Q1 ペポルインボイス(Peppol e-invoice)とは?
ペポル(Peppol)とは、請求書などの電子文書をネットワーク上でやりとりするための「文書仕様」「運用ルール」「ネットワーク」の国際的な標準仕様です。
日本ではデジタル庁が日本版のデジタルインボイスの標準仕様(JP PINT)を公開しています。
この日本版標準仕様に基づいたデジタルインボイス、かつインターネット上に構築されたペポルネットワーク上で送受信されるものが、「ペポルインボイス」です。
ペポルインボイスを活用することで、請求書の送り手は印刷・封入・投函に係る作業負担や郵送コストを削減でき、受け手側では人の手を介することなく財務会計システム等にデータを容易に連携できるとともに保管・管理の手間も省けるなどバックオフィス業務の効率化が期待できます。
ペポルインボイスと「紙の請求書」や「電子インボイス」、「デジタルインボイス」との違いは以下のとおりです。

出典:国税庁HP「事業者のデジタル化促進」を参考にTKC作成
Q2 ペポルインボイスの仕組みは?
ペポルインボイスは、送り手と受け手がそれぞれのペポルアクセスポイントを利用して電子メールのように送受信する仕組みです。
送り手と受け手がそれぞれ利用するシステムが異なっていても、ペポルネットワークに参加する全てのユーザーとやりとりすることができます。

Q3 市区町村が活用するメリットは?
市区町村では、未だ“紙”の請求書によるアナログな処理が中心となっていますが、ペポルインボイスを活用することで、これまでのように紙の請求書を発行・保管・管理する必要がなくなり“デジタル完結”による業務の効率化や生産性向上が図れます。
特に、大きな効果が期待されるのが〈バックオフィス業務の効率化〉です。
ペポルインボイスには、適格請求書発行事業者の登録番号や取引先の名称、品名、単価、数量、取引金額など必要な情報がセットされています。そのため、請求書の受け手側(市区町村)では、人の手を介することなく財務会計システム等にデータを容易に連携できます。
なお、TKCでは、2025年2月から約1カ月間、兵庫県多可町と共同で、市区町村におけるペポルインボイスの活用に関する実証を実施。内部事務の効率化などの面でペポルインボイスの活用は有効であることが確認されました。
Q4 利用するにはどんな準備が必要?
1.ペポルネットワークに参加する
ペポルインボイスの送受信には、ペポルアクセスポイントを経由する必要があります。
アクセスポイントは、デジタル庁等の認定を受けた「ペホルサービスプロバイダー」が提供しており、日本ではTKCを含め41社(2026年4月3日時点)が認定されています。
まずは、現在利用している財務会計システムや電子請求書サービスなどがペポルインボイスに対応しているかどうか確認します。
対応している場合は、システム・サービス提供事業者の案内に従ってペポルネットワークへの登録・利用申請を行います。
初期費用や月額利用料などは、サービス提供事業者により異なります。
例えば、TKCの財務会計システム(公会計システム)を利用するお客さまの場合、オプション機能として提供しているペポルインボイス対応サービスを契約することで、システム対応からペポルアクセスポイント調達なども含め、ペポルインボイスを受領するための環境整備を一元的に実施できます。
2.対応システムの導入
ペポルインボイスの送受信には、これに対応したシステムが必要です。
自治体向けでは、TKCが財務会計システム(TASKクラウド公会計システム)でペポルインボイス対応サービスを提供するほか、電子請求書サービス事業者が対応を進めています。
3.送受信の相手先管理
ペポルネットワークでは、法人番号や適格請求書発行事業者の登録番号をID(ペポルID)として、相手先とやりとりを行います。
そのため、ペポルインボイスの送受信には、事前に相手先の法人番号や適格請求書発行事業者の登録番号を確認しておく必要があります。
Q5 利用する上での課題は?
市区町村では、ペポルインボイスの利用により事務負担軽減などの効果が期待できる一方、実務面では課題(自治体特有のものを含む)もあります。
主な課題は以下のとおりです。
1.請求書の宛名を「首長(市長・区長・町長・村長)」とする必要がある
2.請求書発行事業者の代表者の役職名、氏名を記載する必要がある
3.届いた請求書を担当部署に振り分ける必要がある
1と2は、各団体が規定する規則等で「請求書に必要な要件」として定められています。また、3については、民間・行政を問わず請求書は〈取引が発生した担当部署宛て〉に送付されるのが一般的ですが、ペポルインボイスの宛先は個々の団体に割り当てられた「ペポルID」(法人番号/適格請求書事業者の登録番号といった公的な番号を使用)となるため、別途、担当部署への振り分け方法を考える必要があります。
これらの課題は、JP PINTに規定された項目を活用することで対応可能です。
ただ、いずれの場合も請求書の送り手(事業者)側での設定事項となるため、市区町村がペポルインボイスを受領するには事前に事業者へ提示し、対応してもらう必要があります。
主な課題と想定される対応策
| 課題 | 対応策 |
|---|---|
| (1)請求書の宛名は「首長」 | JP PINTの項目「買い手連絡先」に 〇〇市長 等を入力してもらう ※〇〇は団体名 |
| (2)請求書発行事業者の代表者名等の記載 | JP PINTの項目「売り手連絡先」に 代表者役職名と氏名を入力してもらう |
| (3)担当課への振り分け | JP PINTの項目「買い手連絡先メールアドレス」に 担当課のメールアドレスを入力してもらう |
Q6 TKCの対応は?
TKCは、2022年8月にデジタル庁とペポルの管理団体であるOpen Peppolから、ペポルサービスプロバイダーに認定されました。当社が提供するペポルアクセスポイントを利用して、現在8,500社以上(2026年3月末現在)がペポルネットワークに参加しています。
また、「デジタルインボイス推進協議会」(EIPA)の代表幹事法人(2026年4月1日現在)としてペポルの普及促進へ取り組むとともに、受け取った請求書データから仕訳データを生成する特許(特許第6950107号)を取得するなど、ペポルインボイスに対応した各種システムを提供しています。
市区町村のお客さま向けには、「TASKクラウド公会計システム」でペポルインボイスへの対応を完了しました。
これは市区町村向け財務会計システムでは初の取り組みで、これによりデジタル完結による〈バックオフィス業務の効率化〉をご支援します。
ペポルインボイス対応サービスの主な機能
1.受領したペポルインボイス(請求書データ)を、TASKクラウド公会計システムへ自動で取り込みます。
2.請求書データをもとに、支出命令(支払い伝票)起票時に必要項目を自動転記します。
3.その後の決裁や支払い処理まで、一連のプロセスをデジタルで完結できます。

なお、TASKクラウド公会計システム利用団体へのサービスの一環として、公会計システムを利用する市区町村に対して取引事業者がペポルインボイスを容易に送信できるツール(「ペポるん」の機能限定版)を無償提供します。
提供開始は2026年夏予定。詳しくは、TKCまたはシステム提供事業者にお問い合わせください。
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国は、政府機関・地方公共団体、民間事業者のバックオフィス業務のデジタル化を進めるために“デジタルシームレス”の実現を掲げ、積極的にペポルインボイスの普及・定着を進めています。
TKCでは、市区町村や民間事業者向けに対応システム・サービスを提供するほか、さまざまな機会を通じて普及・啓発、理解促進を図ることでペポルインボイスの“受け皿”拡大に努め、〈市区町村と取引事業者双方の業務の効率化〉に貢献してまいります。
本ページの内容は2026年6月現在のものであり、変更となる可能性があります。
WEBCM公開中効率化も。経営力強化にも。
最近、お父さんの帰りが早い。
そのワケは...ペポルマン!?