2014.05.27
出資金返還請求事件
LEX/DB25517356/東京地方裁判所 平成26年1月14日 判決 (第一審)/平成25年(ワ)第15015号
原告らが、アメリカ合衆国ネヴァダ州法人である被告に対し、被告の販売した金融商品への出資につき、約定の満期が到来したとして、出資金の返還を請求した事案において、我が国の裁判所には本件訴訟に係る管轄はないとして、訴えいずれも不適法として却下した事例。
2014.05.20
執行判決請求事件
LEX/DB25446379/最高裁判所第一小法廷 平成26年4月24日 判決 (上告審)/平成23年(受)第1781号
上告人が、営業秘密(米国カリフォルニア州の法律におけるもの)の不正な開示及び使用を理由に損害賠償及び差止めを命じた米国の裁判所の判決のうち懲罰的損害賠償を命じた部分を除く部分について、民事執行法24条に基づいて提起した執行判決を求める訴えをした事案で、原審の高裁は、被上告人らの行為地は日本国内にあるため、これによる上告人の損害が米国内で発生したことを証明できなければならないところ、その証明がないから、本件米国判決のうち損害賠償を命じた部分及び差止めを命じた部分のいずれについても間接管轄を認める余地はないとして、上告人の請求を棄却したが、上告審において、本件規定は、違法行為により権利利益を侵害され、又は侵害されるおそれがある者が提起する差止請求についても定めたものと解され、本件米国判決が日本国内だけでなく米国内においても被上告人らの不正行為の差止めを命じていることも併せ考えると、本件の場合、被上告人らが上告人の権利利益を侵害する行為を米国内で行うおそれがあるか、上告人の権利利益が米国内で侵害されるおそれがあるとの客観的事実関係が証明された場合には、本件米国判決のうち差止めを命じた部分については、民事訴訟法3条の3第8号に準拠しつつ、条理に照らして間接管轄を認める余地もあり、また、そうであれば、本件米国判決のうち損害賠償を命じた部分についても、民事訴訟法3条の6に準拠しつつ、条理に照らして間接管轄を認める余地も出てくることになるとして、被上告人らが上告人の権利利益を侵害する行為を米国内で行うおそれの有無等について何ら判断しないまま間接管轄を否定した原審の判断には、判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があるとして、原判決を破棄し、高裁に差し戻しを命じた事例。
2014.04.15
再審請求事件
LEX/DB25503209/静岡地方裁判所 平成26年3月27日 決定 (再審請求審)/平成20年(た)第1号
有罪の言渡を受けた者に対する住居侵入、被害者4名の強盗殺人、放火被告事件について、同人は死刑に処する旨の有罪判決を受け、控訴及び上告はいずれも棄却され、一審判決が確定したため、地裁へ第二次再審請求した事案において、弁護人が提出したDNA鑑定等の新証拠を前提とすると、同人の犯人性を根拠付ける最も有力な証拠である5点の衣類が、犯行着衣でも同人のものでもないという疑いは十分合理的なものであり、他の証拠については、同人の犯人性を認定できるものはないことが検証されたとして、再審を開始し、有罪の言渡を受けた者に対する死刑及び拘置の執行を停止すると決定した事例。
2014.04.08
農地転用許可取消請求事件
LEX/DB25446273/名古屋地方裁判所 平成25年7月18日 判決 (第一審)/平成24年(行ウ)第146号
県知事が本件農地についてした農地法5条1項に基づく転用許可処分に関して、本件農地の近隣に居住する原告が、本件処分の取消しを求めた事案において、原告が、本件農地の転用によって土砂の流出又は崩壊その他の災害の発生や、農業用用排水施設の機能上の障害等の被害が直接的に及ぶことが想定される周辺地域において農地を所有、耕作しているということはできないから、農地法5条2項4号を根拠として本件処分の取消訴訟における原告適格を肯認することはできないとして、本件訴えを却下した事例。
2014.03.25
LEX/DB25503010/最高裁判所第三小法廷 平成26年2月18日 決定 (上告審)/平成25年(オ)第1618号等
原告(控訴人、上告人)の妻Aが、本件病院において胃癌に対する胃切除等の手術を受けた後、被告(被控訴人、被上告人)による定期的な診察・検査等を受けていたところ、被告が、ALP値が上昇したことを確認した時点で、検査を実施すべき注意義務を怠り、骨転移の発見が遅れて、Aを延命させることができなかったと主張して、原告が被告に対し、損害賠償を請求したところ、請求が棄却されたため、原告が上告した事案において、民事事件について最高裁判所に上告をすることが許されるのは、民事訴訟法312条1項又は2項所定の場合に限られるところ、本件上告理由は、理由の不備をいうが、その実質は事実誤認又は単なる法令違反を主張するものであって、明らかに上記各項に規定する事由に該当しないとし、上告を棄却した事例。
2014.03.25
損害賠償請求事件
LEX/DB25502982/神戸地方裁判所尼崎支部 平成26年1月30日 判決 (第一審)/平成24年(ワ)第947号等
原告が、甲子園球場でプロ野球の試合を3塁側内野席で観戦中に、投手の投げた球を打者が打った際にバットが折れ、折れたバットがフェンスを越えて飛来して内野席に飛び込んで原告の顔面右頬部に突き刺さったことから、同球場を管理・運営している被告会社に対し、フェンス設置義務等を怠ったなどとして、不法行為に基づく損害賠償金の支払いを求め、被告球団(球団を運営する会社であり試合の主催者)に対し、観客に注意を喚起する義務を怠ったなどと主張して、不法行為に基づく損害賠償金の支払いを求めた事案において、球場のバックネットないし内野フェンスに民法717条1項の設置の瑕疵が存在するとは認められず、折れたバットが観客席に飛び込んでくる可能性について注意を喚起する義務を、被告が怠った過失があったとは認められないなどとして、原告の請求をいずれも棄却した事例。
2014.03.18
慰謝料等請求事件
LEX/DB25502941/長野地方裁判所飯田支部 平成26年1月30日 判決 (第一審)/平成24年(ワ)第54号
原告が、別件訴訟において被告であった際に、被告長野地方裁判所の裁判官であった被告Yの法廷における発言を非常に怖く感じ、屈辱や威圧感を受けたと主張して、被告Yに対しては、民法上の不法行為に基づき、被告国及び被告長野地裁については国家賠償法1条1項に基づき、それぞれ損害金の支払を求めた事案において、まず、官署としての被告長野地裁は権利義務の帰属主体となり得る資格を有しないから、民事訴訟において当事者能力を有しないものとし、また、被告Yについては、原告は、別件訴訟の事件担当の裁判官であった被告Yが職務を行うについて違法行為を行ったとして損害賠償を請求するものであるから、職務の執行に当たった公務員である被告Yは、行政機関としての地位においても、個人としても、被害者に対し、その責任を負担するものでなく、被告Yを相手方とする請求は理由がないとして、被告国に対する請求を一部認容した事例。
2014.03.18
損害賠償請求控訴事件
LEX/DB25502738/大阪高等裁判所 平成25年10月18日 判決 (控訴審)/平成25年(ネ)第1935号
一審被告から本件仕組債を購入する旨の売買契約を締結した一審原告が、一審被告において一審原告に対して本件仕組債の売買代金の支払を求める本案訴訟を提起する前に、売買代金請求権を被保全権利として、一審原告名義の預金に係る預金債権並びに預託株券に係る共有持分につき仮差押命令を申し立て、仮差押命令が執行されたところ、先行事件の第一審判決、控訴審判決とも、請求を同様の理由で棄却したことから、本件仮差押えによって損害を被ったと主張して、損害賠償を求めた事案において、損害額の算定について、本件各株式の客観的な評価額が同日当時の本件各株式の市場価格と本件仮差押えの執行解放日に近接する某日時点の本件各株式の市場価格の平均を下回ることはないものとして運用利益相当額を算定することをもって損害と評価することは、民事訴訟法248条によって与えられた裁量の範囲を逸脱することはない等と示して、控訴を棄却した事例。
2014.02.10
損害賠償等請求事件
LEX/DB25502655/東京地方裁判所 平成25年12月11日 判決 (第一審)/平成21年(ワ)第47912号等
被告証券会社(被告銀行の子会社)の従業員であった原告らが、被告証券会社に対しては、主位的に労働契約に基づく賞与の支払いを、予備的に賞与請求権侵害の不法行為に基づく損害賠償金の支払いを、被告銀行(ドイツ連邦共和国内に本店を有する会社)に対しては、賞与請求権侵害の不法行為に基づく損害賠償金の支払いを求めた事案において、原告らの被告銀行に対する訴えについて、我が国に国際裁判管轄権があると認めた上で、被告らが原告らの本件裁量賞与の請求権を侵害した事実を認めることはできないから、原告の主張の不法行為の成立を認めることはできないとして、原告らの請求をいずれも棄却した事例。
2014.01.28
文書提出命令申立て却下決定に対する抗告審の一部変更決定に対する許可抗告事件
LEX/DB25446108/最高裁判所第一小法廷 平成25年12月19日 決定 (許可抗告審)/平成25年(許)第6号
抗告人の設置するY大学の人文学部教授である相手方らが、それぞれ同学部長等からハラスメントを受けたとして抗告人に苦情を申し立てたところ、同大学に置かれたハラスメントの防止、対策又は調査に係る委員会の運営及び調査の方法が不当であったために不利益を被ったなどと主張して、抗告人に対し、再調査の実施、損害賠償の支払等を求める本案事件において、抗告人が所持する本件各文書について文書提出命令を申し立てた事案の許可抗告審で、国立大学法人が所持し、その役員又は職員が組織的に用いる文書についての文書提出命令の申立てには、民事訴訟法220条4号ニ括弧書部分が類推適用されるとした事例。
2014.01.14
担保取消申立却下決定に対する抗告事件
LEX/DB25502118/東京高等裁判所 平成25年7月19日 決定 (抗告審)/平成25年(ラ)第1260号
抗告人を被告、相手方を原告とする本案損害賠償請求事件の仮執行宣言付判決に対する控訴の提起に伴い、抗告人に担保を立てさせて強制執行の停止の裁判が行なわれた後、担保提供者である抗告人が、担保の事由が消滅したとして担保取消を求めた事案の抗告審において、控訴の提起に伴う強制執行停止決定がされた場合において、担保を立てた者が「担保の事由が消滅したことを証明したとき」は、当該担保を決定により取り消し得る(民事訴訟法405条2項による民事訴訟法79条1項の準用)ところ、抗告人は、本件控訴審判決後に、同判決により支払を命じられた損害賠償金等の全額について弁済をし、本件控訴審判決が確定したのであるから、本件控訴審判決に基づく損害賠償請求権を行使する余地がなくなったことは明らかであるとして、原決定を取り消し、担保を取り消した事例。
2013.12.16
再審請求棄却決定に対する抗告棄却決定に対する許可抗告事件
LEX/DB25446040/最高裁判所第一小法廷 平成25年11月21日 決定 (許可抗告審)/平成24年(許)第43号
株式会社の成立後における株式の発行の無効の訴えに係る請求を認容する確定判決の効力を受ける抗告人が、上記確定判決につき、民事訴訟法338条1項3号の再審事由があるとして再審を申し立てた事案において、新株発行の無効の訴えに係る請求を認容する確定判決の効力を受ける第三者は、上記確定判決に係る訴訟について独立当事者参加の申出をすることによって、上記確定判決に対する再審の訴えの原告適格を有することになるとした事例。
2013.12.10
売却許可決定取消申立却下決定に対する執行抗告事件
LEX/DB25502090/東京高等裁判所 平成25年7月12日 決定 (抗告審(執行抗告審))/平成25年(ラ)第1206号
基本事件において、本件土地につき売却許可決定を受けて買受人となった申立人(抗告人)が、民事執行法75条1項に基づき、売却許可決定の取消しを求めたところ、申立てが却下されたため、申立人が抗告を申し立てた事案において、本件土地の買受人となる者は、本件土地の引渡しを受けるためには、本件隣接地建物の居住者である暴力団幹部等との折衝を含む容易ならざる対応を迫られる蓋然性が高いというべきであり、合理的な経済人であれば、本件土地の取得を欲しないのが通常であると考えられ、本件土地をめぐるこれらの事情は、本件土地の交換価値を著しく損なうものであり、民事執行法75条1項にいう「損傷」に該当するとし、原決定を取り消し、本件売却許可決定を取り消した事例。
2013.09.24
損害賠償請求事件
LEX/DB25445837 / 大阪地方裁判所 平成25年 3月21日 判決 (第一審) / 平成22年(ワ)第2795号
普通地方公共団体である原告が、被告との間で本件工事に係る請負契約を締結したところ、本件工事に係る指名競争入札の際、入札業者が被告を受注予定者とする談合を行い、原告に損害を与えたと主張して、被告に対し、損害賠償を求めた事案において、本件においては、原告に損害が生じたことは認められるものの、損害の性質上その額を立証することが極めて困難であるときに該当するといえるから、民事訴訟法248条を適用して、相当な損害額を認定するのが相当であるところ、想定落札価格に基づく契約金額と本件談合により現実に締結された本件契約の契約金額との差額として原告が被った損害は、本件代金の10パーセント相当額と認定するのが相当であるとし、請求を認容した事例。
2013.08.06
損害賠償請求,民訴法260条2項の申立て事件
LEX/DB25445729 / 最高裁判所第二小法廷 平成25年 7月12日 判決 (上告審) / 平成22年(受)第1163号等
亡Aの相続人である被上告人らが、Aは勤務先の建物の壁面に吹き付けられた石綿(アスベスト)の粉じんを吸入したことにより悪性胸膜中皮腫に罹患し、自殺したと主張して、上記建物の所有者である上告人に対し、民法717条1項ただし書の規定に基づく損害賠償を求めた事案の上告審において、壁面に吹き付けられた石綿が露出している建物が通常有すべき安全性を欠くと評価されるようになった時点を明らかにしないまま、同建物の設置又は保存の瑕疵の有無について判断したことには審理不尽の違法があるとして、原判決を破棄し、本件を原審に差し戻した事例。
2013.08.06
LEX/DB25501345 / 最高裁判所第一小法廷 平成25年 6月27日 決定 (上告審) / 平成25年(受)第821号
一審被告(申立人)が経営するY病院でAが原告X1を出産後、別の病院に転院し死亡したことにつき、Aの相続人である一審原告(相手方)らが、本件病院の医師ないし看護師に注意義務違反があったと主張して、一審被告に対し、不法行為に基づく損害賠償を求めたところ、原判決が一審原告らの控訴に基づき第一審判決を変更し、一審被告の附帯控訴を棄却したため、一審被告が、上告受理を申し立てた事案において、本件申立ての理由によれば、民事訴訟法318条1項により受理すべきものとは認められないとし、本件を上告審として受理しないとした事例。