お知らせ

システム障害に関する対応策について― 再発防止に向けた取り組み ―

2021年10月11日

今般、「TASKクラウド住基システム」(*1)をご利用いただいているお客さまにおいて、住民票など証明書を印刷できない障害を発生させてしまいました。
この障害により、本システムを利用されるお客さま、ならびに住民の皆さまに多大なご迷惑とご心配をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。
本件に関する再発防止をとりまとめましたので、下記のとおり、お知らせいたします。

1.経緯

9月9日(木)の8時30分から14時50分まで、142団体において証明書等の印刷が行えなくなりました。同時に、BCP対策として顧客に設置している「照会発行サーバ」(*2)での印刷も行えなくなりました。
障害発生後、お客さまに障害の発生をご報告するとともに、原因の調査と復旧作業を進めましたが、復旧までに約6時間を要しました。
なお、9日の14時50分までに、全てのお客さまにおいて正常に証明書の印刷が行えるようになったことを確認いたしました。

2.原因

本障害の原因は、9月8日夜にサーバにインストールしたプログラムファイルの一部が破損していたことでした。ファイル破損の原因は、プログラム提供工程におけるファイル移送(コピー)時の人為的ミスです。
また、プログラムインストール時の検証の不備により、その後の工程でファイルの破損を発見できませんでした。
弊社では、TASKクラウド住基システムと照会発行サーバに同一のプログラムをインストールする運用としていたため、両システムともに印刷を行えない状態となりました。
本障害の原因は、プログラム提供工程の管理が十分ではなかったことにあると反省しております。

3.再発防止への主な取り組み

今回の障害を真摯に受け止め、主に以下の再発防止策に取り組みます。

(1)障害原因の対策

  1. プログラムファイル作成手順の見直し
    ・プログラムファイル作成処理の自動化【実施済み】
    ・プログラムファイルの原本と複製の同一性の確認【実施済み】
  2. プログラム提供時の検証体制強化
    ・プログラムファイルの最終検証の強化【実施済み】
    ・プログラム提供の完了チェック機能の強化【実施済み】
    ・出荷プロセスの改善(専任組織の新設)【2022年1月運用開始予定】
  3. 障害発生時のBCP対策の強化
    ・照会発行サーバの運用方式の見直し【2021年11月運用開始予定】
    ・障害が発生しても窓口業務を継続できる新たなシステムの提供【2022年3月提供開始予定】

(2)追加的対策

  1. 障害復旧に要する時間の短縮
    ・プログラム作成・提供プロセスの改善、および作業の効率化
  2. 第三者機関による再発防止策の有効性の評価・検証
    ・再発防止策の有効性について第三者評価・検証の実施
    ・お客さまへ評価結果の提供
    *詳細は、確定次第あらためてご報告いたします。

当社では、これらの対策を講じることにより障害の発生防止や早期検知・復旧、障害が発生した場合でもお客さまの業務への影響を極小化することに、全社を挙げて取り組んでまいります。

以上

*1 「TASKクラウド住基システム」とは、住民基本台帳法に規定される住所、氏名、生年月日、性別、続柄、世帯などの基本項目を管理するシステムです。

*2 「照会発行サーバ」とは、ネットワーク障害などでクラウドサービスが利用できない場合でも、直前の状態(30分間隔でデータを同期)で、住民記録などの情報照会や証明書の発行を継続できるシステムです。

株式会社TKC
代表取締役社長
飯塚 真規

本件に関する問い合わせ先

株式会社TKC 広報部
電話番号 03-3266-9200