2026.05.07
詐欺(変更後の訴因組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律違反)被告事件
★「新・判例解説Watch」刑事訴訟法分野 令和8年7月下旬頃解説記事の掲載を予定しております★
★「新・判例解説Watch」刑事訴訟法分野 令和8年7月下旬頃解説記事の掲載を予定しております★
LEX/DB25627622/東京地方裁判所 令和 8年 3月16日 判決(第一審)/平成30年(刑わ)第3437号 他
被告人を含む詐欺の犯罪組織が、あたかも正業を行う会社組織であるがごとく、拠点を構えて、研修を終えた従業員らを抱え、印鑑や契約書、機器等も揃えたうえ、共犯者らが、従業員として、地図アプリや各種サービスを用いて未利用の土地の所有者等を探し出し、高額で土地を買い取りたいなどと言葉巧みに持ち掛けて契約を締結し、調査費用名目で金銭をだまし取るなどし、合計26件にわたり、5000万円以上という多額の現金といくばくかの土地をだまし取ったとして、被告人が、詐欺(変更後の訴因 組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律違反)の罪で懲役18年を求刑された事案で、〔1〕本件通信傍受捜査については、種々の問題はあるが、本件傍受記録等の証拠能力が否定されるような重大な違法はないと判断し、本件傍受記録等も含めた各証拠を踏まえ検討すると、〔2〕公訴事実記載の行為が組織的犯罪処罰法における「団体の活動」として行われたものであること、〔3〕少なくとも、被告人が、本件各犯行について、共犯者らと共謀の上で、不法な利益を得ようと、場所の提供をするなど、実行犯らよりも上位の立場で関与していたことは、合理的疑いを超えて認めることができるとし、他方で、〔4〕被告人がこの団体を「統括」していたとまでは認められないと判断したうえで、本件各犯行は、高度に組織化された犯罪組織によって、極めて巧妙な手口で、合計26件にわたり、反復継続されたものであって、悪質極まりなく、被告人は、少なくとも、実行犯らよりも上位の立場にあり、不法な利益をあげるべく、犯行拠点提供などの形で本件各犯行に関与したものであるから、被告人の責任は、既に処罰を受けている実行犯らに比して重く、共犯者らによる弁償状況を被告人に有利に斟酌する一方で、被告人が異種執行猶予前科の公判継続中から犯行を開始していたものであることや、責任回避的な弁解に終始していることも考慮するとして、被告人を懲役14年に処した事例。



















