2014.04.08
解雇無効確認等請求事件
LEX/DB25446296/最高裁判所第二小法廷 平成26年3月24日 判決 (上告審)/平成23年(受)第1259号
被上告人(一審被告)の従業員であった上告人(一審原告)が、鬱病に罹患して休職し休職期間満了後に被上告人から解雇されたが、本件鬱病は過重な業務に起因するものであって上記解雇は違法、無効であるとして、被上告人に対し、安全配慮義務違反等による債務不履行又は不法行為に基づく休業損害や慰謝料等の損害賠償、被上告人の規程に基づく見舞金の支払、未払賃金の支払等を求めた事案の上告審において、被上告人の安全配慮義務違反等を理由とする上告人に対する損害賠償の額を定めるに当たり過失相殺に関する民法418条又は民法722条2項の規定の適用ないし類推適用によりその額を減額した原審の判断には、法令の解釈適用を誤った違法があるものというべきであり、これに加え、原審は、安全配慮義務違反等に基づく損害賠償請求のうち休業損害に係る請求について、その損害賠償の額から本件傷病手当金等の上告人保有分を控除しているが、その損害賠償金は、被上告人における過重な業務によって発症し増悪した本件鬱病に起因する休業損害につき業務上の疾病による損害の賠償として支払われるべきものであるところ、本件傷病手当金等は、業務外の事由による疾病等に関する保険給付として支給されるものであるから、上記の上告人保有分は、不当利得として本件健康保険組合に返還されるべきものであって、これを上記損害賠償の額から控除することはできないとし、また、原審は、上記請求について、上記損害賠償の額からいまだ支給決定を受けていない休業補償給付の額を控除しているが、いまだ現実の支給がされていない以上、これを控除することはできないとし、上記損害賠償の額を定めるに当たり、上記の各金員の額を控除した原審の判断には、法令の解釈適用を誤った違法があるとして、原判決中、損害賠償請求及び見舞金支払請求に関する上告人敗訴部分を破棄し、同部分につき、東京高等裁判所に差し戻した事例。




















