2014.12.02
強制執行停止申立事件
LEX/DB25504882/佐賀地方裁判所 平成26年9月5日 決定 (第一審)/平成26年(モ)第2号
申立人(国)が、被申立人ら(諫早湾内等で漁業に従事する者ら)に対して、被申立人らを含む者らを原告、申立人を被告とする、諫早湾土地改良事業としての土地干拓事業において設置された堤防の各排水門の解放を命じた佐賀地裁判決に係る諫早湾開門請求権について、請求異議の事由があるとして、佐賀地方裁判所に提起した請求異議の訴えの判決において強制執行停止決定に対する裁判があるまで佐賀地裁判決に基づく強制執行の停止を求めた事案において、申立てを認め、強制執行の停止を言い渡した事例。
2014.11.25
損害賠償請求控訴事件
(栃木県警警察官の発砲で死亡 中国人元研修生 損害賠償請求控訴事件)
LEX/DB25504814/東京高等裁判所 平成26年9月25日 判決 (差戻控訴審)/平成26年(ネ)第428号
警察官が、中華人民共和国国籍で在留期間を経過して本邦に残留していた者に対して、挙動不審者としてした職務質問をしたところ、同人が途中で逃走したため、公務執行妨害の現行犯人として逮捕しようとした際に、けん銃を1回発射して同人を死亡させたため、同人の相続人である原告(控訴人)らが、前記警察官のけん銃の使用が警察官職務執行法7条所定の要件を満たさない違法なものであると主張して、被告(被控訴人)である栃木県に対し、国家賠償法1条1項に基づく損害賠償の支払を求めたが、原判決は、前記警察官が自らの生命を守るためにやむを得ずに発砲したと認定するなどした上で、国家賠償法1条1項所定の違法はないとして、請求を棄却したため、原告らが控訴したところ、差戻し前控訴審は、原判決を変更して原告らの請求を一部認容したため、これを不服として被告が上告したところ、上告審は、差戻し前控訴審判決中の被告敗訴部分を破棄し、控訴審に差し戻した事案において、原告らの控訴をいずれも棄却した事例。
2014.11.18
風俗営業等廃止命令処分等取消請求事件
★「新・判例解説Watch」H27.1月中旬頃 解説記事の掲載を予定しています★
LEX/DB25504858/金沢地方裁判所 平成26年9月29日 判決 (第一審)/平成24年(行ウ)第1号
石川県公安委員会から店舗型性風俗特殊営業の廃止命令及び浴場業営業の停止命令を受けた原告が、石川県公安委員会(処分行政庁)が所属する地方公共団体である被告石川県を相手方として、処分の取消しを求めた事案において、本件処分に先立つ本件聴聞を主宰したMは、警察署長として原告に対する捜査を指揮する立場にあり、本件処分の原因となる事実を認定するための証拠の収集に関与したのみならず、本件処分をすべき旨を上申しているのであるから、本件処分に至る過程で本件に密接に関与しており、本件処分の主宰者に指名される資格を有していなかったとして、本件処分は重大な違法があるとし、原告の請求を認容した事例。
2014.11.04
損害賠償等請求事件
LEX/DB25446715/最高裁判所第一小法廷 平成26年10月23日 判決 (上告審)/平成25年(受)第492号
生活保護法に基づく保護を受けていた原告(上告人)が、その居住地を所轄する京都市伏見福祉事務所長(処分行政庁)から、生活保護法施行規則19条により書面によって行われた生活保護法27条1項に基づく指示に従わなかったとの理由で生活保護法62条3項に基づく保護の廃止の決定を受けたことにつき、本件廃止決定はその指示の内容が客観的に実現不可能なものであるから違法であるなどとして、被告(被上告人)京都市に対し、国家賠償法1条1項に基づく損害賠償を求めたところ、一部認容・一部棄却したため、双方が控訴したところ、控訴審は、本件廃止決定に違法性は認められないから、被告は国賠法1条1項の責任を負わないとし、原告の請求を棄却したため、原告が上告した事案で、生活保護法27条1項に基づく指導又は指示の内容が客観的に実現不可能又は著しく実現困難である場合には、当該指導又は指示に従わなかったことを理由に生活保護法62条3項に基づく保護の廃止等をすることは違法となると解されるところ、本件指示については、その内容が、本件請負業務による収入を月額11万円まで増収すべきことのみであることを前提に、客観的に実現不可能又は著しく実現困難なものであったか否か、すなわち、本件指示に従わなかったことを理由にされた本件廃止決定が違法となるか否か、また、仮に本件廃止決定が違法となる場合に、これが国家賠償法上も違法と評価されるか否か等について審理を尽くす必要があるとして、本件を原審に差し戻した事例。
2014.10.28
被爆者健康手帳交付等請求事件
LEX/DB25504731/長崎地方裁判所 平成26年8月26日 判決 (第一審)/平成24年(行ウ)第11号
原告らが、長崎県西彼杵郡焼香村(昭和20年当時)において、投下された原子爆弾の放射能の影響を受けて被爆したとして、長崎市長(処分行政庁)に対し、被爆者援護法1条3号又は④号に基づきそれぞれ被爆者健康手帳の交付申請をしたところ、処分行政庁が、各申請を却下したことから、原告らが、被告(長崎市)に対し、各却下処分の取消しを求めるとともに、処分行政庁に対し、各原告に対する被爆者健康手帳の交付の義務付けを求めた事案において、訴訟要件を欠くとして、義務付けを求める訴えを却下し、各却下処分に違法はないとして、その余の請求を棄却した事例。
2014.10.21
損害賠償請求事件
★「新・判例解説Watch」H26.12月中旬頃 解説記事の掲載を予定しています★
LEX/DB25446687/最高裁判所第一小法廷 平成26年10月9日 判決 (上告審)/平成26年(受)第771号
大阪府泉南地域に存在した石綿(アスベスト)製品の製造、加工等を行う工場又は作業場において、石綿製品の製造作業等又は運搬作業に従事したことにより、石綿肺、肺がん、中皮腫等の石綿関連疾患にり患したと主張する者又はその承継人である被上告人(原告)らが、上告人(被告)国に対し、上告人が石綿関連疾患の発生又はその増悪を防止するために労働基準法(昭和47年法律第57号による改正前)及び労働安全衛生法に基づく規制権限を行使しなかったことが違法であるなどと主張して、国家賠償法1条1項に基づく損害賠償を求めたところ、第一審では原告の請求を一部認容・一部棄却したため、双方が控訴し、原審では、上告人は石綿関連疾患にり患した本件元従業員らにつき、各損害の2分の1を限度として、損害賠償責任を負うと判断したため、上告人が上告した事案において、原判決中、被上告人X1に関する上告人敗訴部分は破棄を免れず、同部分につき、同被上告人の請求を棄却した第一審判決は正当であるとして同被上告人の控訴を棄却し、上告人のその余の上告は棄却した事例。
2014.10.21
損害賠償請求事件
LEX/DB25446688/最高裁判所第一小法廷 平成26年10月9日 判決 (上告審)/平成23年(受)第2455号
大阪府泉南地域に存在した石綿(アスベスト)製品の製造、加工等を行う工場又は作業場において、石綿製品の製造作業等に従事したことにより、石綿肺、肺がん、中皮腫等の石綿関連疾患にり患したと主張する者又はその承継人である上告人(原告)らが、被上告人(被告)国に対し、被上告人が石綿関連疾患の発生又はその増悪を防止するために労働基準法(昭和47年法律第57号による改正前)及び労働安全衛生法に基づく規制権限を行使しなかったことが違法であるなどと主張して、国家賠償法1条1項に基づく損害賠償を求めたところ、一部認容・一部棄却されたため、一審判決を不服としてそれぞれ双方が控訴し、上告人らの請求を一部認容した一審判決は相当でないから、被上告人の本件控訴に基づき、原判決中の被上告人の敗訴部分を取消した上、上告人らの請求のうち、取消しに係る部分についての請求をいずれも棄却するとともに、上告人らの控訴審における拡張請求をいずれも棄却することとし、上告人らの本件各控訴をいずれも棄却したため、上告人が上告した事案において、原判決中、上告人X1ら及び同X7以外のその余の上告人らに関する部分並びに同X7の請求のうち固有の損害の賠償請求に関する部分を除く部分は破棄を免れず、上記破棄部分については、更に審理を尽くさせるため、本件を原審に差し戻すべきであるが、上告人X1らの上告は棄却した事例。なお、上告人X7の固有の損害の賠償請求に関する上告については、上告受理申立て理由が上告受理の決定において排除されたので、棄却した事例。
2014.10.21
島根県条例第36号無効確認等請求控訴事件(『竹島の日を定める条例』無効確認訴訟)
LEX/DB25504701/広島高等裁判所松江支部 平成26年7月7日 判決 (控訴審)/平成26年(行コ)第5号
島根県議会が「竹島の日を定める条例」を制定したことについて、控訴人が本件条例を公布した被控訴人に対し、本件条例は、韓国領である独島を日本国の領土として竹島と命名し、島根県に編入したことを根拠とするもので違法無効であると主張し、主位的に本件条例が無効であることの確認を求め、予備的に本件条例の取消しを求めた事案の控訴審において、抗告訴訟の対象となる行政処分とは、行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為をいうものであるところ、本件条例の制定行為は、限られた特定の者に対してのみ適用されるものでも、その者の権利義務、法的地位に直接影響を及ぼす内容でもないから、抗告訴訟の対象となる行政処分に当たらないことは明らかであるとして、本件各訴えをいずれも却下した原審の判断を支持して、本件控訴を棄却した事例。
2014.10.14
移送決定に対する抗告棄却決定に対する許可抗告事件
★「新・判例解説Watch」H26.12月頃 解説記事の掲載を予定しています★
LEX/DB25446638/最高裁判所第一小法廷 平成26年9月25日 決定 (許可抗告審)/平成26年(行フ)第2号
厚生労働大臣が徳島県内に居住する抗告人に対して国民年金法による障害基礎年金の裁定請求を却下する旨の処分をしたため、抗告人が相手方を相手にその取消しを求めて徳島地方裁判所に提起した本案訴訟(徳島地方裁判所平成26年(行ウ)第2号障害基礎年金不支給決定取消請求事件)につき、相手方が、管轄違いを理由に、行政事件訴訟法12条4項により、抗告人の普通裁判籍の所在地を管轄する高松高等裁判所の所在地を管轄する高松地方裁判所に移送することを申し立てたところ、原審は、日本年金機構の下部組織である事務センターは行政機関に当たらないから行政事件訴訟法12条3項にいう「事案の処理に当たった下級行政機関」に該当せず、本案訴訟は徳島地方裁判所の管轄に属しない旨を判示して、行政事件訴訟法7条、民事訴訟法16条1項により、本案訴訟を高松地方裁判所に移送すべきものとしたため、抗告人が抗告した事案において、原審の判断には、審理不尽の結果、法令の解釈適用を誤った違法があるとして、原決定は破棄を免れないとし、本件事務センターによる本件裁定請求の審査の方法及び内容や厚生労働大臣に対する審査結果の報告の内容等について審理を尽くさせるため、本件を原審に差し戻した事例。
2014.10.07
国家賠償請求事件(死刑囚接見制限で違法判決)
LEX/DB25504634/名古屋地方裁判所 平成26年8月28日 判決 (第一審)/平成24年(行ウ)第11号等
弁護士である甲事件原告X1及び同X2が、名古屋拘置所に死刑確定者として収容されていた乙事件原告X3が国家公務員法違反被疑事件の被疑者であることを前提に、それぞれ数回にわたり、同拘置所において原告Eと刑事訴訟法39条1項に基づく接見を申し込んだところ、名古屋拘置所長が、面会を認めなかったり、面会に職員を立ち合わせることにより、同項に基づく接見をさせなかったことにつき、原告らが、接見交通権ないし秘密交通権を違法に侵害されたとして、被告国に対し、国家賠償法1条1項に基づき損害賠償を求めた事案において、原告X3は、本件接見申込当時、刑事訴訟法39条1項にいう「被疑者」になっていたと認定し、したがって、名古屋拘置所長は、本件各接見申込に対し、同項に基づき、被疑者であった原告X3と原告X1ないし原告X2とを立会人なく接見させなければならない職務上の法的義務を負っていた等として、各原告の請求をそれぞれ一部認容した事例。
2014.09.22
永住外国人生活保護訴訟(受給権否定)
LEX/DB25504546/最高裁判所第二小法廷 平成26年7月18日 判決 (上告審)/平成24年(行ヒ)第45号
永住者の在留資格を有する外国人である被上告人(原告・控訴人)が、生活保護法に基づく生活保護の申請をしたところ、却下処分を受けたとして、上告人(大分市。被告・被控訴人)に対し、その取消を求めた事案の上告審において、生活保護法の適用の対象につき定めた生活保護法1条及び生活保護法2条にいう「国民」とは、日本国民を意味するものであって、外国人はこれに含まれないと解されることなどからすると、外国人は、行政庁の通達等に基づく行政措置により事実上の保護の対象となり得るにとどまり、生活保護法に基づく保護の対象となるものではなく、同法に基づく受給権を有しないものというべきであるとし、当該却下処分は、生活保護法に基づく受給権を有しない者による申請を却下するのものであり適法であるとして、原判決中上告人敗訴部分を破棄し、上告人敗訴部分につき、被上告人の控訴を棄却した事例。
2014.09.22
違法公金支出返還請求事件(静岡県補助金支給違法判決)
LEX/DB25504501/静岡地方裁判所 平成26年7月18日 判決 (第一審)/平成25年(行ウ)第1号
静岡県の住民である原告らが、静岡県知事が特定の団体に補助金を交付したことは違法であるなどと主張し、被告(静岡県知事)に対し、補助金を支出した静岡県知事である甲に対して、損害賠償請求をすること、及び、当該団体に関与した静岡県職員である乙に対して、損害賠償請求をすることを求めた事案において、乙に対する請求は、住民訴訟の類型に該当しないとして却下し、甲に対する請求を認容した事例。
2014.09.16
文書一部不開示決定処分取消等請求控訴事件、同附帯控訴事件(日韓国交正常化交渉文書の開示請求事件)
LEX/DB25504452/東京高等裁判所 平成26年7月25日 判決 (控訴審)/平成24年(行コ)第412号等
一審原告らが、外務大臣に対し、行政機関の保有する情報の公開に関する法律に基づき、日本と大韓民国との間で、昭和26年に開始し昭和40年に「日本国と大韓民国との間の基本関係に関する条約」の締結に至るまで約14年間にわたって実施された日韓国交正常化交渉に係る行政文書の開示を請求したところ、外務大臣から当該各行政文書中の全部又は一部につき同法5条3号、4号等所定の不開示情報に該当するとして開示しない旨の決定を受けたため、一審被告に対し、上記各処分の取消しと不開示部分を開示することの義務付けを求めた事案の控訴審において、(1)一審被告の控訴に基づき、原判決中一審被告敗訴部分のうち、一部を取り消し、上記取消しに係る部分につき一審原告らの請求をいずれも棄却する、一審原告らの義務付けの訴えをいずれも却下するとし、(2)一審原告らの附帯控訴に基づき、原判決中一審原告ら敗訴部分のうち、一部を取り消し、原決定中上記各部分に係る部分を取り消し、上記各部分につき一審被告に一審原告らに対して開示すべきことを命ずる、一審原告らのその余の附帯控訴をいずれも棄却するとした事例。
2014.09.16
公金支出等差止請求事件(安曇野市 住民訴訟)
LEX/DB25504427/長野地方裁判所 平成26年7月18日 判決 (第一審)/平成25年(行ウ)第3号
安曇野市の住民である原告らが、同市市役所新庁舎建設事業に関し、安曇野市の財政状況からすると行政が正常に行えないおそれがある上、既存施設の利用が可能であり、投下費用に比して効果が期待できないとして、被告(安曇野市長)に対し、地方自治法242条の2第1項1号に基づき、上記事業に係る公金の支出等を差し止めるように求めた事案において、本件訴訟のうち死亡した各原告の部分は当然に終了したとして、その宣言をし、他方、上記事業に係る公金の支出は適法と認められるとして、その余の原告らの請求を棄却した事例。
2014.09.16
政務調査費返還履行請求事件
LEX/DB25504426/札幌地方裁判所 平成26年7月11日 判決 (第一審)/平成22年(行ウ)第42号
原告(市民オンブズマン)が、北海道議会の会派である被告補助参加人らにおいて、政務調査費の一部を、平成21年改正前の北海道議会の会派及び議員の政務調査費に関する条例並びに北海道議会の会派及び議員の政務調査費に関する規程により定められた本件使途基準所定に反して支出したとして、被告に対し、地方自治法242条の2第1項4号本文に基づき、参加人らに対してその返還を請求するよう求めた事案において、本件使途基準が調査研究費の内容として定める「会派が行う道の事務及び地方行財政に関する調査研究並びに調査委託に要する経費」とは、会派の議会活動の基礎となる調査研究及び調査の委託に要する経費をいうものであり、会派としての議会活動を離れた活動に関する経費又は当該行為の客観的な目的や性質に照らして会派の議会活動となる調査研究活動との間に合理的な関連性が認められない行為に関する経費は、これに該当しないものというべきであるところ、この見地からすれば、政党の地方機関である参加人らが道内にある政党の支部の連合体である支部との間で締結した政務調査業務委託契約に基づいて支出した費用の2分の1等は、本件使途基準に反するものと認められるなどととして、請求の一部を認容した事例。
2014.09.16
損害賠償請求行為等請求控訴事件
LEX/DB25504489/大阪高等裁判所 平成26年7月15日 判決 (控訴審)/平成25年(行コ)第201号
京都市の住民である一審原告らが、京都市が、京都市市医70名に対する謝礼(市医謝礼)として、京都市市医会に対し、平成23年4月、5月、10月及び11月に市医1名当たり月額1万4200円の合計397万6000円(源泉徴収前のもの)を支払ったことについて、市医謝礼には、対価性がない、給与条例主義に反するなどの違法があり、これによって京都市が損害又は損失を被ったと主張して、一審被告(京都市長)に対し、地方自治法242条の2第1項4号に基づき、専決権者である者に対しては地方自治法243条の2第3項に基づく損害賠償命令をすることを、専決権限なき専決者である者及び本来的権限者である京都市長であるAに対しては民法709条に基づく損害賠償を請求することを、市医会から会費残金の保管及び必要な残務処理に係る権利義務を承継した市医会残務処理委員会に対しては不当利得の返還請求をすることを、それぞれ請求した事案の控訴審において、本件市医謝礼の支出が違法であるとは認められず、一審原告らの本件各請求は、理由がないからいずれもこれを棄却すべきであるとし、これと異なる原判決は失当であるから、一審被告の控訴に基づき原判決中一審被告敗訴部分を取消して同取消部分に係る一審原告らの各請求をいずれも棄却し、一審原告ら補助参加人の本件控訴を棄却するとした事例。
2014.09.09
処分取消請求事件(小坂城址の土地購入疑惑事件)
LEX/DB25504415/水戸地方裁判所 平成26年7月18日 判決 (第一審)/平成25年(行ウ)第21号
茨城県牛久市の住民である原告が、訴外国際自動車が平成18年法律第46号による改正(平成18年8月30日施行)前の公有地の拡大の推進に関する法律4条1項に基づき、牛久市長を経由して茨城県知事に提出した、訴外国際自動車が所有する11筆の土地の所在や訴外サンヨーホームへの譲渡予定価格等を記載した届出書について、茨城県情報公開条例5条に基づき開示請求を行ったところ、茨城県知事が、上記届出書のうち法人の代表者の印影の部分及び譲渡予定価格が記載された部分を除くその余の部分を開示する旨の行政文書部分開示決定処分をしたため、原告が、当該情報は茨城県情報公開条例7条3号アに該当せず、仮に該当するとしても同条例7条3号ただし書に該当するため、当該情報を不開示とする上記処分は違法であるとして、被告に対し、上記処分の取消しを求めた事案において、本件情報が条例7条3号アに該当することを理由とする本件処分は適法であり、原告の請求は理由がないからこれを棄却するとした事例。
2014.09.09
行政処分取消等請求事件(電動車いす、購入費支給認められず)
LEX/DB25504436/和歌山地方裁判所 平成26年7月11日 判決 (第一審)/平成24年(行ウ)第9号
原告は、補装具費として、リクライニング機能付き簡易型電動車いすの購入費の支給を、被告(橋本市)に対して申請し、処分行政庁である橋本市長が、同購入費の支給決定をしたが、同支給決定を取り消し、原告の上記申請を却下する決定をしたことから、被告に対し、当該取消決定と当該却下決定の取消しを求めた事案において、本件支給決定のように授益的な行政処分がされ、後にこれが違法であったとして取り消す場合には、取消しにより処分の相手方に不測の不利益を与える可能性があるから、処分の相手方が受ける不利益と処分に基づいて生じた効果を維持することの公益上の不利益とを比較考量し、公益上の不利益が上回るときには、処分行政庁が当該処分を職権で取り消すことが許されると解するのが相当であるとして、原告の請求をいずれも棄却した事例。
2014.09.09
損害賠償請求事件
LEX/DB25504412/鹿児島地方裁判所 平成26年7月9日 判決 (第一審)/平成22年(ワ)第1298号
懲役受刑者として宮崎刑務所に収容されていた原告が、宮崎刑務所職員により、保護室への収容が要件を満たさないにもかかわらず保護室に収容された上、夏季であるにもかかわらず、同保護室に設置されていたフロアヒータ(床暖房)を作動させられたことにより火傷を負わされ、かつ、宮崎刑務所の幹部職員ら及び法務省福岡矯正管区が上記床暖房の作動による原告の火傷を隠蔽したことなどにより、肉体的・精神的苦痛を被ったと主張して、被告に対し、国家賠償法1条1項に基づき慰謝料の支払を求めた事案において、宮崎刑務所の幹部職員らが原告を本件保護室に収容するに当たっては、その手続上の瑕疵が存在し、本件保護室収容が、違法な公権力の行使に当たること、本件陵虐行為は、原告に制裁を与えるという違法な目的の下に行われたものであって、矯正施設において法を守るように教育するはずの宮崎刑務所の職員しかも幹部職員らが、共同して、原告を高温の本件保護室内に25時間にわたり閉じ込めて行ったものであって、いわば集団的組織的な私的制裁行為であって、違法な公権力に当たること、原告は、本件陵虐行為により、〈1〉度熱傷と分類される火傷及び熱中症を発症し、その違法の程度が重大であること、本件陵虐行為が床面と接触する部位の熱さ、発汗による湿度上昇からくる不快感、息苦しさなどに照らして本件床暖房による原告の肉体的精神的苦痛が、想像を絶するものであって、原告が火傷ないし熱中症により死に至るおそれも存在したというべきであること、その上、宮崎刑務所の幹部職員らが、本件各改ざん行為を行い、改ざんされた資料を福岡矯正管区に提出し、本件陵虐行為に対する適切かつ迅速な調査を遅らせたことは、違法な公権力の行使に当たることに照らして、原告の請求を一部認容、一部棄却するとした事例。
2014.09.02
ロイヤルリムジン(株)タクシー増車訴訟上告審
LEX/DB25504411/最高裁判所第一小法廷 平成26年7月3日 決定 (上告審)/平成26年(行ヒ)第162号
タクシー事業を営む申立人(一審原告)が、特定地域に指定されている地域を営業区域として、営業所ごとに配置するタクシーを30台増車するため、処分行政庁に対し、道路運送法15条1項に基づき、事業計画変更認可申請をしたところ、処分行政庁から、申請を却下する旨の処分を受けたため、処分行政庁の所属する相手方(一審被告)国に対し、同処分は違法であるとして、行政事件訴訟法3条2項並びに同条6項2号及び行政事件訴訟法37条の3に基づき、本件処分の取消し及び本件申請に対し認可処分をすることの義務付け等を求め、第一審が取消請求を認容し、双方が控訴をしたところ、第二審が一審被告の控訴に基づき原判決を変更したので、申立人が上告受理を申し立てた事案において、上告審として受理しないとの決定をした事例。