テレポートグループ 様

統合型会計情報システム(FX4クラウド) ユーザー事例

積極的な出店と管理のDX化で
全国67の店舗網を構築

滋賀県大津市に本拠を置き、全国に67のソフトバンクとauのモバイルショップを展開するテレポートグループ。積極的な出店戦略と管理部門の先鋭的なDX化が、同社の成長を支えてきた。西田行孝社長と、同社のDX化を担当する中村賢介部長代理に話を聞いた。

──1995年に創業されたとお聞きしました。

西田行孝社長

西田行孝社長

西田 日本テレコムの販売代理店として、私と専務で立ち上げました。「デジタルホン」の時代ですね。その後、Jフォンにブランド名を変えたころからぐっと販売数が伸びました。「写メール」や「絵文字」もこのころからで、若者がこぞって持つようになったのが大きかったですね。

──当時、現在のようなケータイの隆盛を予想しておられましたか。

西田 もちろん、急速に普及していくだろうとは思っていましたが、これほどまでとは……。何しろ、われわれが参入するちょっと前までは、自動車電話とか、あるいは、会社の社長や一部のお金持ちだけが持つものでしたから。

──創業以降、破竹の勢いで店舗数を伸ばしてこられました。

西田 まずJフォン時代に第一の成長期があり、さらにボーダフォンをはさんでソフトバンクに代わってからの伸びがすごかったですね。当時のソフトバンクは、「走りながら考える」といった感じで、「ホワイトプラン」や割賦契約など、常識にないものを次々に取り入れていきました。当社が「これはおかしいのでは」と提案すると、翌日にはすぐに取り入れられていることもあったほどです。そのスピード感はすごかったですね。

──ついていくのが大変だったのでは?

西田 当社も「いかに迅速に行うか」をモットーにしました。「売ってほしい」という商品はいち早く売る。他店に比べてずば抜けていました。そうすることで「打てば響く」と、ソフトバンクから認知されたのだと思います。たとえば、その地域で販売高ワーストだった他店を引き継ぎ、翌月には1位にしたということもありました。そうなると、いろんなところから声がかかるようになり、商圏も関東から関西、中国、四国、北陸へと広がっていきました。現在67店舗を展開しています。

──モットーにされていることは?

西田 高い目標をかかげ、そこに向かってチャレンジすることです。「ホラ」と思われてもあえて口に出して挑戦していく。結果を出してしまえばそれが現実になります。
 やりがいと達成感も大事です。21年の4月、愛媛県の新居浜店が新規販売台数全国1位を記録しました。東京でも大阪でもなく、松山市でもない。新居浜市での快挙です。こうしたところが、地域の人たちに対して操作説明会や相談会を開催するなどの地道なアプローチの正しさを証明していますし、達成感を感じます。

──19年、ホールディングス体制にされました。理由は?

ユーザー視点を意識した店内

ユーザー視点を意識した店内

西田 地域やキャリアの違いによって分けられた各6社の採算を集中管理することで、グループ全体の内実が「見える化」されるし、また、財務をホールディングスに集約することで、投資もしやすくなります。さらに言うと、各社の代表に明確な権限を与えることで、人材育成にもなると思っています。

──その「人材育成」について、お考えをお聞かせください。

西田 人件費は会計的には経費ですが、ビジネスで考えれば「資本」です。たとえば、震災の際に、店舗が流されたとしましょう。その店を業務委託で運営していたなら、そのスタッフたちは「無理だな」とあきらめるのが普通です。しかし、普段から理念や重点を置くべき活動を教育している社員が運営していれば、「地域の人が困るだろうから」と、プレハブで簡易看板を掲げてでも営業を続けようとするでしょう。当グループでは人材は資本と考え、「教育課」の専門の担当者がさまざまな支援を行います。入社後2週間にわたる新人研修やメンター制度によるきめ細かなサポートも実施しています。

システム間のデータ連携とRPAの活用で超効率化

──管理部門のDX化が進んでいるとお聞きしました。

中村賢介部長代理

中村賢介部長代理

中村 もともと当社では、20年ほど前から、データベース管理システムを使って社員一人一人がどれだけ販売し、利益を出しているかを計算し、そのデータを社員全員が見ることができる仕組みを構築していました。当初は紙に記入したものをファクスし、それを本部で打ち込むという形でしたが、いまではポスレジのデータと社員のアイパッドから打ち込まれたデータが、RPAによって自動でシステムにインポートされるようになっています。

──5年前には『FX2』から『FX4クラウド』にアップグレードされました。理由は?

中村 階層分けの管理機能を使って、より細かな部門別管理をしたかったからです。

──どのような部門別を?

中村 まず会社があって、その下に第1営業部と第2営業部、そしてエリア別、さらに店舗別と、4階層で管理しています。

──データベース管理システムとの連携は?

中村 各人の経費等については、データベース管理システムと『FX4クラウド』を連携させて、自動的にデータを入力しています。また、キャリアから銀行に入ってくる販売手数料は、『FX4クラウド』の『銀行信販データ受信機能』を使って取引データを自動受信し、仕訳を行っています。その作業もRPAを使って自動化しています。

──すごいですね。

IT機器をフル活用したオフィス

IT機器をフル活用したオフィス

中村 日々数多くの銀行での出入金がありますが、それらはすべてRPAと『FX4クラウド』の機能で自動的に仕訳されるので、朝来たら処理が終わっているという状態です。また、『FX4クラウド』の『マネジメントレポート設計ツール』を活用し、科目別や部門別データ、数年単位の実績の流れなどの独自帳表をつくり役員会などで共有しています。
 労務管理も同様で、データベース管理システムから社員の勤怠情報がTKCのクラウド型の給与システムである『PX4クラウド』にインポートされます。労務は現在2名で約400名の社員を管理しています。
 このように、当社では紙で行う作業がほとんどありません。各社員にパソコン、アイフォーン、アイパッドなど最新のIT機器が支給されるので、たとえば、請求書をモニターに映しながら、もう一つのモニターでシステムを操作するなどといった状況は日常的に見かけます。それと、当社は、システムを利用するだけではなく、開発して販売するシステムベンダーとしての側面もあります。

──システムベンダー……ですか。

中村 はい。私が所属するティーマネジメントは、7年前にテレポートグループの管理部門を切り離して独立させた会社です。この会社では、グループ内の管理業務のDX化を推進するだけでなく、そのノウハウを外部の企業に販売しており、エクセルのマクロでさまざまな管理システムを製作したり、データベース管理システムの導入やメンテナンスなどを行ってきました。最近では、請求書作成や人事評価、生産管理などのシステム開発の実績があり、幅広い業種に、顧客に特化したシステムを短期間で構築することができます。この会社の存在が、テレポートグループのDX化の飛躍的前進の原動力になっているのだと思います。

コンサルタントの眼

原 大次郎所長

精密な計数管理をもとに“考え抜く”経営

税理士法人かなめ / 所長 原 大次郎

 テレポートさまの創業時から、税務顧問として関与させていただいてきましたが、同社の原点は、27年前に西田社長と専務の2人で携帯ショップを立ち上げられた時にあり、それは今でも変わっていません。西田社長が対外的な折衝、専務が内部的な管理を担当され、この2人の絶妙なバランスがあって初めて、ここまでの業容の発展を実現できたのだと思います。

 とくに、数字の把握が非常に精密であることが大きな特徴です。最新のデータをもとに利益がどれほど出ているのか、今後どうなっていくのか、現在の状態で何をどうしたらよいのかなど、社長、専務を含めた役員全員が徹底的に考え抜かれてきました。

 その数字の把握の精密さを担保しているのが、自社のデータベース管理システムに『FX4クラウド』『PX4クラウド』をうまくからめながら実践されているバックヤードのDX化です。とくに7年前に管理部門を切り離してティーマネジメントという会社を設立されたことが大きかったように思います。より専門的なノウハウを育て上げ、RPAを巧みに活用しながら統一感のある管理システムを作り上げられました。これほど管理業務をDX化された例は、上場企業でも珍しいのではないでしょうか。

 いまやグループの売り上げ160億円という企業に成長されていますが、積極果敢な拡大戦略と業務のDX化で、今後ともさらなる飛躍が期待できます。

企業情報

本社

本社

テレポートグループ

業種
モバイルショップ展開
設立
1995年10月
所在地
滋賀県大津市別保3-11-32
売上高
約160億円
従業員数
約400名
URL
https://www.teleport.co.jp

顧問税理士 所長 原 大次郎
税理士法人かなめ

所在地
滋賀県草津市西大路町2-2
URL
https://www.hara-sogokaikei.com

『戦略経営者』2023年11月号より転載)