2019/05/17
税理士・公認会計士のご紹介

公益法人会計・税務Q&A

公益法人会計でよくある質問と回答をご紹介

公益法人会計・税務Q&A

指定正味財産、基本財産・特定資産

基本財産の残高と、財源及び充当内訳との関係について

【質問】

当公益財団法人の直前期における基本財産3,000の状況は、以下のとおりです。

  1. 基本財産3,000は、額面発行の債券により運用しております。
  2. 基本財産の財源は、全額寄付者等の意思により使途の制約が課されております。したがいまして、貸借対照表の正味財産の部には、指定正味財産の区分に寄付金3,000として計上しています。
  3. 貸借対照表における指定正味財産合計の内書きの一つである「うち基本財産への充当額」にも、同額を記載しています。

よって、直前期においては、基本財産=寄付金=基本財産への充当額=3,000となっております。

今期において、以下のように基本財産に動きがあり、仕訳を切りました。

  1. 債券が満期償還され、償還金額は預金で受け取りました。
     流動:普通預金 3,000 / 基本財産:投資有価証券 3,000
  2. 受け取った預金のうち2,950で、額面金額3,000の債券を購入しました。満期は5年後で、満期保有目的での取得です。
     基本財産:投資有価証券 2,950 / 流動:普通預金 2,950
  3. 債券について償却原価法を適用し、受取利息10を計上しました。
     基本財産:投資有価証券 10 / 基本財産受取利息(指定) 10

 この結果、基本財産2,960(全て投資有価証券)、指定正味財産期末残高3,010(全て寄付金)、うち基本財産への充当額3,010となりました。直前期と異なり、三者が一致していませんが、これでよろしいのでしょうか。

【回答】
 ご質問のケースでは、三者は一致していなければなりません。
 仕訳のイ. と ロ. で、普通預金の入出金の勘定科目に誤りがあります。
 正しい勘定科目は「基本財産:普通預金」です。この結果、基本財産は、投資有価証券2,960+普通預金50(3,000-2,950)=3,010となり、「基本財産期末残高」及び「うち基本財産への充当額」と一致することになります。
【根拠となる法令等】
公益法人会計基準 注解9
公益法人会計基準に関する実務指針 Q38

※当Q&Aの内容は、個別の質問に対する回答であり、TKC全国会公益法人経営研究会及び株式会社TKCは、当Q&Aを参考にして発生した不利益や問題について何ら責任を負うものではありません。