生涯研修：「税理士のための紛争予防税法学」～裁判官の法的判断の構造を学ぶ～

　TKC近畿京滋会は、平成28年4月4日、TKC近畿京滋会研修センターに於いて、生涯研修会を開催しました。

増田英敏氏

　研修会では、専修大学法学部教授・法学博士の増田英敏氏に、「税理士のための紛争予防税法学」～裁判官の法的判断の構造を学ぶ～というテーマでご講演いただきました。

　税理士のための紛争予防は、租税正義の理念と租税法律主義・租税公平主義の理論、そしてスキルにより構成されるということ。そのスキルとは、物事を法的に筋道を立てて考え、的確に判断する能力を養うことによって得られる、法的なものの考え方、いわゆるリーガルマインドであること。それを高めることの必要性を改めて学ぶことができました。

　紛争予防は、税務調査の段階では遅くて、申告の準備段階、月次巡回監査が重要だということ。リーガルマインドを前提にした巡回監査の実施により、正確な事実認定、租税法の要件事実への当てはめが可能となり、紛争予防につながるということがとても印象に残りました。

　受講者からは「先生のお話を聴くと『よし！これからもお客様のために頑張ろう』と奮い立ちました。」「要件に事実的要件と評価的要件があることがよくわかりました。もっと判例を勉強します。」等の感想がありました。

　TKC近畿京滋会では、税理士・公認会計士向けの生涯研修会を開催しています。ご興味のある方は、TKC近畿京滋会事務局までお問合せください。