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公益法人会計・税務Q&A

公益法人会計でよくある質問と回答をご紹介

公益法人会計・税務Q&A

債券

満期保有目的債券の購入時からの一連の処理について

【質問】

公益財団法人における次の事例について会計処理を教えてください。
【例】満期保有目的により「投資有価証券」を次のように購入した場合

  • 銘柄 利付き債券5年
  • 購入月日 平成30年3月20日
  • 購入額 100,120,000円(額面100,000,000円)
  • 償還日 令和5年3月20日
  • 年利率(クーポン) 0.6%
  • 利払い 年2回(9月、3月)
  • 経過利子 19,726円

《問い合わせ事項》

  1. 購入時の「振替伝票(仕訳)」の起票の仕方
  2. 利息受取時の「振替伝票(仕訳)」の起票の仕方
  3. 償却原価法の仕方
【回答】

一般正味財産を財源とする投資有価証券と想定してお答えします。

  1. 購入時

    投資有価証券 100,120,000 / 現金預金 100,120,000

    仮払金 19,726 / 現金預金 19,726

  2. 利息受取時

    現金預金 300,000 / 仮払金 19,726

    / 受取利息 280,274

  3. 期末
    額面と取得価額との差額120,000円を5年間(=60月)で期間配分していきます。
    方法としては原則 利息法、継続適用を条件に簡便法として定額法も採用できます。
    簡便法としての定額法は、償還までの期間で均等に額面と取得価額の差額を利息計上していく方法なので1年間の調整は
    120,000×12/60=24,000円となります。
    仕訳は受取利息 24,000 / 投資有価証券 24,000となります。
【根拠となる法令等】
公益法人会計基準 注解9
公益会計基準に関する実務指針 Q38

※当Q&Aの内容は、個別の質問に対する回答であり、TKC全国会公益法人経営研究会及び株式会社TKCは、当Q&Aを参考にして発生した不利益や問題について何ら責任を負うものではありません。