マイナンバーQ&A

顧客・取引先との対応で注意すべき点は?

マイナンバー制度の導入により、顧客・取引先との対応で注意すべき点はあるのでしょうか。

企業にとって従業員以外のマイナンバー(個人番号)等が必要となるのは、平成28年1月以降に支払う配当、報酬、家賃等についての法定調書を作成するときです。雇用関係とは異なった注意が必要になります。

【1】従業員以外の取引先等でマイナンバー等の記載が必要となる事項

金融機関を除く一般企業で、給与関係以外でマイナンバー等を記入しなければならない法定調書はおおむね次のとおりです。

  • ・報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書
  • ・不動産の使用料等の支払調書
  • ・不動産等の譲受けの対価の支払調書
  • ・不動産等の売買又は貸付けのあっせん手数料の支払調書
  • ・配当、剰余金の分配及び基金利息の支払調書
  • ・配当等とみなす金額に関する支払調書
  • ・匿名組合契約等の利益の分配の支払調書
  • ・非居住者等に支払われる人的役務提供事業の対価の支払調書等

【2】取引先等のマイナンバーの取得等

株主や支払先等へのマイナンバー取得で注意する点は次のとおりです。

(1)株主のマイナンバーの取得
利益の配当を行う場合は、配当金の支払調書に記載するため、株主のマイナンバーを取得しなければなりません。そのため、所在がわからなくなってしまった株主を整理しておく必要があります。株主数が多い場合は、郵送による本人確認手続きが必要になると思われます。
(2)支払先のマイナンバーの取得
報酬、料金等の支払先のマイナンバーは、支払調書作成時までに取得すればよいので、従業員のマイナンバーの取得に比べて時間的には余裕があります。しかし、従業員のときに比べて本人確認手続きが難しいと思われるので、郵送による本人確認手続きも考慮して手順を考えておくべきでしょう。また、契約書等の署名などにマイナンバーを付記するようなことは番号法第19条(提供制限)に違反することになるので認められません。
(3)不動産の貸主のマイナンバーの取得
貸主が個人である場合は、不動産の使用料等の支払調書に貸主のマイナンバーを記載する必要があります。貸主と個人的に面識があるのならともかく、貸主のマイナンバーの取得と本人確認は報酬等の支払先の本人確認よりも困難だと思われるので、郵送による本人確認、不動産仲介業者を代理人としてのマイナンバー確認手続きを行うことも考慮します。契約書等へのマイナンバー記載が不可であることは前述のとおりです。
(4)法定調書への記載
法定調書の支払先の箇所に法人名を記載する場合もありますが、この場合は法人番号も記載しなければなりません。
(5)企業がマイナンバーを利用する例

【3】法人番号等の検索

法人番号は誰でも利用できるように国税庁のホームページに公表されているので、ここから検索して法定調書に記載しましょう。

(1)法人番号の公表
法人番号は、1.会社法その他の法令により設立の登記をした法人、2.国の機関、3.地方公共団体、4.税務署に申告書、法定調書等を提出することとなる前記以外のその他の法人および人格のない社団等――に対し、国税庁長官が指定する13桁の番号です。国税庁長官は、法人番号の指定を受けた者(代表者または管理人の同意を得ていない人格のない社団等を除く)の商号(名称)、本店(主たる事務所)の所在地、および法人番号を公表することになっています。
(2)法人番号の使用用途
法人番号は自由に利用できるので、企業間取引に使用することも可能です。取引開始時にその企業の一定の実在性を確認するためにも利用できます。マイナンバー制度開始後は、企業は見積書、請求書等に、自社の法人番号も記載するようになると思われます。