導入事例CASE STUDY
株式会社水野商店 様
統合型会計情報システム(FX4クラウド) ユーザー事例
効率的かつ合理的な経理業務が
経営意思決定の迅速化を後押し
水野商店はグループ企業であるありがとうファーム、ベジワンと連携しながら、青果物の生産・加工・流通を担っている。中山淳社長、経理担当の田上新吾氏、石川将大氏に古川雅敏顧問税理士と宮田瞳監査担当を交え、『FX4クラウド』による業績管理の要諦を語ってもらった。
──青果物の生産・加工・流通をグループで一貫して担っておられます。
中山淳社長
中山 当グループは青果物の卸売事業を展開している水野商店を親会社に、ありがとうファームとベジワンの2社をグループ会社として擁しています。ありがとうファームでは主に青果物の生産や洗浄、皮むき、カットといった1次加工を、ベジワンでは商品の袋詰めから市場・スーパーマーケットなどへの販売業務までを担っています。生産・仕入れから加工、配送までを垂直統合することにより、おいしい野菜を新鮮な状態でお客さまにお届けできる体制を構築しています。青果物にとって鮮度は"命"ですから、市場や契約農家の方から仕入れた新鮮な野菜を全国のスーパー、食品工場、飲食店などへ迅速に配送することを日々追求しています。
──主な取り扱い品目を教えてください。
中山 ジャガイモ、ニンジン、タマネギ、トマトをはじめ、多岐にわたる品目を取り扱っています。
ドライバーを正社員で雇用し顧客との強固な信頼関係を醸成
──これまでの沿革は?
中山 現会長(水野泰彰氏)が料理人を経て、個人事業主として野菜卸売業を開業したのが当社のルーツです。その後、2006年に法人化し、10年にありがとうファームが、14年にベジワン、当時のミウラコーポレーションがグループに加わり、現在の体制となりました。
古川雅敏顧問税理士
古川 当事務所はもともとミウラコーポレーションさんの税務顧問を務めていました。その後、水野会長から「グループの経営をみてほしい」との依頼を受けたことを機に、グループ全体の経営をサポートするようになりました。
中山 あさひ税理士法人さんでは、税務申告にとどまらず、精緻な業績データにもとづいた経営指導を基本とされています。グループの規模が拡大するなかで、持続的に成長を遂げるには、客観的な数値にもとづく経営判断が欠かせません。古川先生にグループ各社の税務顧問をお願いしたのは"攻めの業績管理体制"を構築し、最新業績をリアルタイムで把握することで即座に次の一手を打つためです。当グループでは古川先生の指導のもと、足元の数字にもとづいて意思決定する習慣が根づいています。
──数字への意識の高さはガソリン代の管理手法にも表れています。
中山 以前は「減ったらその都度補給する」といったように、感覚に頼った運用をしていましたが、燃料価格の高騰などを背景に数年前から「誰が、どの車両で、どれくらい給油したか」を詳細に把握できる体制を整えました。物流は当社の"要"ですから、配送の費用対効果は常に念頭に置いています。一方で配送の質を高め、お客さまとの間に揺るぎない信頼関係を築くべく、ドライバーの正規雇用にもこだわっています。固定費は嵩みますが、良質なサービスを安定的に提供し続けるには、正規雇用による責任ある配送体制の構築が不可欠と考えています。
対話を重ねて年度予算を策定グループ全体の収益力向上へ
青果物の生産・加工・流通をグループ会社
と連携しながら行っている
──会計システムに『FX4クラウド』を採用された経緯は?
中山 古川先生から「業績をリアルタイムで把握するとともに、経理業務を効率的に実施するには『FX4クラウド』の活用が欠かせない」と助言をいただいたことが理由です。
──特に注視している業績指標や勘定科目はありますか。
中山 変動損益計算書を通じて最新の業績を精査していますが、とりわけ売上高、限界利益、限界利益率の動向は注視しています。毎月末には私を含むグループ3社の社長と古川先生、宮田さんを交えた業績報告会を開催し、予算や前年同月との乖離を確認するだけでなく、伸び悩んでいる科目や指標があればその原因を究明し、課題の克服に向けた打ち手を話し合っています。
古川 毎期の予算は『継続MASシステム(※)』を活用し、中山社長と対話を重ねながら策定しています。具体的には、「売上高や限界利益、経常利益は最低でもこれくらいは確保したい」などと、社長から具体的な数値目標を引き出し、そこから各科目の予算を設定しています。毎月の業績報告会では各社の業績を振り返りつつ、グループ全体の収益力をいかに高めるかを一丸となって話し合う、有意義で濃密な機会となっています。
※継続MASシステム
経営者のビジョンに基づいた「中期経営計画」と、次年度の業績管理のための「単年度予算」、「短期経営計画」の策定を支援するシステム
システムの機能を徹底活用し効率的な経理業務を実践
──経理業務で重宝している機能は?
左から田上新吾氏、石川将大氏、宮田瞳監査担当
田上 もっとも重宝しているのは「証憑保存機能」ですね。当社では月間500~600枚にのぼる証憑書類を処理しているのですが、この機能を活用することで仕訳データを自動で生成でき、さらに書類の電子保存まで行うことができています。原本はシステム上ですぐに確認できるため、書類を探す手間が省けるなど、業務効率は劇的に向上しました。ペーパーレス化により、保管スペースに余裕ができたことも利点の一つです。
石川 「銀行信販データ受信機能」も便利ですね。取引データを自動受信して、そこから仕訳を簡単に計上できるため、預金取引に関する仕訳を一から手入力することはほとんどありません。入力の手間と誤入力のリスクが軽減されるので、たいへん重宝しています。
宮田 このほか、エクセルを介した「仕訳連携機能」を活用し、販売管理システムのデータを『FX4クラウド』へ連携させています。中山社長や田上さん、石川さんのお話からもうかがえるように、水野商店さんでは『FX4クラウド』の機能をフル活用して、効率的な経理業務を実践しておられます。
中山 経理業務を効率的に実施しているおかげで、月次の数字も早期に固まり、結果、経営意思決定を迅速に行うことができています。とはいえ、現状に満足せず、意思決定のスピードをより高めていきたいとも考えています。『FX4クラウド』の機能を今以上に使い倒し、経営のかじ取りをより的確に行っていくことが今後の目標ですね。
──金融機関との関係強化にも力を注いでいるとか。
古川 「TKCモニタリング情報サービス」(MIS)を活用し、決算書と月次試算表を取引金融機関にデータで提出しています。水野商店さんの財務基盤や業績管理体制、業績開示に関する姿勢が評価され、数年前に水野会長の経営者保証が解除に至りました。今後は中山社長の保証解除に向け、引き続き業績開示の迅速性と透明性を確保しつつ、財務基盤や業績管理体制のさらなる強化を支援していきます。
中山 経営者保証の解除もそうですが、スタッフ全員がモチベーションを高く持って働ける環境を作るためにも、売り上げをより一層伸ばし、利益を積み上げていく必要があると考えています。今後もあさひ税理士法人さんのサポートを糧に、グループ全体で飛躍を遂げていきたいですね。
企業情報

熊本市に構える社屋
株式会社水野商店
- 業種
- 青果物卸売業
- 設立
- 2006年
- 所在地
- 熊本県熊本市西区上代2-124-1
- 売上高
- 18億円(グループ28億円)
- 従業員数
- 約30名(グループ約70名)
顧問税理士 あさひ税理士法人
代表社員税理士 古川雅敏
- 所在地
- 熊本県宇土市南段原町67-3
- URL
- https://www.asahitax.co.jp
(『戦略経営者』2026年5月号より転載)


