注目の判例

経済法

2014.01.06
金融商品取引法違反被告事件
LEX/DB25446020/横浜地方裁判所 平成25年9月30日 判決 (第一審)/平成24年(わ)第1250号等
本件犯行当時証券会社の執行役員の地位にあった被告人が、職務上、保秘性が極めて高いインサイダー情報を取り扱う立場にありながら、その特別な地位を利用し、その立場上知り得た本件3銘柄のインサイダー情報を友人Bに伝達するなどして、同人をしてインサイダー取引を行なわせたという事案で、本件認定事実によれば、被告人とBとの間で共同正犯の成立は認められないが、一般投資家の信頼保護の見地からインサイダー取引の規制の徹底を図ったという金融商品取引法167条3項の趣旨からすれば、公開買付者等関係者が自己の犯罪を犯したといえる程度に、第一次情報受領者によるインサイダー取引に重要な役割を果たした場合に至らなくても、公開買付者等関係者が第一次情報受領者によるインサイダー取引の犯行を決意させたり、あるいはその犯行を容易にした場合には、証券市場の公正性と健全性を損なうことになり得るという意味においては、同項の教唆犯又は幇助犯として処罰する実質的な理由があり、その教唆又は幇助の手段が、重要事実の伝達の方法によるか、それ以外の方法によるかによって、区別すべき理由はないというべきであるとして、被告人の行為につき同項の教唆犯の成立を認めた事例。
2013.12.16
 
LEX/DB25502183/最高裁判所第一小法廷 平成25年11月6日 決定 (上告審)/平成24年(行ツ)第191号等
上告人兼申立人(原審原告。特定鋼管杭の製造販売業者)及び他の3社が、カルテル合意をすることによって不当に取引制限をしたとして、課徴金納付命令を受けたところ、上告人兼申立人が、同命令の取消しを求める審判請求をしたが、棄却する審決を受けたため、被上告人兼相手方(公正取引委員会)に対し、審決の取消しを求め、原審が請求を棄却し、上告人兼申立人が上告及び上告受理申立てをした事案において、上告を棄却し、上告受理申立てについて受理しない旨を決定した事例。
2013.12.16
 
LEX/DB25502185/最高裁判所第三小法廷 平成25年10月29日 決定 (上告審)/平成24年(行ツ)第107号等
上告人兼申立人(原審原告。工事事業者)が、指名競争入札等の方法により地方公共団体の発注するごみ焼却施設の新設、更新及び増設工事について不当な取引制限をしたとして、課徴金納付命令を受けたところ、上告人兼申立人が、同命令の取消しを求め、原審が請求を棄却し、上告人兼申立人が上告及び上告受理申立てをした事案において、上告を棄却し、上告受理申立てについて受理しない旨を決定した事例。
2013.12.16
 
LEX/DB25502186/最高裁判所第三小法廷 平成25年10月29日 決定 (上告審)/平成24年(行ツ)第198号等
上告人兼申立人(原審原告。工事事業者)ほか4社が、指名競争入札等の方法により地方公共団体の発注するストーカ炉建設工事について、不当な取引制限をしたとして、課徴金納付命令を受けたところ、上告人兼申立人が、同命令の取消しを求める審判請求をしたが、棄却する審決を受けたため、被上告人兼相手方(公正取引委員会)に対し、審決の取消しを求め、原審が請求を棄却し、上告人兼申立人が上告及び上告受理申立てをした事案において、上告を棄却し、上告受理申立てについて受理しない旨を決定した事例。
2013.12.16
 
LEX/DB25502187/最高裁判所第三小法廷 平成25年10月29日 決定 (上告審)/平成24年(行ツ)第91号等
上告人兼申立人(原審原告。工事事業者)が、指名競争入札等の方法により地方公共団体の発注するごみ焼却施設の新設、更新及び増設工事について不当な取引制限をしたとして、課徴金納付命令を受けたところ、上告人兼申立人が、同命令の取消しを求め、原審が請求を棄却し、上告人兼申立人が上告及び上告受理申立てをした事案において、上告を棄却し、上告受理申立てについて受理しない旨を決定した事例。
2013.08.27
審決取消請求上告事件及び審決取消請求上告受理事件
LEX/DB25501429 / 最高裁判所第二小法廷 平成25年 7月 5日 決定 (上告審) / 平成25年(行ツ)第124号等
 被上告人兼相手方(被告。公正取引委員会)が、上告人兼申立人(原告)ら3社を含む80社に対し、独占禁止法54条2項等に基づき、排除措置命令を含む審判をしたので、上告人兼申立人らが、被上告人兼相手方に対し、審決のうち排除措置を命ずる部分の取消しを求め、第一審が、審決が基礎とした事実については、審決が掲げる証拠により合理的に認定することができ、実質的な証拠がないということはできないとして、請求を棄却した事案の上告において、上告を棄却し、また、上告審として受理しないことを決定した事例。
2013.08.27
各不正競争行為差止等請求,承継参加申立事件
LEX/DB25445761 / 東京地方裁判所 平成25年 7月 9日 判決 (第一審) / 平成21年(ワ)第40515号等
 携帯型ゲーム機で実行されるゲーム等のプログラムが記録された記録媒体を販売している原告らが、被告らによるDS用マジコンの輸入、販売等が不正競争防止法2条1項10号に掲げる不正競争に該当するとして、上記各製品の譲渡、輸入等の差止め及び廃棄を求めるとともに、損害賠償を求めた事案において、本件DS用マジコンは、いずれもDS本体におけるプログラムの実行を営業上用いられている技術的制限手段の効果を妨げることにより可能とする機能を有するプログラムを記録した記録媒体に当たると認められるとして、原告らの請求をいずれも認容した事例。