2020.12.29
貸金返還請求事件
LEX/DB25571198/最高裁判所第三小法廷 令和 2年12月15日 判決 (上告審)/令和2年(受)第887号
亡Aは、平成16年10月17日、長男である被上告人に対し、253万5000円を貸し付け(本件貸付け〔1〕)、Aは、平成17年9月2日、被上告人に対し、400万円を貸し付け(本件貸付け〔2〕)、Aは、平成18年5月27日、被上告人に対し、300万円を貸し付け(本件貸付け〔3〕)、被上告人は、平成20年9月3日、Aに対し、弁済を充当すべき債務を指定することなく、貸金債務の弁済として、78万7029円を支払った(本件弁済)、Aは、平成25年1月4日に死亡し、三女である上告人は、本件各貸付けに係る各債権を全て相続した。上告人は、平成30年8月27日、被上告人に対し、本件各貸付けに係る各貸金及びこれに対する遅延損害金の支払を求め、原審は、本件弁済は法定充当(民法489条)により本件貸付け〔1〕に係る債務に充当されたとした上で、上告人の本件貸付け〔2〕及び〔3〕に係る各請求を棄却すべきものとし、上告人の請求を本件貸付け〔1〕に係る残元金174万7971円及びこれに対する遅延損害金の支払を求める限度で認容した第1審判決に対する上告人の控訴を棄却したため、上告人が上告した事案において、本件弁済がされた当時、Aと被上告人との間には本件各貸付けに係る各債務が存在し、借主である被上告人は弁済を充当すべき債務を指定することなく本件弁済をしているのであり、本件弁済が本件債務〔2〕及び〔3〕の承認としての効力を有しないと解すべき特段の事情はうかがわれず、本件弁済は、本件債務〔2〕及び〔3〕の承認として消滅時効を中断する効力を有するとして、上告人が本件訴訟を提起した平成30年8月27日の時点では、本件債務〔2〕及び〔3〕の消滅時効はまだ完成していなかったことになり、本件債務〔2〕及び〔3〕の時効消滅を認めた原審の判断には判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があり、原判決を破棄し、上告人の本件貸付け〔2〕及び〔3〕に係る各請求は、本件貸付け〔2〕及び〔3〕に係る各貸金及びこれに対する平成30年9月27日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める限度で理由があるとし、上告人のその余の請求を棄却した事例。




















