2014.10.21
損害賠償請求事件
★「新・判例解説Watch」H26.12月中旬頃 解説記事の掲載を予定しています★
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LEX/DB25446687/最高裁判所第一小法廷 平成26年10月9日 判決 (上告審)/平成26年(受)第771号
大阪府泉南地域に存在した石綿(アスベスト)製品の製造、加工等を行う工場又は作業場において、石綿製品の製造作業等又は運搬作業に従事したことにより、石綿肺、肺がん、中皮腫等の石綿関連疾患にり患したと主張する者又はその承継人である被上告人(原告)らが、上告人(被告)国に対し、上告人が石綿関連疾患の発生又はその増悪を防止するために労働基準法(昭和47年法律第57号による改正前)及び労働安全衛生法に基づく規制権限を行使しなかったことが違法であるなどと主張して、国家賠償法1条1項に基づく損害賠償を求めたところ、第一審では原告の請求を一部認容・一部棄却したため、双方が控訴し、原審では、上告人は石綿関連疾患にり患した本件元従業員らにつき、各損害の2分の1を限度として、損害賠償責任を負うと判断したため、上告人が上告した事案において、原判決中、被上告人X1に関する上告人敗訴部分は破棄を免れず、同部分につき、同被上告人の請求を棄却した第一審判決は正当であるとして同被上告人の控訴を棄却し、上告人のその余の上告は棄却した事例。