が不要となり、通知書の作成・発送に伴う労力やコストの削減につながることを想定しています。一方、特別徴収義務者にとっては、通知された税額データの給与システム等への入力作業の軽減に加え、管理業務の簡素化につながることが期待されます。

②マイナンバー制度への対応

 eLTAXで提供している電子申告等の帳票や、地方公共団体から納税者等に送信する情報へマイナンバーの項目を追加します。また、審査システムのクライアント上での申告データ検索と、国税連携システムのクライアント上での国税連携データ検索において、マイナンバーで検索できる機能を追加します。

新システムへ速やかな移行を

 審査サーバ設置団体等ごとにサーバー機器などのリプレース時期が異なることから、並行稼働期間として、新たな審査システムへ移行後も平成31年8月までは現行審査システムのサポートを行います。ただし、これは経過措置であり、使用満了予定が繰り上がった場合はサポート期間を短縮します。

 また、二重投資を避けるため、現行の審査システムの機能改善は原則、税制改正等に関わる範囲とし、それ以外については真に必要とされる措置にとどめることとします。

 これに伴い、今回の更改で改善が予定される各種機能に加え、特別徴収税額通知の電子化機能を利用するには、新しい審査システムを導入していただくことが必要となります。審査サーバ設置団体等においては、速やかな新システムへの移行をお願いいたします。

 なお、審査システムの移行にあたり、地方公共団体における移行手順および留意点は以下の通りです。

①審査サーバを単独で設置する場合

 現行の審査サーバの保守期限等を考慮の上、移行計画を策定することが肝要です。審査システムの調達にあたっては、eLTAXホームページに掲載されている「審査システムハードウェア/ソフトウェア調達仕様書」を参考にしてください。

②審査サーバを共同で利用する場合

 認定委託先事業者等へ審査システムの移行計画を問い合わせてください。また、システム更改に伴う基幹システムへの影響なども確認する必要があります。

 審査システムの更改にあたっては、システムが正しく動作することを確認する試験等が必要で、地方公共団体の協力が不可欠です。円滑な更改ができるようご協力をお願いします。

 協議会では、「納税者の利便性」と「地方税務行政の高度化・効率化」に資するよう、引き続きeLTAXの強化拡充に努めてまいります。

 今後とも、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

※掲載の内容、および当社製品の機能、サービス内容などは、取材当時のものです。

※掲載団体様への直接のお問い合わせはご遠慮くださいますようお願いいたします。

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