ユーザー事例

水島信用金庫 様

担当者変更を契機にExcel運用から脱却
税額・税効果計算をeTaxEffectへ

~担当者が変わっても安定して業務を行える体制づくりを推進~

eTaxEffect導入事例

岡山県倉敷市に本店を置く水島信用金庫では、長年にわたりASP1000Rを利用して電子申告を行う一方、税額計算・税効果計算についてはExcelによる運用を続けてきました。実務を中心に担っていた職員の退職を契機に、担当者が変わっても安定的に業務を遂行できる体制の構築を目指し、2026年3月期からeTaxEffectを導入しました。導入に至った背景、実際の活用状況、今後の人材育成やAI活用への期待について、経理部の皆さんにお話を伺いました。

以下の課題を解決した事例です

  • 税制改正対応に伴ったExcelシートの修正対応に負担を感じていた。
  • 担当変更した際、業務引き継ぎが属人的で課題となっていた。
  • 税務の知識不足をシステムと税理士のサポートで補完できた。

水島信用金庫の概要と特徴についてご紹介ください。

地域密着と自己変革を掲げ、地域課題の解決に取り組む

当金庫は1950年の設立以来、岡山県倉敷市に本店を構え、倉敷市内に16店舗を展開してきました。地域に根差した信用金庫として、徹底した「地域密着」と「自己変革」を掲げ、地域のお客さまの課題解決に取り組んでいます。

中期経営計画では、役職員一人ひとりの「個」の力を高め、組織力を発揮することを重点課題としています。あわせて、生産性向上に向けたDXを推進し、情報活用基盤やワークフローの電子化、預金・融資業務のデジタル化に取り組んでいます。こうした取り組みにより、従来の「事務処理型店舗」から、お客さまの悩みに深く寄り添う「コンサルティング型店舗」への移行を進めています。

地域社会への貢献活動や今後の展望についてお聞かせください。

地域共創部を中心に、伴走型支援を推進

複雑化する事業者支援のニーズや地域課題に対応するため、当金庫では2025年度に「地域共創部」を設置しました。同部では「お客さまから頼られる存在」を目指し、営業店と一体となって、お客さまの目線に立った支援を展開しています。

経営支援では、資金繰り支援にとどまらず、創業、販路拡大、生産性向上、事業承継、M&Aなど、多様な経営課題に対して外部専門機関と連携した伴走型の本業支援を行っています。人手不足への対応や、地域特性を踏まえたGX、DX支援など、時代の変化を見据えたソリューション提案にも力を入れています。

地域貢献活動にも積極的に取り組んでいます。2026年7月からは、空き家の増加に対応するため、空き家の管理・解体・売却を支援するサービスの取り扱いを開始しました。また、次世代を担う子どもたちに向けた「みずしんこども金融スクール」や出前授業を通じ、地域の金融リテラシーの向上を支援しています。さらに、大学と企業を結ぶ産学連携にも取り組み、地域の人的ネットワークをつなぐ「地域のハブ」としての役割を担っています。

システムを導入される前は、税額計算・税効果計算をどのように行われていましたか。

長年引き継いできたExcelシートで管理

従来は、担当者1名がExcelを利用して税額計算・税効果計算を行い、別の担当者が確認する体制でした。税効果計算のバックデータやスケジューリングについても、長年引き継いできたExcelシートを用いて管理していました。必要な数値を入力すれば計算できる一方で、入力後の計算結果を確認し、当期増減や期末残高などを一部手作業で調整する必要がありました。

また、防衛特別法人税の創設により実効税率が変更された際には、Excelシートの計算式や設定箇所を確認して修正する必要があり、対応に時間を要しました。さらに、長年実務の中心を担っていた職員が退職したことで、担当者が変わっても安定して業務を行える体制づくりが大きな課題となりました。

システム導入を具体的に検討されたきっかけを教えてください。

担当者変更を契機に、システム化を具体的に検討

以前から、Excelによる税額計算・税効果計算の運用について、将来的にはシステム化が必要ではないかと考えていました。その検討が具体化する直接のきっかけとなったのは、実務担当者の退職でした。

税効果計算で利用していたExcelシートは、約15年以上前から利用してきたもので、その都度マイナーチェンジを重ねながら運用していました。システム化の必要性は感じていたものの、TKCの税効果会計システム(eTaxEffect)は導入コストが高いという印象があり、具体的な検討には至っていませんでした。担当者の退職後、改めてシステム導入を検討したところ、想定していたよりも導入コストの負担が小さいことが分かりました。Excel運用による属人化リスクを解消し、担当者が変わっても安定して業務を継続できる体制を整えるため、システム化を進めることにしました。

eTaxEffectを採用された理由を教えてください。

ASP1000Rとの親和性と導入しやすさを評価

採用の大きな理由は、導入費用が想定していたほど高額ではなく、十分に導入を検討できる水準だったことです。加えて、長年利用しているASP1000Rとの親和性が高く、将来的な連携や拡張性にも期待できる点を評価しました。これらを踏まえ、eTaxEffectを採用することにしました。

システム導入はスムーズに進みましたか。また、苦労された点についてお聞かせください。

システム操作よりも、税務知識の習得に苦労

導入自体は比較的スムーズに進みました。当金庫の顧問税理士であり、TKC全国会所属のシステム・コンサルタントでもある山本直也先生やTKC担当者にサポートいただき、同じ画面を見ながら操作方法や設定内容を確認できたため、安心して導入を進めることができました。

一方で苦労したのは、システム操作そのものではなく、税効果会計や税務知識の習得でした。実務担当者は支店窓口から本部へ異動後、約3か月で税務・税効果業務を担当することになりました。当時の経理部内には会計業務に詳しい職員はいたものの、税務業務を深く理解している職員が限られていたため、金融機関特有の税務や専門用語の理解に苦労しました。

そのような中でも、不明点や課題を山本先生やTKC担当者と共有しながら進められたことは大きな支えになりました。システム導入を通じて顧問税理士とのコミュニケーションも深まり、税効果計算について相談しながら進められる体制につながっています。

本稼働に向けてどのような準備を行いましたか。

前年度データを活用し、本稼働前に検証

2025年3月期のデータを利用し、eTaxEffectに再現しました。税効果計算結果の根拠や各数値を確認しながら、マニュアルも整備し、本稼働に備えました。

eTaxEffectを実際に利用して、よかった点をお聞かせください。

入力フォームや解説機能を確認しながら作業できる点が有効

よかった点は、入力フォームや解説機能が分かりやすいことです。従来のExcel管理では、「何を入力すればよいか」「どこに注意すればよいか」が分かりづらい部分もありました。eTaxEffectでは入力フォームが整備されており、マニュアルや解説ボタンも用意されているため、確認しながら作業を進めることができます。不明点があれば法令も確認し、内容を理解しながら作業を進められました。

これまでExcelで管理してきた税効果計算やスケジューリングについて、今後はeTaxEffectを活用することで、業務の標準化や効率化につなげられると感じています。導入初年度は検算を目的にExcelとの並行運用を行っていますが、今後はeTaxEffectの活用をさらに推進していきたいと考えています。

人材育成やAI活用について、どのようにお考えですか。

税務を体系的に学べる機会に期待

現在、人材育成はOJTを中心に行っています。ただ、税務業務は制度改正も多く、マニュアル化が難しい分野です。社内で税務業務を指導できる人材も限られているため、継続的な育成の仕組みづくりが課題だと感じています。

税務業務や税効果会計を基礎から体系的に学べる機会は多くありません。信用金庫では、営業店勤務から本部経理部門へ異動し、初めて税務業務を担当するケースもあります。そのため、税効果会計や法人税の基礎から学べる研修があると有益です。大人数向けの研修だけでなく、少人数で気軽に質問できる形式の研修会があれば、ぜひ参加したいと考えています。

高いセキュリティを前提としたAI活用に期待

AI活用は、今後ますます重要になると考えています。AIを活用することで、属人化の防止や入力ミスの削減につながり、経験の少ない担当者でも一定の品質で業務を遂行できるようになることを期待しています。一方で、信用金庫は情報管理に対する要求が高いため、AI活用にあたっては高いセキュリティが確保されることが前提になります。

これからシステム導入を検討される企業の皆さまへメッセージをお願いします。

今回の導入では、システム・コンサルタントの山本先生やTKC担当者のサポートを受けながら進めることができました。導入時だけでなく、その後のフォローにも対応いただいています。システム導入に不安を感じる企業もあると思いますが、専門家の支援を受けながら進められる環境は、非常に心強いものだと感じています。

会社概要

水島信用金庫

設立
1950年6月
出資金
2億900万円(2026年3月末現在)
店舗数
16店舗(倉敷市内)
役職員数
196名(2026年3月末)
預金高
2,495億円(2026年3月末)
URL
https://www.shinkin.co.jp/mizushima
水島信用金庫
掲載の内容、および当社製品の機能、サービス内容などは、2026年7月現在のものです。
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