ベテリナリアンズシナジー株式会社 様

ベテリナリアンズシナジー株式会社

統合型会計情報システム(FX4クラウド)ユーザー事例

詳細な部門階層別管理を実施し
「高度かつ正しい動物医療」を実現

埼玉県川口市にあるベテリナリアンズシナジーは、動物の二次診療、夜間救急を取り扱う「どうぶつの総合病院」を運営している。高度な医療サービスが求められるなか、優秀な獣医師による手厚い診察と確かな治療が強みだ。独特のサービスを展開する安藤純社長と、同社の財務をサポートする米田和弘顧問税理士、遠藤嵩大監査担当に、『FX4クラウド』の活用法について聞いた。

──設立の経緯を教えてください。

安藤純社長

安藤純社長

安藤 現在、子供たちに運営を任せているあんどう動物病院がルーツです。いわゆる「町医者」ですね。動物医療の分野では、かかりつけの医師による診察が主流ですが、最近では人間と同じように多種多様なニーズにも応えなければなりません。例えば、夜間救急への対応。飼い主にとってペットは「家族の一員」で、けがや病気で苦しんでいれば時間に関係なく診察してほしいと願います。実際、夜間や早朝に「今すぐ診てもらいたい」という内容の電話が頻繁にかかってきます。
 ほかにも、レントゲンや超音波検査による具体的な診断など、専門医の協力が必要な場面に数多く直面してきました。このような複雑で多様なニーズを満たし、今の時代に必要とされる「高度かつ正しい動物医療」を実現するために「どうぶつの総合病院」を設立しました。今はこちらの経営に専念しています。

──病院の特長は?

安藤 主に「専科診療」と「夜間救急」を展開しています。専科診療は、一次診療病院では対応できない高度な治療を要する動物を診察します。当院では総合診療科、外科、神経外科、皮膚科、病理科、臨床病理科、麻酔科、画像診断科、行動診療科、ペインクリニックの10診療部門を設置しており、症状が重篤な場合は各科の医師によって複眼的に診察することもあります。専科診療は一次診療病院と連携しながら展開しているので、原則として獣医師の紹介が必要です。
 夜間救急も充実しています。当院ではER(緊急治療室)があり、緊急手術が必要な場合でも迅速に対応することができます。そのほか、ICU(集中治療室)が24時間体制で稼働しているので、ERに人手がとられてICUの対応ができないということは全くありません。

──スタッフも充実しています。

優秀なスタッフと最先端の設備により、高度な医療サービスを提供する

優秀なスタッフと最先端の設備により、高度な医療サービスを提供する

安藤 動物医療のグローバルスタンダードは「幅広い知見に基づき、正しい医療を提供すること」です。動物や医学の知識、診察の経験はもちろん、膨大な数の症例を頭にインプットしていないと、「高度かつ正しい動物医療」は提供できません。優秀なスタッフの存在が必要不可欠です。当院の診療部門長は、米国やアジアなど海外の医療機関で学び、臨床研修を受けたのち、専門医試験に合格した人たちで構成されています。専門医試験は本場の学生でも合格することが難しい、非常にハードな試験です。そんな狭き門を突破した獣医師たちの指揮の下で診察や治療にあたっています。
 動物医療を取り巻く環境の変化は目まぐるしく、新しい病気や症例が世界中の至る所で発見されています。動物医療に携わる立場として、常に情報のアップデートが求められます。その点、当院のスタッフは世界中の獣医師たちとの強固なネットワークを持っており、日々、積極的な情報交換を行っています。獣医師どうしの強固なつながりも、当院が持つ強みです。

──ボランティア活動にも注力されているとか。

安藤 東日本大震災で被災した動物や獣医師たちの支援を目的に「どうぶつ家族の会」を結成しました。当時、何をどのように支援すれば良いか分からなかったのですが、明らかだったのは「動物や獣医師たちがつらい思いをしている」ということ。そこで、被災地で苦しんでいる動物たちをいち早く治療できるよう、有志メンバーを募ってボランティア団体を発足したのです。
「どうぶつ家族の会」では、主にチャリティー集会の開催や募金活動を行っています。例えば、岩手県陸前高田市で被災した獣医師たちに対して、医療設備を備えたトラックを、獣医師会を通して寄付しました。最近では、熊本地震の被災地支援として、募金活動も精力的に行いました。発足当初は民間のボランティア団体でしたが、現在は一般社団法人として活動しています。被災地の動物、獣医師たちを支援することも、当院が掲げる「正しい医療」サービスであると捉えています。

100を超える部門に分け売上高を詳細に管理

──米田(和弘)先生との関係は?

安藤 あんどう動物病院の開業時に、義理の父親から米田先生のお父さま(一男先生)を紹介してもらったことがきっかけです。
 先生は私にとって「経営のパートナー」的存在。企業経営という分からないことだらけの世界で、いつも的確なアドバイスとサポートをもらっています。「どうぶつ家族の会」を社団法人化するための事務手続きをお願いしたときも、嫌な顔ひとつせずに引き受けて下さるなど、本当にありがたく感じています。

米田和弘顧問税理士

米田和弘顧問税理士

米田 顧問当初は、領収書や出納帳を預かって記帳代行していましたが、「どうぶつの総合病院」設立と同時に戦略財務情報システム『FX2』を導入。その後、目覚ましいスピードで事業規模が拡大しました。

──『FX4クラウド』を導入したきっかけは?

安藤 事業規模が大きくなるなかで、『FX2』ではいろいろと限界が見えてきた頃に、米田先生から『FX4クラウド』の提案を受けたのです。規模が拡大する中でも、部門ごとの売上高と限界利益は正確に把握できる体制にしたいと考えていたので、迷うことなく導入を決断しました。
 今では、夜間救急を含めた11の診療部門とその下に勤務医別の業績をぶら下げるなど階層を設けて管理し、経営に生かしています。

米田 社長が思い描く「高度かつ正しい動物医療」を実現するには、部門ごとの強みや弱みを社長自身が理解する必要があります。企業経営は「会計数値を生かす」という発想がないと絶対にうまくいきません。その点、社長は計数管理意欲が高く、会計を経営のために生かそうとする前向きな姿勢を感じたので、『FX4クラウド』がフィットすると確信しました。今ではトータルで100以上の部門に分けて業績を管理されています。

──注視している勘定科目はありますか。

安藤 毎日チェックするのは「売上高」と「現金」の動きですね。経理担当者が日々入力してくれているので、常に新しいデータを見ることができます。月次巡回監査終了後は、支出や利益額を含めたトータルの数値を欠かさず確認しています。

病院外観

病院外観

遠藤 複数のパソコンから数値を入力し、それがリアルタイムで帳表に反映されるのも『FX4クラウド』の強みですね。経理担当者は3名おり、それぞれのパソコンから業務をストップせずに入力できるので、『FX2』を使っていた頃に比べて月次決算のスピードも速くなりました。

──『FX4クラウド』を導入して変化したことはありますか。

安藤 《変動損益計算書》の確認が日課になりましたね。業務時間中は何かと他のことに手をとられることが多いので、自宅のパソコンにもインストールしてもらいました。自宅でじっくり腰を据えて、《変動損益計算書》を日々確認しています。売上高やキャッシュフローがどう推移したかをチェックする時間が楽しくてしょうがないです。

──事業計画は作っていますか。

安藤 年間の経営計画を策定しています。動物病院は季節性に左右される業種なので、1年間の見通しを立てておくことはとても重要です。当院では米田先生、遠藤さんの指導の下、しっかりと業績管理しているので、緻密な内容に仕上がっています。

──今後の展望をお聞かせください。

安藤 動物の安心と安全のために、事業をさらに拡充したいと考えています。特に実現させたいのが「がん」治療。人間と同じく動物も罹患するケースが非常に多い「がん」は、いまや治せる時代です。ただ、がん治療のためには、充実した設備や専門医の招聘(しょうへい)が必要で、莫大(ばくだい)な額の投資が求められます。そのような体制を整えるためにも、『FX4クラウド』で計数管理をしっかり行い、業績を伸ばしたいと考えています。そして、より多くの動物たちを救っていきたいですね。

企業情報

ベテリナリアンズシナジー株式会社

ベテリナリアンズシナジー株式会社

設立
2011年11月
所在地
埼玉県川口市石神815
売上高
4億円
社員数
85名
URL
https://www.syn.ne.jp/

顧問税理士 税理士法人米田会計
税理士 米田和弘

所在地
埼玉県川口市中青木4-3-21
URL
https://www.yoneda-kaikei.com/

『戦略経営者』2019年4月号より転載)