2023.10.03
傷害致死、傷害、証拠隠滅教唆被告事件

LEX/DB25573051/最高裁判所第一小法廷 令和 5年 9月13日 決定 (上告審)/令和5年(あ)第134号
犯人が他人を教唆して自己の刑事事件に関する証拠を隠滅させたときは、刑法104条の証拠隠滅罪の教唆犯が成立すると解するのが相当であり、被告人について同罪の教唆犯の成立を認めた第1審判決を是認した原判断は正当であるとした事例(反対意見がある)。
2023.10.03
審決取消請求事件(福野段ボール工業(株)による審決取消請求事件)

★「新・判例解説Watch」経済法分野 令和5年10月中旬頃解説記事の掲載を予定しております★
LEX/DB25595929/東京高等裁判所 令和 5年 6月16日 判決 (第一審)/令和3年(行ケ)第10号
段ボール製品の製造業者による特定段ボールシートの販売に係る不当な取引制限(第1事件)及び特定段ボールケースの販売に係る不当な取引制限(第2事件)があったとして、被告・公正取引委員会が、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律に基づいて行った各排除措置命令及び各課徴金納付命令について、原告が他の事業者とともに、これらの命令を不服として取消しを求めて審判請求をしたところ、被告がこれら審判請求に対して行った本件審決に対し、原告が、原告の審判請求を棄却する部分の取消しを求めた事案で、本件審決がその基礎として認定した事実にはいずれも実質的証拠があると認められ、また、本件審決が採用した解釈が独占禁止法に違反するものとも認められないので、本件審決に取消事由は認められないとして、原告の請求を棄却した事例。
2023.09.26
憲法53条違憲国家賠償等請求事件
★「新・判例解説Watch」憲法分野 令和5年12月上旬頃解説記事の掲載を予定しております★
LEX/DB25573040/最高裁判所第三小法廷 令和 5年 9月12日 判決 (上告審)/令和4年(行ツ)第144号 等
憲法53条後段の規定により、内閣に対し、国会の臨時会の召集を決定を要求した参議院議員の一人である上告人(原告・控訴人)が、被上告人(被告・被控訴人。国)に対し、〔1〕主位的に、上告人が次に参議院の総議員の4分の1以上の議員の一人として国会法3条所定の手続により臨時会召集決定の要求をした場合に、内閣において、20日以内に臨時会が召集されるよう臨時会召集決定をする義務を負うことの確認を、予備的に、上記場合に、上告人が20日以内に臨時会の召集を受けられる地位を有することの確認を求めるとともに、〔2〕内閣が臨時会召集決定の要求から92日後まで臨時会召集決定をしなかったことが違憲、違法であり、これにより、上告人が自らの国会議員としての権利を行使することができなかったなどとして、国家賠償法1条1項に基づく損害賠償を求め、第1審判決は、確認訴訟部分に係る各訴えを不適法として却下し、国賠請求部分に係る請求を棄却したため、上告人が控訴し、原判決も控訴を棄却したため、上告人が上告及び上告受理申立てをした事案で、上告理由(憲法53条後段の解釈の誤りをいう部分に限る。)及び上告受理申立て理由中、本件各確認の訴えの適否に係る部分、及び、本件損害賠償請求に係る部分については、原審の判断は是認することができるとし、その余の上告理由については、民事訴訟法312条1項及び2項に規定する事由のいずれにも該当しないとして、上告を棄却した事例(反対意見がある)。