掲載日:2026.03.03
会計事務所の業務品質向上
社長のナマの声を毎月記録 融資判断に役立つTKC会員独自の書面添付とは
事業の安定性・将来性・資金需要を、社長との対話を通じて直接把握する。しかも毎月。それらを体系化した書類があれば、融資判断にどれだけ役立つでしょうか。社長のナマの声を毎月集め、金融機関や税務署へ提出するための「書面添付」作成のポイントを、TKC東京中央会の奥沢会員に伺いました。
もともと奥沢会員は、多くのTKC会員にならって、税務上の特記事項を記録する目的で書面添付を作成し始めました。しかし、毎月の巡回監査で得られる情報は多岐にわたります。そこで、金融機関の融資判断に有益な情報も書面添付に盛り込み、税務署だけでなく金融機関にも活用してもらおうと考えました。
具体的には、「顕著な売上・費用等の増減の理由」「今後の投資や研究開発の方向性」「事業計画に関わる支出」などを意識して記載しています。作成した書面添付は、TKCモニタリング情報サービス(MIS)を通じて電子申告と同時にデジタル送信。決算書類とともに、金融機関・税務署へ改ざんの余地なく提出しています。
この取り組みは奥沢会員に限ったものではありません。TKC会員は月次の巡回監査を標準サービスとして提供しており、日常的に社長と対話を重ねることで、経営に関する話題はもちろん、家族や趣味の話に至るまで深い信頼関係を築いています。書面添付は、こうした毎月のやり取りを基に作成されるため、単なる数値以上の価値を持ちます。
さらに、定期的に開催する例会や今回のような情報交換を通じて、会員同士がノウハウを出し惜しみすることなく共有。良い取り組みは積極的に取り入れ、TKC会員全体で業務品質の向上を目指して切磋琢磨しています。



