株式会社シゲル・コーポレイション 様

増村文武社長を中央に、左が総務担当の松木宏美さん。
右が川畑高一顧問税理士

統合型会計情報システム(FX4クラウド) ユーザー事例

防水工事のプロ集団が実践する
経理の省力化と細かな業績管理

「建物超寿命化支援企業」を旗印に新潟県全域の建物の防水・改修工事を手がけているシゲル・コーポレイションでは、『FX4クラウド』による経理業務の効率化と緻密な業績管理を実現している。増村文武社長、総務担当の松木宏美さん、川畑高一顧問税理士に業績管理のポイントを聞いた。

──「建物超寿命化支援企業」を経営理念に掲げられています。

増村文武社長

増村文武社長

増村 当社は1965年の創業以来、主に鉄筋コンクリート造や鉄骨造の建物の防水工事、外壁改修工事を手がけてきました。最近は激しい夏の暑さに加えて、ゲリラ豪雨や地震などの自然災害が頻発していることから、建物の断熱・遮熱、防水、外壁剝落防止工事のニーズが高まりつつあります。当社ではこういった環境変化のなかで建物を劣化や破損から守り、ライフサイクルを長くするお手伝いがしたいとの思いから、5年ほど前に経営理念として「建物超寿命化支援企業」を掲げました。半世紀以上の業務経験で培ってきた技術力と提案力を生かして、ありとあらゆる建物の“超寿命”を実現することが当社のミッションで、最近は建物長寿命化目的の元請改修工事の依頼が増えています。

──技術面の強みを教えてください。

増村 工事前の調査から工法の提案、施工、アフターサービスまでワンストップで対応できるところ、そして建物の使用環境や劣化状況にあわせて最適な工法を提案できるところが強みだと捉えています。当社が工事を手がける建物は小中学校等の教育施設や集合住宅、テナントビルなど幅広く、立地や使用状況、劣化の進み具合によって最適な工法が異なります。その点、当社では創業以来培ってきた施工実績や経験を豊富に持っているので、建物の特徴やライフサイクルコスト、環境負荷に配慮した工法を提案することができます。

──顧客からは具体的にどのような要望が?

増村 建物の種類によって多岐にわたりますが、最近は「タイル外壁のデザイン性を残したまま改修したい」「屋上屋根の断熱遮熱や防水工事を実施し建物の省エネ化を進めたい」といった細かい要望が多く寄せられるようになりました。

──顧客の要望に応えることは容易ではないと思います。社員のスキルアップのために取り組んでいることは何ですか。

増村 いろいろありますが、特に力を注いでいるのが各種素材メーカーとの関係強化です。技術に関する勉強会や研修会をメーカーと共同で開催し、最新情報を定期的に共有することで技術力や提案力の向上につなげています。

──メーカーのみならず、設計事務所や建物の管理会社といったステークホルダーとの関係強化も重要視していると聞きました。

セミナーでは建物を改修するうえで有益な情報を発信

セミナーでは建物を改修するうえで
有益な情報を発信

増村 これまでの人生を振り返ったとき、常に脳裏をよぎるのは「良き人とのご縁に恵まれた」という思い。そのご縁を絶やさぬようにしたいとの考えから、当社ではステークホルダーとの関係を強化するためのさまざまな取り組みを行っています。
 その一つが建築士事務所、集合住宅やビルの管理会社などを対象としたセミナーです。テーマは「改修工法選定のポイント」「建物別の漏水事象とその対策」など、建物を設計・管理・改修するうえで有益な情報を発信しています。当社が手がけている案件のほとんどが大手建設会社の下請け工事ですが、セミナーをきっかけに施主から工事を受注するケースも増加傾向にあります。ほかにも、これは当社の元請け工事に限りますが、施工後にお客さまの建物で劣化が進んでいないかを定期的にチェックするサービスも実施しています。

仕訳連携機能を活用し経理業務の負担が10分の1に

──2020年に川畑高一先生と顧問契約を結ばれたそうですね。

増村 経理の合理化を進めるべく、フットワークの軽い方に当社の会計と税務をみてもらいたいと思い、顧問をお願いしたのが川畑先生でした。

松木 当社ではオリジナルの月次決算表を作成し、役員・幹部社員に提出していたのですが、売り上げや工事原価の額が工事の進捗に左右されることから毎月の数字の変動が激しく、そのつど顧問税理士に相談しながら疑問を解消してきました。ただ、これらの業務に膨大な時間と労力をかけていたので、次はスピード感を持って相談に応じてくれる方に顧問をお願いしたいと思い、ホームページを通じて問い合わせたのが川畑先生です。トップページに「身近な税理士でありたい」と書いてあったので、「この先生なら親身になって相談に乗ってくれる」と感じましたし、実際に細かい疑問でも迅速かつ丁寧に答えてくださるので、川畑先生に顧問をお願いして正解でしたね。

──では、川畑先生からみたシゲル・コーポレイションの印象は?

川畑高一税理士

川畑高一税理士

川畑 しっかりとした経営理念を掲げる誠実な会社という印象です。あと、会計が経営にしっかりと生かされているとも感じています。ただ、経理業務を2人体制で担当されており、松木さんにかかる負担があまりにも大きかったので、税務顧問に就いて早々に『FX4クラウド』の導入を提案し、日常業務の効率化を目指しました。

──『FX4クラウド』によって経理業務はどう変わりましたか。

松木 経理にかける時間が短くなりましたね。当社では会計ソフトのほか、原価管理ソフトや請求管理用のエクセルシートに取引を入力していたのですが、『FX4クラウド』ではこれらのツールと連携できるので、仕訳をいちから手入力することが少なくなりました。導入前にかけていた労力を100%とするなら、現在の労力は10%程度といったところでしょうか(笑)。

材料費と外注費の推移を注視し未曽有の原料高対策に取り組む

──経営管理面での活用はいかがでしょう。

工事を手がけた民間元請工事物件(同社所有のドローンによる空撮

工事を手がけた民間元請工事物件
(同社所有のドローンによる空撮)

増村 各科目の実績や推移をリアルタイムで確認し、対策を立てるためのヒントとして役立てています。最近特に注目しているのは材料費と外注費。例にもれず当社も材料価格の高騰の影響を受けているので、この2つの推移はつぶさにチェックし、利幅の大きな工事案件を獲得する、価格転嫁に向けた交渉に取り組むといった方針を打ち出しています。

──業績検討会など役社員と打ち手を話し合う機会は設けていますか。

増村 私を含め3人の取締役が出席する役員会議で最新業績をもとに今後の打ち手を検討しています。会議には川畑先生にもご参加いただき、月次決算のフィードバックや税務・会計に関する最新情報を提供してもらっています。

川畑 役員会議では『継続MASシステム』で作成した業績報告シートをもとに、業績の推移を前年同月比やBAST値と比較しながら報告しています。

──書面添付(※)も毎年実践しておられるとか。

川畑 経理を適時・正確に実施していることから、申告書には添付書面を毎年必ず付けています。シゲル・コーポレイションさんへの支援を通じて、自計化、書面添付、経営助言など、中小企業をサポートするにあたり糧となる経験を多く積むことができています。

──ところで、昨年社名を「茂興業」から「シゲル・コーポレイション」に変えられました。社名変更の狙いについて教えてください。

増村 昨年、事業承継を行い、社長の職務を先代の高橋(現会長)から譲り受けました。社名を変えたのも当社が築き上げてきた伝統を守りつつ、時代の変化に合わせて業務の変革を進め、100年企業を目指そうという意気込みを表したかったから。当社は今年で59期目を迎えるのですが、今後100年、200年と事業を継続するための目標として、主に「業務品質の向上」「社員幸福度の向上」の2つを掲げています。その道筋として、まず業務品質の面では既存技術のブラッシュアップや資格取得者の拡充、ドローンによる調査診断ノウハウの底上げなどを図り、社員幸福度の面では社員の技能や業務遂行能力を網羅したスキルマップ表と連動させた、きめ細かな給与体系の整備を図っていく予定です。
 これらを通じて業務品質、社員幸福度の両面において防水業界ナンバーワンを実現すること。これが私に与えられた使命であり夢なのです。

※書面添付制度(税理士法第33条の2)
申告書作成のプロセスにおいて、計算、整理、相談に応じた事項を明らかにした書面を申告書に添付し、税務の専門家である税理士が、その申告が誠実に行われていることを示す制度。この書面添付を行うことで、顧問税理士が税務署から意見聴取を受けた上で企業への税務調査が省略されることがある。

企業情報

株式会社シゲル・コーポレイション

業種
防水工事業
設立
1965年12月
所在地
新潟県新潟市中央区雲雀町32番地
売上高
約16億円
社員数
約50名(役員・パート含む)
URL
https://shigeru-kk.co.jp

顧問税理士 川畑高一
川畑高一税理士事務所

所在地
新潟県新潟市中央区南笹口1-11-9 豊マンション102号室
URL
https://kawabatax.com

『戦略経営者』2023年11月号より転載)