2017年1月号Vol.105
【TKCサポートインフォメーション1】財務書類の活用支援へ
新機能を順次提供
平成28年10月、「地方公会計の活用のあり方に関する研究会」は報告書を公表し、“作って見せる財務書類”から“財務書類の活用”を推進するため、具体的な活用事例などを示しました。
これを受けて、TKCでは「TASKクラウド公会計システム」のオプション「リアルタイム仕訳システム」をレベルアップ。新たに財務書類(貸借対照表と行政コスト計算書)の活用機能を提供します。今回は、その第一弾として昨年12月より順次提供を開始した四つの機能を紹介します。
1.「予定財務書類」
この機能は“翌年度末に予定される”財務書類を、予算策定段階で作成できるものです。これにより、翌年度の人件費などのコスト情報や、地方債などの債務の増減額をあらかじめシミュレーションでき、予算の策定時にその結果を踏まえながら、人件費の削減や地方債発行額の見直しの事前検討が可能になるなど、予算の精微化が図れます。
2.「セグメント別財務書類」
事業別・施設別といった、セグメント単位で財務書類を作成できます。これにより、例えば「学校ごとの有形固定資産減価償却率」や「公共施設ごとの受益者負担比率」などを容易に横比較することが可能で、学校の将来の建て替え計画や統廃合の検討、公共施設の利用料の見直しなどの基礎情報として活用できます。
3.「施設別財務書類分析表」

施設別財務書類に、システムで管理できる非財務情報(施設利用者数、児童数など)を集約した分析資料を作成できます。この機能により、施設間の横比較を行うための基礎資料をかんたんに作成できます。
4.「多彩なグラフ表示」
本日現在の最新の執行状況や、行政コストの構成・推移、資産形成度などの情報を、さまざまなグラフでリアルタイムに確認できます(画面)。また、施設別財務書類分析表と組み合わせることで、財政状況をかんたんに“見える化”できます。
◇ ◇ ◇
これらにより、市区町村では「財務情報」をさまざまな施策策定の意思決定に生かして、限られた財源を“賢く”使えるようになるほか、財政状況などを簡単に“見える化”して住民にわかりやすい情報提供が可能となります。
TKCでは、「TASKクラウド公会計システム」をはじめ、計画から予算、決算・財務書類作成、評価までをトータルでサポートする関連ソリューションを提供しています。今後もより一層の機能強化を図り、行政経営の強化を支援します。
掲載:『新風』2017年1月号