目次
富士信用金庫の浅見祐司理事長をはじめとする経営陣とTKC静岡会・野中将弘会長らの対談から、事業再生や本業支援を前進させる具体的な連携の姿をご紹介します。金融機関が事業者の変化をいち早く察知し、的確な伴走支援を行うためには、適時・正確な実績把握と将来計画の共有が不可欠です。
TKCモニタリング情報サービス(MIS)によって「同じ数字」を見て対話することで深まる、強固なパートナーシップの最前線に迫ります。
1.伴走支援の体制強化と事業再生に不可欠な「正しい決算数値」
富士信用金庫では、融資先の経営改善や事業再生に注力するため、事業サポート部の人員を増強しました。融資先の業績に応じて区分を設け、資金繰り支援にとどまらず、販路拡大にまで踏み込んだ本業支援を展開しています。
こうした事業再生を成功に導くための基盤について、浅見理事長は次のように強調します。
「事業再生を支援するためには、正しい決算数値が不可欠です。
TKC会員事務所から提供されるMISのデータは助かっていますし、決算書に『書面添付』が付いていると大変ありがたいです。金融機関がこんなに楽をしていいのかと思えるくらいです」
2.早期の経営改善を後押しする月次データの活用
金融庁の「地域金融力強化プラン」等でも求められている、事業者の課題悪化を未然に防ぐ「一歩先を見据えた経営改善」を実践する上で、デジタル化された財務データは強力な武器となります。
川島宏之理事は、毎月TKC会員事務所から提供される正確な業績データ(月次試算表)の有用性について、こう語ります。
「金融庁から『一歩先を見据えた経営改善』の取り組みが求められています。
その取り組みに、MISで提供される月次試算表が大変役立っています」
3.中長期的な資金計画と事業の可視化がもたらす効果
さらに富士信用金庫では、短期的な資金繰り表だけでなく、税理士とともに策定された中長期の資金計画(五カ年予測キャッシュフロー計算書)を融資判断の材料として高く評価しています。
また、「変動損益計算書」によって、売上から変動費や固定費を分けて事業の採算性を可視化する仕組み(限界利益や経常利益の把握)は、経営計画の策定だけでなく、経営改善に向けた具体的な「課題と打ち手」を事業者とともに考える上で大変有効なツールとして活用されています。
4.相互理解を深める合同研修と実践的な連携
現場の融資担当者にもこうしたデータ活用のノウハウやTKC会員による支援手法を浸透させるため、富士信用金庫では、支店長会議を皮切りに若手職員向けの合同研修会をスタートさせることを決定しました。
正確な財務データを介した対話と、現場レベルでの実践的な交流を積み重ねることで、金融機関と税理士の連携はより機能的で強固なものへと進化していきます。







































