2014.11.25
損害賠償請求控訴事件
(栃木県警警察官の発砲で死亡 中国人元研修生 損害賠償請求控訴事件)
(栃木県警警察官の発砲で死亡 中国人元研修生 損害賠償請求控訴事件)
LEX/DB25504814/東京高等裁判所 平成26年9月25日 判決 (差戻控訴審)/平成26年(ネ)第428号
警察官が、中華人民共和国国籍で在留期間を経過して本邦に残留していた者に対して、挙動不審者としてした職務質問をしたところ、同人が途中で逃走したため、公務執行妨害の現行犯人として逮捕しようとした際に、けん銃を1回発射して同人を死亡させたため、同人の相続人である原告(控訴人)らが、前記警察官のけん銃の使用が警察官職務執行法7条所定の要件を満たさない違法なものであると主張して、被告(被控訴人)である栃木県に対し、国家賠償法1条1項に基づく損害賠償の支払を求めたが、原判決は、前記警察官が自らの生命を守るためにやむを得ずに発砲したと認定するなどした上で、国家賠償法1条1項所定の違法はないとして、請求を棄却したため、原告らが控訴したところ、差戻し前控訴審は、原判決を変更して原告らの請求を一部認容したため、これを不服として被告が上告したところ、上告審は、差戻し前控訴審判決中の被告敗訴部分を破棄し、控訴審に差し戻した事案において、原告らの控訴をいずれも棄却した事例。