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公益法人会計・税務Q&A

公益法人会計でよくある質問と回答をご紹介

公益法人会計・税務Q&A

債券、基本財産・特定資産

満期保有目的有価証券の利息の処理について

【質問】
 過年度に、満期保有目的の債券を指定正味財産である基本財産を充当して購入しました。アンダーパーで取得したので、差額は普通預金としています。
 償却原価法で処理した場合、過年度分も含め、基本財産受取利息が増え、差額の普通預金が減少することになると思いますが、この場合の受取利息は、指定正味財産増減の部に計上することになっています。年々受取利息が増えていくことになり、償還時に額面金額を受け取った際は、この受取利息はどのようになりますか(基本財産が増えることになりますか)。
【回答】
 基本財産を満期保有目的債券として保有しているときは、償却原価法による差額は原則として満期まで運用した利息として利用することはできません。
 しかし、定款において、基本財産を金額として保持するものとしている場合において、建物に係る減価償却引当資産と同様に、満期保有目的債券と預貯金等で基本財産が構成されているときは、償却原価法による差額に相当する金額を預貯金等から取り崩して、利用することはできるものと考えられます。
【根拠となる法令等】
公益法人会計基準 注解11
公益法人会計基準に関する実務指針 35 38

※当Q&Aの内容は、個別の質問に対する回答であり、TKC全国会公益法人経営研究会及び株式会社TKCは、当Q&Aを参考にして発生した不利益や問題について何ら責任を負うものではありません。