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実務・研究上重要と思われる「注目の判例」を
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「注目の判例」バックナンバーへ

2026.07.07
法人税額等の更正及び過少申告加算税賦課決定処分取消等請求控訴事件 new
「新・判例解説Watch」租税法分野 令和8年9月上旬頃解説記事の掲載を予定しております
LEX/DB25629366/東京高等裁判所 令和 7年 5月29日 判決(控訴審)/令和5年(行コ)第314号
一般社団法人である控訴人(原告)は、前身である社団法人の時代から、陸上自衛隊E演習場の土地及びF営舎地区の土地の所有名義人であり、これを国に貸し付け、国から受領した賃貸料を、本件演習場の土地及び本件営舎地区の土地の使用収益権者とされている会員に分配するとともに、そのうちの3%を控除して取得していたところ、控訴人は、平成25年4月1日に一般社団法人に移行したが、上記賃貸料及び分配金について、同移行後も、法人税、復興特別法人税及び地方法人税の申告対象としていなかったところ、処分行政庁が、平成30年3月27日、平成25年から平成28年までの各12月期の本件各事業年度について、平成25年4月1日から平成29年3月31日までの期間(本件期間)の上記賃貸料(本件各賃貸料)に係る収入が控訴人の収益に当たり、本件各受給者に対する分配金の支払が法人税法37条の寄附金に当たるなどとして、〔1〕本件各事業年度の法人税の各更正処分及び過少申告加算税の各賦課決定処分、〔2〕平成25年及び平成26年の各12月課税事業年度の復興特別法人税の各更正処分及び過少申告加算税の各賦課決定処分、〔3〕平成27年及び平成28年の各12月課税事業年度の地方法人税の各更正処分及び過少申告加算税の各賦課決定処分をしたことから、控訴人が、被控訴人(被告)・国に対し、本件各賃貸料収入は、控訴人に帰属せず、本件金員の支払は寄附金に当たらないとして、本件各処分の一部の取消しを求め、原審が控訴人の請求をいずれも棄却したため、控訴人が控訴した事案で、控訴人は、本件各賃貸借契約における単なる名義人に過ぎないというべきであり、本件各賃貸料収入のうち地権者に支払われた本件金員に対応する部分の収益を享受していないと認めるのが相当であるなどとして、原判決を取り消し、沼津税務署長が控訴人に対してした、各更正及び過少申告加算税賦課決定のうち一部を取り消した事例。
2026.07.07
損害賠償請求控訴事件、同附帯控訴事件 new
LEX/DB25621842/大阪高等裁判所 令和 7年 1月15日 判決(控訴審)/令和6年(ネ)第1746号 他
本件小学校校長は、J愛好会に対し、水曜日の午後3時から午後5時まで、本件グラウンドの使用を許可していたが、本件愛好会に所属していた控訴人(原告)は、本件愛好会の開催するグラウンドゴルフに参加するため、先んじて、午後2時40分頃、本件グラウンドに立ち入ったところ、同時刻には、集団下校のため、本件小学校の4年生から6年生までの児童が本件グラウンドに集まっており、控訴人は、体を動かしていた6年生男子児童である被控訴人(被告)児童らのうち1名(被控訴人D)と接触し、転倒する事故に遭ったところ、控訴人が、被控訴人らに対し、本件事故は、被控訴人児童らの共同不法行為並びに本件小学校長及び本件小学校の教員の安全配慮義務違反により発生したものであり、本件事故によって控訴人に大腿骨骨折などの傷害が生じたと主張して、被控訴人児童らに対しては民法719条1項本文に基づき、本件小学校を設置及び運営している地方公共団体である被控訴人市に対しては国家賠償法1条1項に基づき、金員及び遅延損害金の連帯支払を求め、原審が、控訴人の被控訴人児童らに対する請求については、被控訴人児童らには過失があり、共同不法行為が成立するが、本件事故の発生には控訴人の不注意が大きく寄与していたと判断し、6割の過失相殺をして、一部金員の連帯支払を求める限度で認容し、その余を棄却し、控訴人の被控訴人市に対する請求については全部棄却したところ、控訴人が控訴し、被控訴人児童らがそれぞれ附帯控訴した事案で、被控訴人Dの行為と被控訴人Gの行為は関連共同して行われたものと認められ、共同不法行為に当たるものといえるとする一方、本件事故当時、控訴人と被控訴人Dが衝突して控訴人が負傷する結果が本件教員らに具体的に予見できたといえる特段の事情がなければ、本件教員らの過失を認めることはできず、また上記特段の事情を認めることはできないから、本件教員らの過失は認められないとし、控訴人の損害について、本件事故の発生には控訴人の不注意が極めて大きく寄与したものというべきであるから、9割の過失相殺をするのが相当であるなどとして、原判決を変更し、控訴人の控訴を棄却した事例。
2026.06.30
損害賠償、債務不存在確認反訴請求控訴事件 
LEX/DB25628847/東京高等裁判所 令和 7年12月17日 判決(控訴審)/令和7年(ネ)第3777号
控訴人会社が、(1)控訴人の従業員であった被控訴人Y1、被控訴人Y2及び被控訴人Y3(個人被控訴人ら)が、控訴人に在職中、複数の控訴人の従業員に対して、個人被控訴人らの設立する競業他社へ入社することを勧誘し、控訴人から退職させて、新しく設立した被控訴人会社に引き抜いたなどと主張して、個人被控訴人らに対しては労働契約上の債務不履行又は共同不法行為に基づき、被控訴人会社に対しては会社法350条に基づき、損害賠償金等の連帯支払を求めるとともに、(2)個人被控訴人らが、引き抜き対象である控訴人の従業員に対して控訴人の管理するデータベース情報を持ち出すことを指示し、取得したなどと主張して、被控訴人らに対し、不正競争防止法3条1項に基づき(個人被控訴人らに対しては選択的に控訴人との間の秘密保持合意に基づき)、持ち出されたデータベース情報の使用等の差止めを求めるなどし(本訴)、これに対して、被控訴人らが、控訴人の管理するデータベース情報を利用して個人被控訴人らが控訴人の顧客を奪取した事実はないなどと主張して、個人被控訴人らの控訴人に対する不法行為に基づく損害賠償債務及び被控訴人会社の控訴人に対する会社法350条又は不法行為に基づく損害賠償債務がそれぞれ存在しないことの確認を求め(反訴)、原審が控訴人の本訴請求をいずれも棄却し、被控訴人らの反訴請求をいずれも認容したことから、控訴人が控訴した事案で、控訴人は、個人被控訴人らによる本件勧誘行為を認めないことは経験則に反するものであり著しく不合理であるなどとして種々の主張をするが、控訴人の提出する証拠を始めとする本件各証拠及び弁論の全趣旨によっても、認定できる事実関係だけでは、個人被控訴人らが、実際に勧誘行為や引抜行為を行っていたことを推認することはできないといわざるを得ないなどとして、本件控訴をいずれも棄却した事例。