注目の判例

保険法

2021.09.28
保険金請求事件
LEX/DB25590566/山口地方裁判所 令和 3年 7月15日 判決 (第一審)/令和2年(ワ)第52号
原告と損害保険会社である被告が,茨城県神栖市所在の建物について火災保険を含む損害保険契約を締結していたところ、保険期間中である平成29年3月26日、本件建物が火災により全焼したとして、原告が、被告に対し、本件保険契約による保険金請求権に基づき、約定保険金8800万円及びこれに対する遅延損害金の支払を求めた事案において、本件火災発生までの間に、本件建物は「建物の使用目的を変更し、居住用ではなくなった」ということができるので、被告は、原告に対し、本件約款第4章第8条4項に基づき、本件保険契約を解除することができるとし、原告の請求を棄却した事例。
2021.04.20
保険金請求控訴事件
LEX/DB25568960/広島高等裁判所 令和 3年 3月12日 判決 (控訴審)/令和2年(ネ)第322号
控訴人(原告)が、被控訴人(被告。損害保険会社)との間で、控訴人名義の自動車(本件車両)につき自動車保険契約を締結し、また、被控訴人を保険者とする団体保険契約の被保険者とされていたところ、これらの保険期間中に、本件車両を運転中に起こした交通事故により受傷したなどと主張して、被控訴人に対し、本件保険契約に基づく人身傷害等の保険金(5680万7604円)及び本件団体保険契約の傷害補償特約等に基づく保険金(1641万円)の合計7321万7604円並びにこれらに対する遅延損害金の支払を求めたところ、原審は、控訴人の請求をいずれも棄却したため、これを不服として控訴人が控訴した事案で、本件事故の原因となった控訴人の行為については、ほとんど故意に等しい注意欠如の状態にあり、重大な過失に当たるとし、これと同旨の原判決は相当であり、控訴人の本件控訴を棄却した事例。
2019.07.09
保険金請求事件
LEX/DB25563131/東京地方裁判所 平成31年 1月22日 判決 (第一審)/平成30年(ワ)第4518号
弁護士であって弁護士賠償責任保険契約の被保険者である原告が、別件訴訟の確定判決において1470万円の損害賠償金及びこれに対する遅延損害金の支払を命じられたことについて、弁護士の資格に基づいて遂行した業務に起因して法律上の賠償責任を負担したものであり、保険約款所定の保険金支払事由に当たると主張して、保険者である被告に対し、上記保険契約に基づく保険金として1470万円及びこれに対する確定遅延損害金の合計1708万2205円並びに遅延損害金の支払を求めた事案で、保険金支払事由該当性について、原告がAに対して損害賠償責任を負ったことは、保険約款所定の保険金支払事由に該当するとし、また、免責事由該当性について、原告がAに対して損害賠償責任を負ったことは、「他人に損害を与えるべきことを予見しながら行った行為」に起因するものといわざるを得ず、保険約款所定の免責事由に該当するとして、原告の請求を棄却した事例。
2018.12.11
損害賠償請求事件
LEX/DB25561577/神戸地方裁判所 平成30年 5月10日 判決 (第一審)/平成28年(ワ)第1327号
原告が、停車中の被告P2運転の普通乗用自動車の開放された運転席ドアの内側に行ったところ、同車が運転席ドアを閉めずに急後退したため、運転席ドアに引きずられて転倒し、原告に人身損害及び物的損害が発生したとして、被告P2に対し、不法行為及び自賠法3条に基づく損害賠償として、1345万8009円の支払等を、被告P2が自動車保険を付保していた被告P3に対し、対人・対物賠償保険金の直接請求として、原告の被告P2に対する判決が確定したときは、原告に対し、1345万8009円の支払等を、原告が自動車保険に無保険車傷害特約を付保していた被告P4に対し,同特約に基づく保険金請求として、1079万7810円の支払等をそれぞれ求めた事案において、原告は、被告P2に対し、不法行為に基づく損害賠償として130万7043円の限度で一部認容し、原告の被告P3に対する対人・対物賠償保険金の直接請求及び原告の被告P4に対する無保険車傷害特約に基づく保険金請求は棄却した事例。
2017.01.24
保険金請求控訴事件 
LEX/DB25544457/大阪高等裁判所 平成28年12月 9日 判決 (控訴審)/平成28年(ネ)第1257号
控訴人(被告。損害保険会社)との間で自動車保険契約を締結していた被控訴人(原告。車両の使用者)が、控訴人に対し、車両が火災により焼損したとして、保険金650万円、全損時諸費用保険金20万円及び被控訴人が支払った車両運搬費用5万7750円の合計である675万7750円の支払を求め、原判決が、被控訴人の請求を認容したため、控訴人が控訴した事案において、〔1〕上記車両火災は、被控訴人のたばこの吸い殻の火又は本件自動車内の火元となり得る箇所からの出火によるものであると認めることができない以上、何者かが、燃え上がり箇所に火を付けたことによるものとしか考えられないこと、〔2〕被控訴人以外の第三者による放火という事態は考えがたいこと及び〔3〕被控訴人が本件自動車に放火することは容易であり、かつ、その動機も了解が可能であることなどの各事実が認められ、上記車両火災は、被控訴人の故意によるものと認めるのが相当であるとし、火災による損害については、その余の争点(本件火災が被控訴人の重過失によるものか)について検討するまでもなく、保険契約所定の支払拒絶事由(被控訴人の故意によって生じた損害であること)が認められるから、原判決を取消し、被控訴人の保険金請求を棄却した事例。