税理士事務所開業に
まつわるデータ

税理士・税理士事務所数や
法人数の動向

「法人が減っている」「税理士登録者数の増加によって優良な顧問先の獲得競争が激化する」等の声を聞くことはありませんか?
これは正しい認識なのでしょうか?税理士数・税理士事務所数や法人数の動向から、税理士事務所の経営環境をどの様に捉えるべきか整理してみましょう。

サマリー

  • 税理士数は年々増加しています。税理士事務所数は、税理士法人化に伴う合併や廃業等の影響で減少傾向にあります。
  • 一方で、法人数は増加しています。ただし、資本金別に見ると、増加しているのは資本金100万円以下の小規模な企業となります。

ポイント

税理士数が増加しており、税理士事務所数の減少も税理士法人化(事務所の大規模化)がその一因であると考えると、競争相手は増えていると捉えた方が良いでしょう。加えて、中大規模の法人は減少しており、優良な顧問先の獲得競争は激化しているといえます。
より優良な顧問先を獲得するには、高付加価値なサービスを提供する体制を整え、他事務所との差別化を図っていく必要があるでしょう。

税理士数を教えてください。

税理士の登録者数は、年々増加傾向にあります。
令和2年度は、79,404名が税理士に登録しています。

税理士登録者数

※「税理士制度」(国税庁)を加工して作成
https://www.nta.go.jp/taxes/zeirishi/zeirishiseido/seido2.htm

税理士事務所数を教えてください。

税理士事務所数は、税理士法人化や廃業等の影響で近年減少傾向にあります。公認会計士事務所数も含めると、これまで3万以上の事務所が存在していましたが、平成28年には約2万7千にまで減少しています。

税理士・公認会計士事務所数

※総務省統計局「経済センサス」「事業所・企業統計調査」を加工して作成
https://www.stat.go.jp/data/e-census/index.html
 https://www.stat.go.jp/data/jigyou/2006/index.html

法人数を教えてください。

起業の増加等の影響で、法人数は年々増加傾向にあります。このため、「顧客となる法人が減っている」という認識は、実は誤りであることが分かります。

法人数

※「国税庁統計年報」(国税庁)を加工して作成
https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/hojin2019/pdf/04_hojinsu.pdf

規模別の企業数を教えてください。

資本金別で見ると、資本金100万円以下の法人の割合が大幅に増えていることが分かります。このため、法人数の増加は、小規模な法人が中心となっていることが分かります。

資本金階級別法人数の割合

※「国税庁統計年報」(国税庁)を加工して作成
https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/hojin2019/pdf/04_hojinsu.pdf

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