掲載日:2025.05.22
地域会イベントレポート
ニューメンバーズ会員向けの事務所経営セミナーを開催しました

TKC東京都心会ニューメンバーズ・サービス委員会は、令和7年5月1日(木)ニューメンバーズ会員(以下、NM会員)向けのフォローセミナーをTKC東京本社研修室にて開催し、開業間もない会員を中心に29名が参加しました。

村田顕吉朗会員
今回は、村田顕吉朗会員(TKC東京都心会)を講師に迎え、「事務所経営戦略と資産税への取り組み」をテーマに開催しました。
村田会員は、30歳で顧問先ゼロ件の状態から会計事務所を開業し、現在は職員8名の体制を構築しています。関与先拡大の事例として、開業当初に行っていた勉強会への参加やSNS発信、ブログや書籍の執筆、講演・メディア出演等の地道な活動を紹介されました。
特に見込み客との名刺交換では、単なる挨拶に留まらず、「相続専門」など自身の専門性や特徴(フック)を一言で明確に伝えることが重要だと強調されました。税理士というだけでは印象に残りにくいため、「自分の売り」を意識した情報発信と継続的な「種まき」が認知度向上に繋がると話されました。
事務所の経営戦略については、安定した経営には確固たる収益基盤が必要であり、特に発生が不定期な相続業務のみに依存するリスクを指摘しました。TKCの巡回監査体制と経営助言業務、書面添付実践を軸とした顧問契約は安定収益となり、その上に専門性の高い相続業務を「プラスアルファ」として展開するモデルを推奨されました。
これにより収益性と安定性の両立が可能となり、資産税業務から巡回監査先となる顧問先獲得への相乗効果も期待できます。相続業務は申告書作成だけでなく、不動産や金融資産、関連法規など広範な知識が求められる「オーダーメイド」の業務であり、顧客からの感謝も大きく、やりがいがあります。顧客は税務に詳しくない個人が多いため、専門用語を避け、分かりやすい説明で安心感を与え、信頼を得るコミュニケーション能力が法人業務以上に重要であることを説明されました。
「この先生なら」と思わせる事務所ブランディングも、他事務所との差別化に有効であると意識した活動が行われています。相続税申告書作成システム(TPS8000シリーズ)の活用も、これらの複雑な提案を効率化・標準化し、事務所全体の提案力向上に貢献しているとのことでした。
今回の参加人数は合計29名(うちWeb参加12名)で、参加されたNM会員からは、「新たな気づきが得られた」、「参加してよかった」などの反応がありました。
TKC東京都心会では、NM会員に対する、「関与先拡大」「業務品質向上」「経営課題解決」などに関する研修会・勉強会を企画・開催しています。
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