ユーザー事例

伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社

「内部統制」視点で取り組む税務チームの業務改革

  • システム利用範囲
  • 法人税
  • 地方税
  • 消費税
  • 電子申告
  • 税効果会計

従来の課題

  1. 申告書を作成する上で、別表ごとにスプレッドシートを作成する必要があった。
  2. 別表間の整合性が必ずしも保たれていなかった。
  3. 別表が改訂された場合に対応をするのがかなり面倒だった。
  4. スプレッドシートの入力の際の効率性やノウハウは、担当者の技量に依存していた。

導入の効果

  1. 別表間の整合性について、検証の時間とストレスが大幅に削減された。
  2. 税額計算の仕組みについて、内部統制に関する部署から理解を得られた。
  3. 電子申告により税務署へ行く手間が減った。

―― 以前はどのように申告業務をされていましたか。

柳川 別表ごとの各担当者がそれぞれ自作のスプレッドシートで計算していました。決算についても申告用よりは簡易ですが、シートを作って見積もり計算をしていました。スプレッドシートの場合、ここを直したらここが変わるとか、そういった別表間の整合性が必ずしも保たれていないケースがあり、また税法が改正されると別表が改訂されることもあります。その修正作業を申告直前に行うこともあるので、忙しい時に対応をするのがかなり面倒でした。

―― 導入を決めた要因は?

田中 実績からくる安心感が一番ですね。他のシステムも検討したんですが、TKCは税務研究所もあり、会計・税務の専門ですから「専門家集団が作っているソフトだから間違いもないだろう」という信頼感が高いと感じています。それと、担当税理士のサポートが得られる点も要因の一つでした。

システムに業務を合わせる

―― システム導入の効果は?

経理部総括・税務チーム長 田中宏氏

田中 結果的に内部統制が充足されたということがありますね。

柳川 以前はスプレッドシートを作る担当者の技量に非常に依存していました。熟知している人間なら別表間で不整合が生じた際に、どこが原因なのかはある程度見当は付きますが、異動などで担当者が変わるとそういうノウハウも失なわれていきます。少人数でやっていて人の異動も繰り返されるなか、申告業務を安定的な仕組みでできる方向に変えたかったのです。我々がスプレッドシートを変更しながら業務を進めるより、信頼性の高いシステムのプロセスに業務のやり方を合わせていく方が内部統制上健全だろうと思いました。その方がノウハウの引き継ぎもしやすくなります。

田中 当社は親会社が上場会社なので、当然、内部統制の影響を受けます。財務諸表の信頼性をきちんと確保する必要があり、その重要な要素の一つとして税額計算もあります。社内の内部統制に関する部署から税額計算の仕組みについて質問がくるんですが、TKCのシステムで処理していると説明すると理解を得やすかったです。従来の方法でやっていたら、内部統制の観点から複雑なスプレッドシートの信頼性の検証に苦労していたと思います。

―― 内部統制のプロジェクトで、税額計算も対象にしているということですね?

田中 そうですね。決算の重要な要素の一つですから。特定の担当者に依存したスプレッドシートではなく、ASP1000Rというパッケージを利用することで、経理部以外の部署からも内部統制の観点からの理解が得やすいですね。

「間違いない」という確信へ

―― その他の効果はいかがですか。

経理部総括・税務チーム 柳川勝也氏

柳川 別表間の整合性が確保されているので、検証作業の時間とストレスが大幅に削減されました。具体的に何時間ということはわかりませんが、検証作業の時間が非常に少なくなっていることを実感しています。それをコストに換算すると、導入コスト以上の効果が得られていると思います。また、入力でわからない点は担当税理士にうかがうと非常に丁寧に対応してもらえるので、自分達で調べるより早くて確実です。あと、複数の担当者による「分散入力」ができる点が優れていますね。スプレッドシートのメンテナンスに気を遣わなくていいということも大きいです。

田中 いままでのスプレッドシートでは、修正する必要が生じた場合、シートを手直ししながら「これで合っているのかな」といった不安もあったのですが、ASP1000Rであれば、「これに合わせた形で処理すれば間違いないんだ」という確信を得られながら処理できるのは大きいです。

―― 電子申告で変わった点は何でしょうか。

田中 当初、電子申告に積極的に取り組もうという意思はなかったんですが、とりあえずできるところからということでASP1000Rの消費税の電子申告機能を使いました。

柳川 やってみると「こんなもんか」と、あっさり終わっちゃった感じですね。

田中 電子申告そのものはボタン操作のみで簡単でしたが、電子証明書をどう管理するかの社内手続きの方が大変でしたね。ルール化されてしまえば大したことないですが。

経理部総括・税務チーム 檜垣素子氏

檜垣 消費税の担当者としては、毎月税務署に申告書を持って行ってましたが、忙しい時に税務署に行く必要がなくなって助かっています。また、電子申告をした後に先方へ届いたことを確認できるので安心できます。

田中 現場の人間が手で作ったスプレッドシートより、信頼のおけるシステムで計算された申告書の方が信頼性が高いですよね。TKCは税務・会計の分野ではトップクラスだと思いますが、そういった会社が開発した信頼性の高いシステムを使え、専門家のサポートも継続して受けられる。また、データもきちんと保存してくれるので、他の申告システムと比べてコスト面ではやや高いですが、当社にとっては安い買い物でした。内部統制や電子申告の観点も充足しているので、総合的に勘案してベストな選択だったと思います。

会社概要
名称 伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社 伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社
設立 2001(平成13)年10月1日
所在地 東京都中央区日本橋1-4-1
日本橋一丁目ビルディング
売上高 1兆9,120億円(連結)
社員数 715名
URL http://www.benichu.com/
掲載の内容、および当社製品の機能、サービス内容などは、2007年9月現在のものです。
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