チーム4名が一丸となって6社分の申告書を3日で完成
- システム利用範囲
- 法人税
- 地方税
- 消費税
- 電子申告
- 税効果会計
従来の課題
- 税務業務の増加や決算早期化などにより、業務の迅速化が課題となっていた。
- 内部統制対応などのため、グループ全体で業務の標準化・集約化を図りたいと考えていた。
- 業務の遂行・管理効率化のため、電子申告実施を考えていた。
導入の効果
- 分散入力と並行確認が行えるようになったことで、時間的ロスが解消され、業務全体の迅速化を図ることができた。
- これまで個人に依っていた判断基準がシステムによって明確化され、複雑な税額計算プロセスに対する統制が改善された。
- スケジュールに時間的余裕ができたことで、検証のために十分な時間をかけられるようになった。
―― ASP1000R導入にいたった経緯をお聞かせください。

伊藤 GSユアサグループでは、グループの新たな成長に向けて事業再編を進めています。その一環として一部間接業務の集約化を図っており、当社経理グループでは4名で子会社(6社)の決算処理と申告等の資料作成を担当するようになりました。しかし、従来システムはスタンドアロン型だったため、業務が集中する時期にはメンバー間で“順番待ち”が発生するなど、決して効率がいいとはいえない状況でした。また、「電子申告」「決算の早期化・四半期開示」「内部統制」への的確な対応を考えると、業務の迅速化・質の向上が必要不可欠で、今回、システムの見直しに踏み切ったわけです。
外木 私自身は、電子申告が最大の関心事でしたね。従来のシステムでは、電子申告をするには作成した別表をe-Taxで読み込める形式へデータ変換する操作が必要で、これが大変そうだなというイメージがありました。グループ会社でTKCの会計システムを使っているところがあったことから、ASP1000Rにも興味を持ったんですが、電子申告データへの変換に伴う作業がなく、加えて税効果計算などいろいろな機能も充実していたので、最終的にASP1000Rへの切り替えを決めました。
分散化で業務効率が飛躍的にUP
―― ASP1000Rで、どのぐらい業務が迅速化されましたか。
伊藤 これまでは、3月末で決算を締めて、税効果や税額計算が完了するのは4月23~24日頃でしたが、今回は17~18日ぐらいには完了できました。確実に1週間程度早まりましたね。

外木 最大の要因は、やはり分散入力でしょう。全員で一斉に業務へ取り組めるようになり、また、メンバーが入力中でもその作業を止めずに並行して内容確認できることから、待ち時間がなくなりました。その結果、6社の申告書が3日程度で完成し、これはかなりの効果だと思います。また、担当者2名は今回初めて申告書を作成したんです。そうした教育の面でも、メンバー全員がASP1000Rで同じ処理をしているので、それぞれのパソコンから同じ画面を見て内容を確認するなど便利に活用しました。担当者の理解が深まれば、さらなる業務の迅速化・標準化ができると期待しています。
伊藤 業務が効率化されたことで、申告書の内容を十分チェックする時間ができました。従来のやり方では作業の遅れから、どうしても最終確認にかける時間を切り詰めざるを得ませんでしたからね。これが改善されたのは、内部統制の観点からも有効だと思います。
―― 電子申告はいかがでしたか。
外木 消費税と法人税の電子申告を実施しました。全国展開していることから地方税の電子申告こそ早く実施したいんですが、まだ一部市町村しか対応されておらず今回は見送りました。電子申告の操作は、システムの指示に従ってクリックするだけと本当に簡単でした。むしろ大変だったのは、電子証明書の取得など事前準備で、これについてもシステム・コンサルタントが教えてくれたので、心強かったですね。
内部統制のさらなる拡充へ
―― 申告書作成の点で、使い勝手はいかがでしたか。

外木 別表イメージに入力する方法に慣れていたので、ワーキングシート形式の転記ロジックを理解するまでに多少時間がかかりましたが、慣れてしまえば別表形式よりも入力項目が少なく、使い勝手はいいと思います。実際、初めて申告書作成を担当した2名は、すんなりと理解できたようです。また別表間の連動に漏れがなく、分からない点はシステム・コンサルタントへいつでも質問できるなど安心感がありますね。今後は、税効果計算などでの活用も予定しています。さらに将来的には連結納税などの適用も考えられ、その時に最初にすべきはシステムの統一でしょう。とはいえまだ先の話で、当面はグループ各社の管理業務改革を先導すべく、ASP1000Rを徹底的に使いこなすことが私のテーマだと考えています。
伊藤 人材育成の面でも、ようやく実践を踏まえながら担当者を教育できる環境が整いました。次は、入社1年目の社員にも担当させてみようかと考えています。ASP1000Rならば、そんなことも可能ですね。また、内部統制においても有効だと感じています。特定の担当者に業務が集中すると、作業自体がいわゆる“ブラックボックス化”しますが、業務の分散化・標準化を進めるにはこうした閉鎖的な世界の解消が必須です。この点、ASP1000Rによって、これまで個人に依っていた判断基準もきちんと明確化され、複雑な税額計算プロセスに対する統制も可能になりました。また、いずれ分散処理の対象を子会社の担当者へ広げることも考えられ、その場合は権限設定がポイントになるでしょう。そうした点でも、ASP1000Rをさらに徹底活用していきたいと考えています。
名称 | 株式会社ジーエス・ユアサコーポレーション |
![]() |
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設立 | 2004(平成16)年4月1日 | |
本社 | 京都府京都市 南区吉祥院西ノ庄猪之馬場町1 |
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資本金 | 165億円 | |
売上高 | 3,120億円(連結) | |
社員数 | 12,467名(連結・2008年3月末現在) | |
URL | http://www.gs-yuasa.com/ | |
東証1部、大証1部上場 |
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