先日、「マイナポータル」の運用による情報連携が開始されたとの記事を新聞で読みました。マイナポータルでどのようなことができるのでしょうか。(ビルメンテナンス業)

 マイナポータルは、政府が運営するオンラインサービスです。2017年11月から本格運用が開始され、各種手続きが簡単に行えるようになりました。例えば子育てに関する行政手続きをワンストップで行えたり、行政からのお知らせが届いたり、行政や民間のさまざまなサービスが今後提供されていく予定です。

 マイナポータルでは以下のサービスが提供されます。
 ①行政機関が所持している個人の情報
 ②役所などからのお知らせ
 ③子育てワンストップサービス
 ④公金決済サービス

 これらのサービスを利用することで、行政手続きがインターネット経由で簡単に行えたり、必要な情報を容易に見つけ出せるようになります。提供されるサービスはこれからも順次追加され、将来的には行政手続き全般が行えるようになる予定です。

 なかでも③の「子育てワンストップサービス」は、マイナポータルの目玉となるサービスです。

 子育てに関しては、従来さまざまな行政手続きが求められ、役所の窓口に出向き、各種手続きを確認する必要がありました。子育てワンストップサービスにより、これらの煩雑な手続きがインターネット上で手軽に行えるようになります。

 具体的には
 ①子育てに関わる手続きの内容や手続き書類の検索
 ②子育てに関わる手続き(保育所の申し込み、児童手当て手続きなど)のオンライン申請
 ③子育てに関わる各種お知らせのプッシュ通知の受信
 等の機能があります。

 これらを利用することで、子育てに関わる行政手続きの手間が大幅に軽減されます。

マイナンバーカードが必須

 また、LINE株式会社とのコラボレーションにより、コミュニケーションアプリ「LINE」から、マイナポータルの子育てに関わる情報を検索したり、直接マイナポータルに移動できるようになります。なお、各機能の提供時期は自治体によって異なるため、自治体のウェブサイト等で確認してください。

 マイナポータルを利用するには、ICカードリーダライタとパソコン、もしくはマイナンバーカード対応スマートフォンのいずれかを用意する必要があります。いずれの場合でもマイナンバーカードを読み取らせてログインし、マイナポータルを利用します。したがって、あらかじめマイナンバーカードを申請して取得する必要があります。

 マイナポータルでは、従来、紙でしか行えなかった行政手続きがインターネット上で行えるようになり、わざわざ役所の窓口に出向く等の手間が大幅に削減されます。今後は子育てのほか、確定申告や年末調整などの手続きも行えるようになる予定です。マイナポータルを幅広く活用し、メリットを享受していきましょう。

掲載:『戦略経営者』2018年2月号