2021.07.20
薬事法違反被告事件
LEX/DB25571620/最高裁判所第一小法廷 令和 3年 6月28日 決定 (上告審)/平成30年(あ)第1846号
被告人が、医薬品等の製造・販売等を営む被告会社の業務に関し、サブ解析の結果を被告会社の広告資材等に用いるため、医薬品であるX剤の効能又は効果に関して、虚偽の記事を記述したとして起訴され、第1審判決は無罪を言い渡したため、検察官が控訴し、原判決も第1審判決を維持したため、検察官が上告した事案で、本件各論文の本件各雑誌への掲載は、特定の医薬品の購入・処方等を促すための手段としてされた告知とはいえず、薬事法66条1項の規制する行為に当たらないとし、被告人に薬事法66条1項違反の罪は成立せず、被告会社にもその両罰規定は適用されないと判示し、これと同旨の原判決の結論は正当であるとして、本件上告を棄却した事例(補足意見がある)。